旬いっぱいの蕎麦前 @ 勢揃坂 蕎 ぎん清（外苑前）

ずいぶん前に一緒に仕事をしてた元取引先の仲良しな2人と、
久々に飲む事に。

自分の立場は先方からすると「クライアント」だけど、
当時からそういう立場なんて関係なくて、一緒に仕事するのが楽しかったなぁ。

今でも、たまにこうして一緒に飲みに行ける関係が続くのって嬉しい ♪


そんな2人の仕事場近くに、隠れ家的な良いお店があるというので、
そこへ連れていってもらうことに。

外苑前の喧噪を全く感じない、キラー通りの1本東の裏路地に、
駅から向かうと少し下り坂になる 勢揃坂（せいぞろいざか）という坂がある。

その坂の途中に、淡い光が…ここだ。
勢揃坂 蕎 ぎん清 。

この辺りにはあまり見かけないような、なんともしっとり落ち着いた佇まい。
周囲には他のお店がなく、"ふっ…" と現れる、この隠れ家具合がまたいい。


店内はごぢんまりしていて、カウンターメイン。

私たちは3人だったので、後ろの4人テーブルへ。

そこから見える小庭もいいなぁ。


ちなみに、店名からも分かる通り、ここはお蕎麦屋さん。
しかも 蕎麦前にも拘っている ってもう好みドンピシャ！なお店じゃないですか～♪


三重出身のご主人と福島出身の女将さんが切り盛りしていて、
お酒担当は女将さんらしく、福島の地酒はもちろん、全国の美味しい地酒が揃っている。



お得でオススメ！という
福島の酒肴・お味見セット というのを、まずはみんなでつついてみることに。

お酒は 会津中将　穏　大七 が利き酒セットのような感じでミニグラスに。

酒肴は にしんの山椒漬け（会津）・ うにみそ（いわき）・ 鮭の麹漬け（福島）。

このお酒と酒肴セットで1000円というからビックリ！
「穏」っていうのは初めて飲むかなぁ、スパ！っとキレが良い。


順番が逆になってしまったけど、お通しは マメ鯵の干物焼き 。

パリパリっと香ばしい。なかなか粋なお通しだなぁ。


続いて 天寶一 無濾過本生 を。

これは冷たい用のを出してくれたのだけど、
「お燗向けに 純米75％ というのもあったんですが、さっき空いてしまって…（汗）」
と…残念！


おつまみのメニューを見ていると、とっても旬の食材に拘ってるのがわかる。

しかも、3人という微妙な量の気遣いもしてくれるのだ。

"旬肴" の中からいくつか頼むと、
「3人で1皿だと少ないと思いますが、かといってお1人さま1皿ずつもアレなので…
　2皿分を3つにお分けしましょうか？」と。

取り分け辛いのは、こうして1人1皿に盛ってくれる…
なんてありがたい手間をかけてくださるんだろう(>_<)。
しかも、別にお店が暇なわけではない…それどころか満席で忙しそうなのに。
 

その旬肴の1つは うるいと菜の花のお浸し 。

もう菜の花の季節なんだなぁ…シャクシャクな歯ごたえのうるいも良いし、
なんといっても出汁が美味しい。


もう1つの旬肴は あさつきと海老の酢味噌和え 。

こういう、野菜がの肴が美味しいと、嬉しくなってしまう。
どちらも飲兵衛のツボをついてるし。


ご主人が三重出身ということで、鮮魚は伊勢志摩から直送 なんだそう。
お造りも美味しそうだったので、お願い。

これも、何も言わずして、1人1皿に小分けして出してくれる。
あおりいか　ひらまさ　かんぱち　…すんごいツヤツヤ！


伊勢志摩産の 青さのりの天ぷら は、ちょびちょびツマめる。

磯の香りが "ふわ…っ！" と…うま～～い。何気にものすごいツボ！


牡蠣のそば味噌焼き 、これも美味しい。

そば味噌の香ばしさはもちろん、焼き牡蠣の肝と引き立て合う。
これは一口で食べちゃいけないな…
お箸でちびちび牡蠣をほじってはパク ♪


ちなみに、
私が日本酒好きだから…と、いつもお店は日本酒系を探してくれるのだけど、
確か、元取引先さんの1人は焼酎が好きじゃなかったかな…？と思って聞いてみると。

