まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

バイソン肉 と フィラデルフィア管弦楽団

2008-11-20 07:57:27 | ワシントンDC観光(周辺も)

エイドリアーン!!

な、場所に再び行ってきました。

以前一度、ロッキーと一緒に写真を撮り、階段の上で叫んできた
フィラデルフィア美術館 。

ロッキーの像は相変わらず大人気で、
次から次へと、ポーズを取って写真を撮る観光客がいっぱい。

あの階段を見れば、猛ダッシュで駆け上がり、やっぱりポーズとってる若者が、いっぱい。

この美術館は、中の美術品より、ロッキーの方が有名なんじゃなかろうか(笑)。



でも、やっぱり中も、見所いっぱい!前回は休館日だったので、実は初訪問。



ドイツの飲兵衛達の絵画が、何気に気に入ってしまった。雰囲気あるなぁ~。


そして セザンヌ の 女性大浴場 って、ココにあったんだ!

三角構図 で有名、絵のお勉強したときに、ずいぶん気に入ってたもんだ。


と、全米三大に入る美術館を堪能したものの、ここは飽くまでオプション。

メインは夜。

実はこの日は、ホテルで着替えて、久々にGパン以外の服装、ちょっとオメカシをば。
相方にもスーツを着させ、そんな格好で入るに良い、雰囲気あるお店へ。

ウチの近くにもあって、実は一度行った事もある Ted's Montana Grill 




ただのステーキハウスではなく。


バイソン が食べられるお店です。相変わらず、顔がデカい!


最初の一杯目 サミュエルアダムス ウィンターラガー で、メインを待つ間は、
またもや名物?!の オニオンリング をツマミに。

う~~ん。 分かっちゃいたけど、やっぱり脂っこい(汗)。
衣が重い。
でも、衣を取ってオニオンだけ食べると、ほっくり分厚くて美味しかったりするのは知っているのだ。

ビールの後は、赤ワイン1本注文。

BIG SKY メルロー 2005 

最初は 「コロンビアバレー って書いてあるけどドコだ??」 と思っていたのだけど、
店員さんに聞いてみて納得!

バイソンが伸び伸びと育つモンタナ州の牧草地の夜を想像してみてください。
灯りはまったくなく真っ暗で、ビルは当然、高い山もなく、空を見上げれば・・・満天星の"BIG SKY" 。

ということで、バイソンが生まれ育っている土地のワインなのだ。

“要は、ド田舎で、何も無い牧草地帯のことを BIG SKY っていうんだろ” 
・・・ロマンの欠片もない言い方をすれば、そーだけどサ(汗)。


そんな、ド田舎で、伸び伸び育った、バイソンさんのステーキを、どどーん!と!!

ひょえ~! 14oz=396g のバイソンのお肉の塊は、やはりすごい迫力。
だけど、やっぱり上にチョコンと刺さった爪楊枝星条旗が、なんかカワイイ。

相方と自分とで、ニューヨークストリップ と リブアイ という部位を。
ミディアムレアで焼いてもらったのだけど、すごーく美味しい!


カルパッチョみたいなレアさだけど、全然脂っぽくなく、当然脂肪のサシなんてのもなく。
赤身のしっかりした噛み応えがあるのだけど、噛んでるうちに旨味が出てくる~~。

この旨味は、普通の牛さんには無いものだなぁ。
やっぱりバイソンは旨い。

ただ、やっぱりお持ち帰りだ。 この量はムリ(>_<)!!
(翌日、家まで持ち帰って温めなおしたけど、やっぱり旨い。)



さてさて。
夜のレストランも楽しみの一つだったけど、これも今回の第一目的ではなく。

オメカシをして向かった、本当の目的は。




フィラデルフィア管弦楽団!(URL http://www.philorch.org/

わざわざ車を3時間ほど走らせて、フィラデデルフィア本場まで聴きにくるくらいの価値はある、
と思った世界でも有数の管弦楽団。

く~~、楽しみにしてたんだ~~。

オーケストラホールのある通りは、市庁舎からまっすぐ伸びていて、
歴史あるミュージカルホールや、コンサートホールが立ち並ぶ、とっても雰囲気がある通り。


そんな一角、ひときわ近代的なデザインで目立つ Kimmel Center の Verizon Hall へ。


100年以上の歴史があるフィラデルフィア管弦楽団の本当の本拠地は、
すぐそばの The Academy of Music だったのだけど、音響が悪くて、こちらに移転したとか。

綺麗で、中も近代的。 




自分としては、ホントは、元の本拠地の建物の方が年季もあって味があって、好みなのだけど、
音響が悪ければしょうがないもんね。



そして気になる、今回の作曲家は、2人。

ベートーベン と ワーグナー 。

ベートーベンは知らない人はいないと思いますが、
ワーグナーは、ベートーベンに影響された作曲家、オペラなんかも作品があり、どちらもドイツ人です。

なんで、この2人が今、気になったかと言われれば、やっぱりドイツ旅行の影響が大きいのかも。


ホールに入れば、興奮度もアップ!




