まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

潜在能力 @ 佳肴酒房 美吟 (鷹匠)

2011-03-04 23:23:05 | 日本酒を飲む @ 関東

半年に一度、出張三昧の時期がある。
新商品を全国にお披露目するために、全国行脚。

そんな出張の機会で、少しでもスキあらば・・・というか、狙っている事がある。
それは・・・



いかにして、夜のフリータイムを作るか?!

なんとか、上司やお客さんをまいて、現地の友達と会って美味しい日本酒が飲める時もあれば、
マズイお酒を飲みに付き合わされて 「トホホ・・・」 な時も・・・。
言ってみれば死活問題、真剣なのだ。(って仕事せえ!)

でも、今回は日帰り圏内の 静岡 で、しかも18時からのアポ。

仕事が終わったら、そのまま新幹線に乗らないと帰れない時間帯であるため、
当然、どこかに飲みに付き合わされる事もなく、脱出!


てワケで。
静岡の飲み友達と、念願の再会だ!

「前髪ができてる~~~~」
「この前、切りすぎちゃった~~~」
なんて、他愛のない、でも楽しい会話をしつつ、お店へ連れていってもらう。

向かったエリアは 鷹匠

その界隈に、
「中の様子が伺えなくて入る勇気がなかったけど、一度行ってみたかったんだ~」 と友達が言うお店があるみたい。
イイネ!そういう開拓、付き合うの大好きだよ~。

通りを歩いてると、一見、居住地区なのだけど、
ぽつん・・・ぽつん・・と、灯りを抑えた、でも良さそうな隠れ家的なお店が現れる。

なんか、良いエリアだな~。

その一角で、友達が足を停めたのは 佳肴酒房 美吟 BEGIN

通りの入口から玄関まで、とってもイイ雰囲気のある石畳。
でも確かに・・・なんだか、この石畳が「ためらい心」を生む・・・というか、
“ふらり”と気軽に寄り難いような、ちょっと「イイ雰囲気」。


小さな入口の戸を開けると、表の「寄り難さ」とは一転!
なんか、とっても気軽な感じで、木目調と間接照明が、なんとも温かい雰囲気を出してる。

カウンターはほんっとに小さくて4~5席くらいかなぁ。
奥の小上がりに4テーブルくらいあるけど、やっぱりお店全体的にこぢんまりしててイイ雰囲気。

そのテーブル関は、ほぼ埋まっていたけど、カウンターは誰も座ってないので、すかさず陣取る。


おしぼりを頂いて、改めて落ち着いて周りを見ると、
年季はあるものの、とっても清潔で、キチンと整理整頓されてる。

オープンキッチンの中を見ても、「キチンと」って言葉がまさにピッタリ。


手元を見ると、箸置きがカワイイ~。

でも、飲兵衛な我々、
「これ、酔っ払ってきたら、ひっかけちゃいそう~~」 
・・・冗談じゃなく、後ほど、まぢでひっかけてました(笑)。


お酒のメニューを見ると、日本酒は7~8種類くらいで厳選されてる感じ?!

いわゆる静岡酒はほとんどないのだけど・・・
「お!これは店主の拘りのお酒なのかな♪」 と思いきや、「えーーこれも置いてあるの~?」という銘柄も。

でもま、難しいことはいいや!
せっかく来たんだもん、ココにあるお酒を楽しもう♪


お通しには、旬のホタル烏賊

ぱっと見た目、なんてことないお通しかもしれないけど、
食べると 「お・・・?」 と思ってしまうくらい、丁寧な味がする。


定番メニューのほかに、ちゃんと“本日メニュー”があり、
お造りから 〆鯖 をお願いすると、なんとも予想外の盛り付け!

薬味は、たっぷりの大根おろしと摩り下ろし生姜、そして茗荷などなど盛りだくさん。
しかも、面白いのは、お店のお姉さんが 「土佐酢でどうぞ」 と。

〆鯖をこんな風に食べるのは初めてかもしんない。
でも、これがサッパリしてて、とっても美味しいのだ。
これって、どこかの土地柄の食べ方なのかなぁ?!


メニューをみていると、出汁が何だか美味しそう?
そう思って頼んだのが 聖護院大根とベーコンの和風ポトフ 

これがまた、出汁が、すんご~~~い美味しい!
まさに出汁でお酒が飲める、という一品かなぁ。

ちなみに、このお皿、
最初、写真の左側に見える穴に 「なんで、こんな平皿に、片口徳利みたいな口が?」 と思ってたのだけど・・・

なるほど!
いただいたスプーンではすくえない最後の出汁一滴まで、取り分けるのに大役立ち♪


そうそう、そいえば。
聖護院大根って京都の野菜。

メニューには、他にも
「京油あげ」とか「関西風出汁巻き玉子」とか「京都から直送の生麩」とか。
・・・ふーむ、京都に縁があるのかな~?

と思いつつ、店主に話しかけたいのだけど・・・
1人で調理をされてて忙しそうなのもあり、なんとなく、話しかけ辛い雰囲気。
でも、それって忙しいとか関係なく、友達曰く 「典型的な静岡人だね~。」 だそうな(笑)。


