昨日紹介した貞観政要にある一節で
「権力を奪回して王になること(創業)と、その後を受け継いで国の土台を固めて守ること(守成)は、どちらが難しいか?」
という質問があります。
話が「国」なので分かりづらいので、
別のものに例えると
会社だったら
「会社を興して初代社長になることと、二代目以降の社長になって会社を維持していくのとどっちが難しいか?」
という質問になります。
男女だったら
「付き合って結婚するのと、その結婚生活を維持していくのはどちらが難しいか?」
という質問になるかもしれません。
どっちが難しいんでしょうねぇ。
太宗は、それを二人の側近に話を聞いた。
ある一人は「最初が大変」といい
別の一人は「維持が大変」と言った。
よくよく話を聞くと、
「最初が大変」と言った者は
王と共に乱世を勝ち抜くのに大変苦労した者だった。
そして
「維持が大変」と言った者は、維持の難しさを痛感している者だった。
太宗は二人の話を理解して
「どちらも大変だということを理解した」
と言った。
その上で
「この国は、もう既に【維持】の段階に来てるから、俺たちが直面している【維持の大変さ】について皆んなで考えていこうぜ」
と言った、という逸話がある。
これを聞いて
「自分が直面する問題」と、
「そうでない問題」を切り分けると、
自分が直面している問題を俯瞰することができ
それによって今の問題に集中できていいと思いました。
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