演奏中は撮影禁止なので、まだ演奏者はまばらな開演前にパチリ。
でも、弦を確かめたりしている音が響く、この空間も結構好き。

その背後上段にはオペラ歌手たちが、ずら~~り。

こんなホールは、初めてだぁ~~。


そして。
出てきたー!

バイオリンのコンサートマスターが出てきて、拍手!!!!
 (※コンサートマスターっていうのは、指揮者では仕切れない、
   実際の音あわせ、微妙なタイミングあわせで、オーケストラ全員をまとめる役割の人のことです。)

指揮者が出てきて、拍手!!!


うわーうわー、いよいよだぁ~~!! ドキドキ!!


日本のドラマで、「のだめカンタービレ」を観ていた人には、その雰囲気も・・・
なんとか伝わらないかなぁ、やっぱちょっと違うかな(汗)。


曲目は
■ベートーベン 交響曲第8番 ヘ長調 Op. 93
■ワーグナー ニュルンベルクのマイスタージンガー



はあぁぁぁ~~、やっぱり生の演奏は痺れます。

安い席で、舞台からも遠いと思ってたけど、一人一人の演奏者の動きも、かなりはっきり見える。

「あのおっちゃん、なんか腰痛ぽいな」 とか、
「あの歌手、熱い・・・熱すぎる・・・歌ってる首が激しく動いてるよ」 とか。


でもでも、やっぱり演奏を聴いてると、ずいずいと引きこまれる。
「あぁ、やっぱり自分はクラシックが好きなんだなぁ」と改めて思ったと同時に、
母親にも感謝したくなった。


母親の影響で、自分はお腹の中に居た頃からクラシックを聴いていたらしく、
その後も、家や車で何かと流れるのはクラシック、物心つく前からピアノをやらされていた。

でも、小学校低学年の頃は、時には楽しかったけど、もんもんと練習してた記憶がほとんど。

今でも自分のピアノには、ストレスのあまり “かじり付いた跡” が・・・

「なんで上手く弾けないんだよう~~!今弾いてる音が分からないよう~!」と、
泣きながら楽譜を置く場所にかぶりついて、ガリガリかじっておりました。
ピアノの外側の黒いコーティングまでも剥がして、白い木がむき出しになっちゃってます。

今思うと、それってかなり異様な光景だよな・・・(汗)。


「でも、アンタってば不思議でね。
 泣くなら練習放棄するかと思いきや、4時間も5時間も一人でピアノの前に座ってたのよ。」

と、今やあっけらかんと笑って言うのは我が母親。

確かに・・・。
幼い私は、何をそう深刻にピアノの練習をしていたのだろうか・・・。
ワカラナイ・・・オボエテナイ(汗)。


それから少し成長して、小5くらいの時だったか。
前後の話は覚えてないけど、なんとなく腹がたっていた流れで
母親に 「もうピアノを辞めようかな!」 と言った時だったか。

すると
「お母さんはねー・・・アンタがいつか“続けてよかった”って思う日が来ると思うよ。」
という一言に、
なんだか稲妻のような衝撃を感じたのを覚えている。

いつもは「○○しなさい」と言う親が、初めて一人の人間として、自分を見てくれた感じだろうか。


不思議ふしぎ。
それからは猛烈にピアノが好きになって行った。
クラシックや、その時代背景にも俄然興味が出てきた。

音楽のプロになろう、とかそんなことはちっとも思わなかったのだけど(っていうかムリ!)、
“ただ、楽しい” と思うようになってきた。

毎日、何時間でもピアノは弾けて、
夜まで弾いてると 「近所迷惑になるから止めなさい」 と言われようになって。

幼い頃は大嫌いだったのになぁ。
いつの間にか自分にはなくてはならないピアノになってしまった。


今は、悲しいかな、環境上、自由にピアノは弾けない。。。。

けど、やっぱりピアノやクラシックを聴くと、気持ちが落ち着いたり、
こういう生のクラシックコンサートに来て、心底 「楽しい!感動!!」 って思えるようになったのは、
あの時の母親の一言のお陰だったかもしれない。

この日の演奏を聴きながら、そんな日々が、ぐるぐる思い出されていた。


あぁ・・・最近、ピアノを弾いてないな・・・。

もう下手っぴになってるだろうけど、
実家に置いてきた、自分のピアノを・・・ガリガリかじった跡のあるあのピアノを、
むしょうに弾きたくなってしまった。




--おまけ--
ワーグナーのこの曲も、きっと聴けば 「あーあー、これね!」 って
聞き覚えのある方も多いかも。 
是非↓!








