旅の途中で

絵のこと音楽のこと本のことetc・・・趣味全開でスケッチスケッチ!

月の船でゆく

2005年09月09日 23時57分46秒 | 
長野まゆみさん著「月の船でゆく」を読んだ。
彼女の作品は何冊か読んでみたけど、この作品は今まで読んだのとずいぶん印象が違う。非現実的なイメージは一緒なんだけど、なんだろう、もっと生々しいものを感じる。

17歳のジャスという少年が、ティコという不思議な少年と出会うことから、物語は始まる。
ティコが父親のために選んだ手袋のプレゼントや、回転木馬が出てくるところは一見童話的だけど、これは決して子供が読んでわかる話ではないだろう。

生々しいと書いたけど、それはジャスとティコの間や、ジャスをとりまく複数の女性達に性的なものを感じるからだろう。
以前読んだ彼女の作品はもっとファンタジー的だったのが、この作品ではリアルな人間同士の交流になっている。

リアルといっても、物語自体はリアルとは程遠いものになっている。
起承転結なんてないし、結局何がどう解決したのかしてないのかわからないままに、物語は幕を閉じる。
特に誰も精神的な大成長をとげたわけではなさそうだし(笑)ハッピーエンドなのかそうでもないのか、これからどうなっていくのか、すべては読者に投げ与えられて本は最後のページを迎える。

自分を月から来たというティコのように、とらえどころのない、しかし読み始めると物語の世界に捕らえられてしまう本だった。

 のち 

いよいよ・・・・!

2005年09月08日 23時51分37秒 | GOS(文・絵)
今年前半に行われたゴスペラーズ坂ツアーG10。それが終わった後の長い充電期間。これで2005年はもう彼らのライブには行けないなぁと思っていたら、なななんと11月から2ヶ月間ツアーをするという!
わーい!年内ぎりぎりでもう一度ライブに行ける!かも!(すべてはチケットが取れたらの話だしね・・・)

でも、場所を見てびっくり。島根に鳥取に福島に岩手に・・・神戸が入ってくれてうれしいけど、なかなかこだわった場所選びだ。東京が入ってないっつーのがなんとも(笑)彼ららしいと言えば彼ららしい。
なに?なにが目的なの?多分観光で行きたいところを選んだな?と思ってしまった(笑)

日程をチェック。ことごとく平日だけど、まあ暇な時期だし会社なんて休んでやる~!あとはどこのチケットが取れるかだな。神戸なら日帰りできるけど、あとは島根が鳥取で1泊旅行か。遠出だな。

思えば、今年前半のライブも去年のライブも1泊で遠征した。
ネットで観光名所を調べて、できるだけ安く移動できる方法を調べて、良さそうなビジネスホテルを探して・・・

・・・うーん、旅行プランを練るのが楽しいじゃないか(え?/笑)
すっかりフットワークが軽くなってしまったよ。

もうひとつ、黒沢さんのソロライブの日程も決まった。最初はソロなんて・・・って思ってたけど、いざライブが決まるとやっぱり行きたい♪こちらは近場でもやってくれるので、ぜひ行きたいなー。
もし両方ともチケットが取れたら、10、11月とライブに行ける(^^)

ああ、なんかこうやっていろいろ考えてる時が一番ワクワクするかも~

12月にはファンの集いがあるけど、ハワイだからな。行けるかっつーの。
と言う訳で、ぜひ国内ツアーは取りたいっ


なつかしマンガ

2005年09月07日 22時52分09秒 | 
先日、てけてけちゃんに「サイファ」を借りて読んだ。
いやー懐かしかった。えーと、中学生くらい?サイファがすごく私達の間で流行ってた時に読んだんだよねー。いろいろと印象深い作品で、大人になってからもなんとなく思い出すことがあった。

で、読んでみた感想だけど・・・てけてけちゃんのブログを読んでみると、「大人になって読み返すとまたイメージも変わった」みたいに書いてるけど、私は昔と一緒だったよ・・・なに?もしかして成長してない?(^^;

昔から私はシヴァが好きだった。
作品には、双子のサイファ(主人公)とシヴァの兄弟のそれぞれの葛藤や悩みが出てくる。子供の頃からみんなに好かれるサイファに比べて、感情表現の下手なシヴァは、自分は誰かにとって一番大切な存在になれないんだと思っていた・・・