おつまみは、続いて 牡蠣の柚子味噌焼き

柚子の香りがイイ~~。
これも、タダの居酒屋じゃないな?と思わせられる味わいなのだ。


揚げ物の中で気になったのが 平目の梅肉巻き天麩羅 。 

でも、出てきたお皿に「あれ?山菜の天麩羅なんて、頼んだっけ?」状態な我々。
でも、山菜の天麩羅の下に、ちゃんとメインが居る居る。


「なんで関西?」と最初から不思議に思ってた、関西風出し巻き玉子 も頼んでみる 。

とってもきめ細かい玉子で、繊細な味。
ふーーむ、それにしても何で関西風なんだろう? まだ聞けない我々。


そうそう。
料理の美味しさもイイのだけど、お皿が凝ってるのにも、一品ごとに気付く。
酒器も、頼むごとに、徳利とお猪口を変えてくれるのだ。

ついつい、自分の目の前に並べてしまう(笑)。


さて。
たまたまこの日だけなのか、遅い時間にならないうちに他のお客さんが早々ち居なくなって、客は我々だけに。

そこですかざず!
同じ静岡出身の友達が店主に話しかけてくれた。

地元ってことと、友達の「ほわ~ん」とした、優しい雰囲気に少し心開いてくれたのか、
しばしお話してくれる。


メニューを見てから 「京都に何か縁が?」 と思っていたのは、やっぱりアタリで、
まだまだ若く見える店主さんは、
以前は京都の祇園にある日本料理屋で修行していたそう。

だから、入口のエントランスの「あの、ちょっとイイ雰囲気」とか、
「いわゆる居酒屋」とはちょっと違うお料理だったりしたんだなぁ~。

そんな修行を経て、ここでお店を開くようになって8年だそう。


続いて日本酒の話題を出すと、寡黙だった店主がどんどんお話に乗ってきてくれる。

「京都で働いてた時もそうですが、新潟の○○とか灘の××とか・・・
 そんなのばかり取り揃えても、つまらないじゃないですか。
 でも、そう思って色んな地酒を入れても、ここ辺り(静岡)の人は、知らない銘柄はぜんっぜん飲まないんです。。。」

当然、お酒が売れず、困ってしまう。
そう思って、磯自慢とかを入れると、“そういうものが、またよく出るんです・・・。” と。

店主が「想っているお酒」と「つまんないけど売れるお酒」との板挟みみたいな感じ?!


自分は、静岡という土地の性格をよく分からないから、偉そうな事はいえなかったけど
静岡に限らず、そんな悩みをもって、でも頑張ってるお店がいっぱいある。

だから、きっと、静岡でも、何かやり方があるはず!?

「自分が何が好きで、何をお客に飲んで欲しい」というのが明確な店長さんだから、
諦めないで、頑張ってほしいな~と思ってしまう。


[ 佳肴酒房 美吟 ]
静岡県静岡市葵区鷹匠3丁目10-22
054-252-1608
17:30~24:00(L.O.23:00)
定休日:月曜・第3日曜


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16 コメント

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鷹匠・・ (たく@酒遊倶楽部)
2011-03-04 23:37:16
鷹勇かと思った。

鷹匠でない、70精米の純米酒もありだわね(w)意味不明(ブログ主にはわかる)

自分もだし巻きは、一応どこでも注文するけど・・
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■たく@酒遊倶楽部さん (まき子)
2011-03-05 00:00:41
思わず、鷹勇の鷹匠を思い浮かべてしまう地名ですよね(笑)。
70っぱーですか!?みたいな(同じく意味不明?!(笑))

出汁巻き玉子、初めて行くお店で、イチオシと書かれていると、
私もついつい頼んでしまいます。
返信する
このあたりなら (macjiro)
2011-03-05 07:03:57
2年前に営業をしていた頃、すぐ近くの酒屋(コメヤスさん)に何度か通いました。
和歌山のお酒とか(笑)、いずみ橋とか白岳仙とか千代むすびとか、静岡県外のお酒(なぜか長野県の地酒多し)の扱いが多い酒屋さんです。
また落ち着いたら、仕事じゃなくて遊び(飲み)に行きたいなあ・・・静岡。
返信する
今回は (ざいやん)
2011-03-05 07:34:32
お燗頼みました?徳利とお猪口があるからやっぱりお燗かな?

鷹匠の隣町が勇翔だったらおもしろいですね(笑)
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Unknown (庄助)
2011-03-05 07:43:29
静岡18時のアポ、なぜか策謀を感じるのはうがちすぎ?

推理通りの展開でした。(笑

店のエントランス、肴の盛り付け、器、京都の割烹あたりで修業したな~という感じ。季節のいい素材のつかうところ、でも地元では受け入れてもらえないジレンマで料理も酒もの試行錯誤の連続。

でも8年続いているのだからすごいですね。

永福町の幻の日記、幻のコメントはいつかアップされるのでしょうか?
返信する
Unknown (RW)
2011-03-05 09:58:11
静岡の鷹匠には美味しいお蕎麦屋さんも多いですね~!駅前ながらも少し風情もあるエリアです。
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■macjiroさん (まき子)
2011-03-05 11:48:55
もしかしたら、このお店も
その酒屋さんから仕入れてるかもしれませんね~。
真澄とか長野のお酒、
けっこうありました。
でも、この辺りまで営業に来てたんですね!
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■ざいやんさん (まき子)
2011-03-05 11:51:51
冷たいお酒も、片口の素敵な陶器で出してくれました。
最初、いくつか冷たいのを飲んだ後に、
お燗に移行、、といういつものパターンです♪
町名が鷹匠って、なんかかっこいいですよね。
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■庄助さん (まき子)
2011-03-05 11:59:15
おお、京都と予想されてましたか~。
まさに、そんな感じで、
料理や器は、そこら辺の居酒屋とはちょっと違いました。
8年も続いて、もう常連さんもついているみたいです。

永福町のお蕎麦屋さんは、写真だけUPして記事は後で書こうとしてたら
出しちゃいました(よくやるおバカ)。
今、書いてます。
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■RWさん (まき子)
2011-03-05 12:01:24
あの辺りは、しずでんもあって、
なんか街の雰囲気がいいですね。
お蕎麦屋さんで昼から飲んだことも
2回ほどありますよ~(笑)。
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