帰国してまだ一ヶ月なのだけど、
何かとアメリカでお世話になった方々が、とっかえひっかえ日本に出張に来たりして、
ディナーを一緒に取る事が既に何度かあったりする。
英語をしゃべれる良い機会で、自分としては、嬉しい限り。
が!
この日曜日にお相手した方は、誰よりも特別な方。
というのも、相方が一年間お世話になった事務所の所長 McGinn マギーンさん なのだ~~。
仕事上の付き合いだけではなく、
日本からワシントンDCに到着したその日から、右も左もまっったく分からない我々に、
生活の基盤を整えることから全てにおいて支えてくださった、ホントの恩人。
そして、何と言ってもスポーツ!
ファウルボールが取れたMLBに連れて行ってくれたり、
NFLのワシントン・レッドスキンズの試合で、日本人チア“のりこさん”を応援したり、
アイスホッケーの試合にも連れて行ってくれたり。
他にも、家族ぐるみで一緒に色んな経験をさせてくれたりもして。
マギーンさんが居なかったら、あんなにAmerican lifeを楽しめなかったかもしれない。
そんな、仕事でもプライベートでも心の底から感謝&尊敬しているマギーンさんと、
日本で再会できるなんて・・・
もうもう、なんて嬉しいことか!!
っていうか、会いたかったですーー(>_<)!!
ちなみに、マギーンさんは、日本好き。
もう何度か日本にも出張に来ているし、5ヶ月ほど日本に滞在していたこともあるし、
彼のアメリカの大豪邸には、日本人形とか日本絵画とかが、いっぱい飾ってあったりするのだ。
そんなマギーンさんを、この日曜日はどこに連れて行こうかな~と、いろいろ考えてみる。
何度か日本に来ているから、浅草や六本木、東京タワーなどの名所は当然知ってるハズ。
接待も受けているだろうから、高級な寿司とかすき焼きとかしゃぶしゃぶとかも知ってるハズ。
でも。
私しかできないおもてなし、今まで経験したことのないおもてなしをしてあげたい。
かつ、「歩くことに慣れていないアメリカ人を、効率よく」 観光案内したい。
というワケで、夜のディナーのお店を中心に考えて、最初に連れて行ったのは 東京大学 。
「実は、我々も、東京大学の敷地に入るのは初めてなんです」
と、相方と笑いながら 安田講堂 へ。
これがなかなかイイではないか!
日本人からしたら、さして面白いものじゃないかもしれないけど、さすが歴史ある大学。
「至るところに、懐かしい欧米の建築文化も見られるね。」ってマギーンさん。
一方、日本の建築文化まんまの 赤門 って、こんなに大きかったんだ~。
その後は、歩いていける距離にある 根津神社 へ。
「ここも、実は我々も初めての場所なんです(笑)」 イヤ、マジで。
賑やかな浅草なんかと比べたら、ひっそりしてるかもしれないけど、
「1900年も前からの歴史があるみたいですよ」 なんて言ったら、とってもビックリするマギーンさん。
だって、アメリカ合衆国の歴史なんて、1775年の独立宣言以来。
つい最近なんだもんなぁ。
乙女稲荷神社 へ繋がる鳥居の通りを案内すると、
背の高いマギーンさんには、鳥居が低すぎる~~(笑)!!
マギーンさんと相方、延々と中腰で歩かせちゃって、ごめんなさい。
でも、こういう光景って、なかなか他では無いと思うんデス。
京都の伏見稲荷はスゴイけど・・・さすがに、東京からじゃ簡単に行けないし。
この後は、千駄木へまた歩いて行き、お土産を購入すべく 江戸千代紙 で有名な いせ辰 へ。
毎回、出張の際には家族にお土産を買っていくマギーンさんは、選ぶ目も真剣。
そこで「wifeへ」と選んだ手刷り木版が、これまたナイス!
向島 百花園 を描いた、とっても多色使いなもの。
お店のおばちゃん曰く 「20以上の版を使った大作なんですよ。見る目ありますね~♪」と。
そりゃそうだよ!我らのマギーンさんなんだもん! と、なんだか嬉しい。
さてさて。
ディナーの時間になりました。
一番悩んだのが、このディナーの場所。
“日曜日も営業している” と “日本酒嫌いな相方も一緒” と “ホテルからあまり遠くないところ”
そして “マギーンさんが行った事なさそうなタイプ” などなど、様々な条件でクリアするお店は・・・
と、向かったのは 焼鳥 今井 さん。
小さな小さなカウンターだけのお店。
でも、こういう居酒屋スタイルって、きっと新鮮なんじゃないかな~とも思って。
案の定 「こういうお店は、初めて!」 と、最初はちょっと緊張ぎみだったけど、
飲み始めて、語り始めてしまえば、ほぐれてくる。
“ナンデモノミマス!(日本語)” と言うマギーンさんに、
最初にオススメしたのは 飛騨高山麦酒 ダークエール 。
アメリカは、こういうマイクロブリュワリーのダークエールが本当に美味しいのだけど、
あっちのものにも引けを取らない、まったりとした旨味とアロマ感たっぷりだ~。
お通しをつまみつつ、これまた「ナンデモタベマス!(日本語)」 と言うマギーンさんに
是非とも食べてもらいたかったのは 鶏の刺身!!
まずは ささみの昆布〆 から。
これが、もっちりもちもちで美味しい~!