なんかね、こういう感情がよくわかるというか。初めてこの作品を読んだ時も、シヴァの心に深く共感して同情してた。そしてそれは、大人になった今も変わらなかった。
正直言ってしまえば、主人公のサイファは私にとっては脇役だった(笑)シヴァの心の動きこそが重要な作品のテーマだった。

もちろんサイファも悩んで傷ついていく。決して明るいだけの愛されるキャラではないんだけれども。
作者の成田さんが、サイファのことをわかるのは大人になってからかもしれない。みたいな意味のことを書いてらっしゃった。
うん、確かにそうだろうな。つまり私はまだ精神的に青いんだなー(^^*

ひとつだけ、大人になって新しい感動をもらった。
それは物語の舞台となったニューヨークだ。数年前にニューヨークに行ったことのある私は、すっかりこの町の魅力にとりつかれた。

もともと、アメリカなら西海岸よりも東海岸派。
カリフォルニアの明るいイメージがどうもしっくりこない私は、ヨーロッパのイメージが色濃く残る、影のイメージがあるニューヨークに惹かれていた。
実際に訪れたこの街は、真冬だったということもあって、どんよりと曇った空に高層ビルが林立し、その足元にはボロボロの建物がはいつくばった、想像通り光と影がごちゃまぜになった世界だった。

ごちゃごちゃと漢字の看板がぶら下がる中国人街の後ろにツインタワー(今はないね・・・)がそびえている光景が、ニューヨークをあらわしていると思った。
ウォール街では昼間からお寿司を食するビジネスマンであふれかえり、そのすぐ隣にはチャイナタウン。ブロードウェイは深夜までにぎやかで、5番街には高級ブランド店が立ち並ぶ。
都会の中とは思えないような緑の多い広いセントラルパークでは、その周辺に住む上流階級の人たちがジョギングにはげむ。ジョン・レノンの碑や巨大なメトロポリタン美術館まで公園の中にある。
貧困層の住むハーレムの教会では、黒人による力強いゴスペルを聞いて感動した。

本当になんでもありの混沌とした街だ。映画「ブレードランナー」そのまま。

自分が行った場所が、その空気まで再現されるような、「サイファ」の緻密なニューヨーク描写は、子供の頃には知らなかったリアルさで、作品を楽しむことができた。

アメリカといえば、ニューオリンズの水害は大変だね。
あの街も一度は訪れてみたかった街。複雑な気持ちでニュースを見た。


ああ、葉っぱちゃんが~

2005年09月06日 23時44分38秒 | そのほかのこと
少し前に、葉っぱから直接根が生えて茎が生えてくるという植物をもらった。
水に浮かべておくだけでいいってことで、早速透明の容器にかわいいビーズを敷き詰めて浮かべてたら・・・葉っぱが腐ってきた・・・
一応、茎は元気にのびてるんだけど、葉っぱが~~!
(てけてけちゃん、Nちゃん、どうすべ~?)

実は、3枚葉っぱをもらったんだけど、そのうち2枚は芽を出すことなく枯れてしまったのだ。んで、最後の1枚からは元気ににょきにょき茎がのびてきたから、これはいける♪と思ってたのに・・・

とりあえず水も入れ替えて、あたらしく生えてきた葉っぱを摘み取って、また水に浮かべてみた。ここから新しく根が生えてくるといいなぁ。

考えてみれば、昔から植物というものを育てたことない人間だった。
両親が植物が大好きで、家の庭がジャングルのように植物だらけ。いまさら植物を部屋の中で育てるまでもない。という環境も影響しているかも(え?いいわけ?・・・そうだね)。

ああ、もうちょっと植物くらい愛でる人間にならないといけないなぁと、なんか謙虚に反省モード・・・
ハーブなんて育ててみたいわ~♪なんて思ってたけど、これじゃすぐダメにするのが目に見えてるなぁ。
まずは、サボテンくらいから始めてみるか・・・?(^^;


あ、外は雨が降り出した。そろそろ台風が接近してきたかなぁ。
こっちはほとんど台風の影響ってないんだけど、台風の度に浸水などの影響を受ける地方は、大変でしょう。


月光

2005年09月04日 23時17分55秒 | GOS(文・絵)
そして僕はこの場所で 光を守って立っている

強さを優しさの隣に従えて

何も怖くないよ 見上げればほら見つめている

明かりがそっとその胸の中に届くまで

月のように両手に光を受け止めて どこにいても僕を照らすから

信じてる姿を変えても迷わない

(「月光」より)
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えへへ、一度絵にしてみたかった歌なんだよねー
安岡さん結婚祝いということで。

そ~るこねくしょん!