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26 コメント

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これには (たく@酒遊倶楽部)
2008-11-20 08:12:05
ワインしか出てこない?
メルローか・・。
華やかな軽いワインになるかな・・。
最近メルロー単体のものは呑んでないってか、最近ワインは飲んでない。

ピアノをかじったって・・腹減り減りで(w?
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■たく@酒遊倶楽部さん (まき子)
2008-11-20 08:25:44
やっぱりメルローの印象って、華やかで軽い、って感じですかね~。
自分の中では「よく分からない銘柄の場合、無難かも」なんて位置づけだったりします。

ピアノを・・・そうなのです、かじっておりました(笑)。
あの、楽譜を置く場所って、細いじゃないですか。
そこを、ガリガリ!!と。
いやー、こわいこわい(笑)。
返信する
あら、似た環境 (葛飾のオヤジ)
2008-11-20 08:26:12
ディナー後のコンサート。素敵なデートコースだ。

その後、星空のもと波止場や空港や夜景の素敵なコース付きならイチコロだな、こりゃ。

小生も音楽家族に育っているんで、いつもピアノの音と共な生活だった。

ピアノ~クラシックギター~最近はウクレレを猛練習中!
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■葛飾のオヤジさん (まき子)
2008-11-20 08:32:59
オヤジさんの家庭も音楽と共に?!
すばらしい~♪
母親がクラシック好き、父親は昔の映画やミュージカルの名曲好きで、
今でも色々とCDを送ってくれます。
今はiTuneってので、安く買えるんだよ、とは言えません(笑)。

ウクレレ、そんな楽器だったら、
お隣さんが気になるアパートでも練習できるかなぁ~。
返信する
夜でも! (葛飾のオヤジ)
2008-11-20 08:40:58
出来ちゃうよ
返信する
■葛飾のオヤジさん (まき子)
2008-11-20 08:53:49
夜でもできちゃうのはウレシイです!
仕事して帰ってきて、ちょっと飲んでほろ酔いかげんで、ぽろぽろん・・・
と弾けば、気持ち良さそう~~(笑)。
返信する
いいなー♪ (あき子)
2008-11-20 11:42:17
フィラデルフィア管弦楽団!
憧れです(笑)!
あの音合わせしている時間がワクワクして、
始まる瞬間の静寂で「いよいよだ!」ってドキドキして、
なんともたまらないよね。
ミュージカルもいいんだよねーと思ってたところに、
ニューヨークで見に行った事思い出した(笑)
時差ボケといまいちよくわからん英語で相当眠かった気がする。

そいえば、新婚旅行、ペルー行くかも(笑)
ドイツは寒すぎて却下されちゃった。
返信する
■あき子 (まき子)
2008-11-20 11:58:31
え”!!ドイツ却下になったの?!12月は絶対に楽しいと思うんだけどな~~!!
ペルーは、これからの季節は気をつけてね。
雨期に入るから、マチュピチュなんかの山岳地帯も雨が降る日が多くなるかも。
ナスカとかの海岸地帯は年中乾燥してるから、大丈夫だとは思うんだけど。

>あの音合わせしている時間がワクワクして、

そそそ!その雰囲気、いいよね~~!!
なんだかドキドキ感が高揚してくるというか。
返信する
メルローって (bleu et rouge)
2008-11-20 12:59:29
一般的によく聞く品種なのに意外と難しいんですよね。穏やかな味なんて言いますが結構青臭い事が多かったり良いものは高価だったり。


BIG SKYってエチケットが良いですね。
酒屋にあったらジャケ買いしそうです。
バイソンに合わせるのは日本では難しそうですが。
返信する
■bleu et rougeさん (まき子)
2008-11-20 13:47:51
は・・・
普段飲むアメリカのワインは、それなりにお手頃価格なものばかりで、
高価ではないのですが、
無難に飲めますが・・・もしかして、高価になればなるほど難しくなるのでしょうか(汗)。

BIG SKY、ワインもエチケットも良いですが、
実際に見てみたいな~なんて思ったりもしました。
きっと都会とちがって、星も本当にキラキラしてるんでしょうね。

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