マギーンさんも絶賛! “塩が良い感じに効いてますね” って、ポイント分かってます。
もう一つは、これはアメリカにもなかなか無いであろう 砂肝の刺身 。
今井さん、気をきかせてくれて、小さな入れ物3つに分けて出してくださる。
と、マギーンさんに「これはどこの部位?」と聞かれて・・・。うっ・・・。
な、なんて英語で言えば良いんだ(汗)。今井さ~ん! とヘルプを求めるも。。。
「鶏は歯が無いから、食べたものを消化する胃の代わりの部位?!」 としか答えられましぇん。
それにしても、マギーンさんはOKなのに、日本人のクセして相変わらずこういうのが苦手な相方。
と言いつつも 「トライしてみるよ。」 って、こういう時はちゃんと食べるんだから。
さて。
お酒は、日本酒に入る前に、相方のためにも一旦赤ワインでワンクッション。
グラスであった赤ワインは ラングドック の キュベ デ ガレ 2007 。
軽すぎないけどフルーティで、とっても飲みやすい。
焼鳥は、まずはコースをお願い。
最初は レバー に つくね 。
選べる野菜串と、もう一串は、私のチョイスを任せてもらって、マギーンさんには トマト&赤身。
自分は ふきの芽&つなぎ 。
気づけばホロ苦系になっちゃったけど、自分はこういうのが好きなのだ~。
幽庵焼き も、やっぱり鶏肉自体が良いから、旨みがじんわり。
「なんていう鶏?」というマギーンさんに サイタマチキン(埼玉の自然農園の鶏だから) と教え込む。
分かり易くていいじゃないっすか・・・ダメ?!
コース最後の もも焼き も、すんごいじゅーしぃ~。
皮もパリっと焼けて、これは誰が食べても大満足な一品だろうな。
と、コースを進めつつ、ワインの後に、もちろん燗酒も用意。
そんなに量を飲むことは考えていなかったので、
最初っから 竹鶴 大和雄町 と 宿根雄町 をチョイス。
お燗をつけるチロリなんて初めて見たみたいで、写真もばっちり。
肝心の味の方も、さすが “ナンデモノミマス!” なマギーンさん、
「体に沁みて、オイシイデスネ!」 って言ってくれる。
全然OKで、嬉しい~!
片や相方は 「やっぱ日本酒はダメだ~。」 と相変わらず。まぁエエよ、トライしてくれるだけ大進歩。
コースが終了しても、最後に頼みたかったのは 親子丼 。
そして、合わせてにごりのお燗。 生もとのどぶ を、熱めで。
アメリカでは“半熟”という概念があまりなくて、
ジャパニーズレストランでも、玉子は固めに仕上げられてしまうのだけど、
このトロトロ卵の料理にも感動してくれたみたい。
ちなみに 「親子丼っていう言葉の意味はね・・・」 と、説明したけど分かったかな?!
でも最後まで 「オィヤァコォ・・・ドン!」 と日本語練習してくれたりして(笑)。
今井さんの小さなお店の空間で、
一箇所、英語で盛り上がってる雰囲気は、ハタから見たら、ちょっと異様?!だったかもしれない(汗)。
それでも、今井さんは、いろいろ気を遣ってくれて・・・ありがとうございました!
お陰でマギーンさんは 「一人でやってるのに、良いお店ですね。」 って大満足してくれたし、
私たちも、あの相方ですら、一緒にこんなお店で楽しむことができたし。
あぁぁ~ホントのホントに、今井さんを選んで良かったぁ~~(>_<)!!
アメリカで取り持つことができた、こういう繋がりが、ずっとずっと続くように。
「また日本に来るときは、そしてこちらがアメリカに行くときは、お互い連絡ね!」
って硬い約束を交わして、ホテルまで見送るのでした。
[焼鳥 今井]
東京都文京区千駄木2-29-4
03-6904-7516
月~金18:00~23:00/土・日・祝日 17:00~22:30
定休日:月曜
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「自分らしい接待コース」を考えるのは楽しい♪
小生なら…「月島で、もんじゃを食べ」→「月島銭湯に入って」→「月島レーンでボーリングして」→「味泉で呑む」っつうコースかな。。
焼きとり「今井」は今週行くのです~♪
私はまだ今度で2度目かな?
"サイタマチキン"の銘々に思わず笑ってしまいました。 さいたまに住んでる人間なら「え!?」とひいてしまいそう(笑
何でも食べる飲む!でお燗が心に沁みてくれたマギーンさん、すばらしいです。
しかも今井さんの焼き鳥に日本酒なんて・・・間違いないね。
こうやってベタな日本食&日本酒の概念が少しづついい方向に変わっていくといいな~
え?砂肝って「胃」じゃダメなんですかね?
Junglecity.com - あの食材は英語でなんて言う?肉
http://www.junglecity.com/enjoy/food_english/meat.htm
焼鳥今井さんは、これから行ってみたい店の1つです。
相方さん、赤ワインは飲めて日本酒がダメなのか・・基本的にはいけるはずだけど・・、冷たい酒から、かな。。
焼き鳥屋で、刺身・・。
このあたりには無いなぁ~。
中央線沿線もいいよな~とか、
色々考えてたんですが、
やっぱ「日曜」というのや、まだ日本に到着したばかりで時差ボケもあるだろうから遠くは止めた方がいいし…
など、なかなか難しくて…。
でも、考えてる間は、それはそれで楽しかったです!
サイタマチキンって言ってたら、今井さんも「ぷぷっ」って噴出してました~。
埼玉県の人たちに失礼ですかね~?!
でも、マギーンさんは、アメリカ人の中でも
本当に何でも食べるし、何でも飲む方です♪
でも、タレじゃなくて、ここのは塩で味わってもらいたくて。
日本人にとってはベタかもしれないけど、
意外とアメリカにはこういうスタイルの焼鳥屋さんが無いので(NYは除く・・・)
新鮮さも楽しんでくれたんじゃないかなーと。
美味しいお酒じゃなきゃ。
砂肝・・・胃の役割だけど、正確には違うし・・・
「人間には無い」ですもんね~。