2005年09月03日 23時34分46秒 | GOS(文・絵)
9月は村上さんのソウルコネクション!
いや~~・・・良い!(笑)超おもしろいよ村上さんのラジオ!(^^)
あっという間の1時間だった。
始まる前は、なんかすっごくマニアックな音楽話ばっかりになったらどうしよう。全然ソウル系とか詳しくないしなーと心配してたんだけど、始まった途端夢中で聞いてた。
番組中に流す音楽も好みだー。

でも、やっぱり声がいいね。個人的に一番好きなのは安岡さんだけど、実は歌声が一番好きなのは村上さんだったりする。
何を隠そう村上さんの歌声で泣いたことすらある!(開き直り)

番組中はもうやりたい放題いいたい放題いじわるキャラ全開って感じで、大笑いさせてもらいました。
これは今月は楽しみだなぁ~~(笑)

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安岡さん、ご結婚おめでとうございます。
えー・・・わりと複雑な心境になるもんですね(笑)「私ってアーティストの結婚でショック受けたりできるんだ。かわいいとこあるじゃない♪」と思いました(なんの話だ(笑))
でもまじで、お料理が得意で花を育てるのが好きなあなたは、いい主夫になれると思いますよ・・・!

まあいいよ!ライブやテレビやラジオでは、今まで通りでいてくれたらそれでいいよ~~(ここに走っていく絵文字がほしいところだ)!おめっとさん!

星の王子様

2005年09月02日 23時49分55秒 | 
ぶらっと入った本屋さんで、「星の王子様」が平積みされていた。
そういえば、星の王子様の版権が切れるとかで、今年新訳で出版されるって聞いたなと思い手に取る。訳者は池澤夏樹。彼の短編集を読んだことがあって、すごく文章の綺麗な人だと思っていた。
そしてそのままレジへ持っていった。

「星の王子様」と言えば皆大好きな童話だし、私も例にもれず大好き。えーとたぶん英語版で3冊くらい?あるんじゃないかな。なんか海外旅行先の本屋さんで、ふと買うことが多くて。

もちろん日本語でも子供の頃から繰り返し読んできた本だ。
読むたびに新鮮な驚きがある。池澤さんの簡潔でわかりやすい訳のおかげで、すんなりとその世界に入っていける。

星の王子様の中に、バオバブという大きな木が出てくる。子供心に強烈に印象深かったせいか、私はいつかバオバブを見るために、マダガスカル島に行きたいと思うようになってしまった。思いっきり影響を受けている。

この話の中で特に好きなのは、王子様がきつねと出会うシーンだ。
「僕を飼いならして友達になって」と言うきつね(飼いならすっていう表現も、とても奇妙でおもしろい)が、友達になるとどんなに素晴しいかを力説する。


 あそこを見ろよ!あれは小麦畑だろ?おれはパンは食べない。小麦なんかおれには無用だ。・・・(中略)・・・でもきみは金の髪をしている。きみがおれを飼い慣らしたらどんなに素晴らしいだろう! 小麦は金色だから、おれは小麦を見るときみを思い出すようになる。小麦畑を渡る風を聞くのが好きになる……
(一部抜粋)


こういう感覚をずっと持ち続けられたら幸せだよね。
私は、年寄りになるまでに何冊の「星の王子様」を買うのかなぁ?
そして読むたびに新しいシーンが好きになるんだろうね。
王子様は言う

…星がきれいなのは、見えないけれどどこかに花が一本あるからなんだ…

あ、そういえば「ラピュタ」の歌にもあったなー
♪あの地平線 輝くのは どこかにきみを 隠しているから ♪

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作者のサン・テグジュペリは他にもたくさん本を出している。私が読んだのは、「夜間飛行」と「人間の土地」どちらも飛行気乗りの話だ。
テグジュペリ自身飛行機乗りで、どれだけ空を愛していたかは、これらの本を読むとよくわかる。

彼は最後まで空にいた。飛行機で飛び立ってそれっきり行方不明になったのだ。