「最近、焼酎は飲まなくなって、日本酒なんですよ～。」
とな！

とはいっても、
「まだ銘柄とか全然わからなくて。でも楽しく飲めればそれでイイですよね～」と。
うんうん、そうですよね。


んじゃ。
さっき飲んだ天寶一とまた全然違う味のものも飲んでみます？
ということで、選んだのは、福岡の 若波 。

「おおー！これはまた甘い…でも、これはお米の甘み？」とビックリされるくらい、
なかなか濃厚。


ちなみに今回はなかったのだけど、
以前の情報では 天遊琳 や るみ子の酒 といった
三重のお酒も仕入れたことがあるみたいだったので、聞いてみる。

すると、日本酒好きの女将さんや、
フロアスタッフのこれまた日本酒が好きというお姉さんとで、会話が盛上がってしまう。

どの辺りのお酒がお好きですか～？とか、
どんなお店に行きますか～？とか、
こういう情報収集は大事大事♪

…というか、まさか、初訪問で且つこういう雰囲気のお店で
こんなに盛上がるとは思ってもみなくて、楽しーい ♪ 

ちなみに、お蕎麦屋さんにしては珍しく、ぎん清さんでは遅めの22:30閉店なので、
仕事後でもゆっくりまったり飲めるのが嬉しい。
この日は3人とも大忙しでスタートが20時になっちゃったから、なおさら。

ちょびちょびおツマミで良い感じにお腹がふくれてきたので、
22:00ごろにお蕎麦をお願い。

ぎん清さんでは 自家石臼挽きのそば粉を使った二八蕎麦 だそう。

初めてのお蕎麦屋さんではいつもシンプルな もりそば にするのだけど…

（写真は先方の）


なんだか温かいかけそばが食べたくなっちゃって、
しかも、蕎麦メニューをみると、気に入ったつまみの青さのりが目に入ってきちゃって…

とろろと青さのりそば にしちゃった。

ああ～～ほっこりするなぁ…。
蕎麦は細すぎず太すぎず、温かいつゆの中でもしっかりコシがある。
香ばしい青さのりの天ぷらが、またつゆに浸ってふやふやになるのもイイ。

写真を撮るのを忘れてしまったのだけど、
蕎麦湯はこれまたステキな 南部鉄器 に入れてくれる。

蕎麦猪口をもらって、私も蕎麦湯だけ飲んでみる。
薄すぎず、とろとろすぎず、〆にちょうど良い。


お客さんがひいてくると、
女将さんも余裕をもって会話に乗ってきてくれる。

お店は2011年の2月にオープンしたんだそう。
「最初は物件がなかなか無くてね…でもココがちょうど空いたんだけど…
　ほら、お寺（熊野神社）の前だし、誰も通らなくて暗いし、
　場所的には良くない…ってみんなに言われたんだけどね。」
と。

でも！
今や、夜は予約がないと入れないくらい "知る人ぞ知る" と評判みたい。 
（この日も、予約で満席）
 

確かに、
旬の食材を、きち…っと仕事をしている美味しいおつまみと、
女将さんがオススメしてくれる美味しい日本酒を楽しめて、
お店の人との会話も楽しくて。

"蕎麦だけサクっと食べて帰る" というより、
蕎麦前やお店の雰囲気を味わうに、とっても居心地の良い空間なんだよなぁ。

おまかせの4000円というお手軽コースも気になるし、
また行きたいな♪


[ 勢揃坂 蕎 ぎん清 ]
東京都渋谷区神宮前2-3-10　ヒルトップ神宮前1F
03-3479-1911
月～金　11:45～14:30 / 18：00～22:30
土　12:00～14:30 / 18：00～21:30
定休日:日・祝日・水曜日のランチ
（土曜日は不定休。電話にてご確認ください）