
【少しだけ、無理をして生きる】5436
城山三郎氏の心に響く言葉より…
作家の伊藤整さんは、 「あなたはこれから先、プロの作家としてやっていくのだから、いつも自分を少しだけ無理な状態の中に置くようにしなさい」 と。
これも、私にとって実にありがたいアドバイスになりました。
〈少しだけ無理〉というのがいいのです。
ごく自然にアイディアやインスピレーショ ンが湧いたから小説を書く――これは無理していませんね。
自然のままの状態です。
小説や詩はインスピレーションが湧いてこなければ書けないだろうと思うのですが、夏目漱石の『文学論』を読みますと、作家にとってのインスピレーションというのは 人工的インスピレーションだ、とある。
つまり、ぼんやり待っていたら何かがパッとひらめいた、じゃなくて、インスピレーションは自分で作り出すものだ。
だから、インスピレーションを生み出すように絶えず努力しなくてはならない。
自然な状態で待っていてはダメなんです。
負荷をかけるというか、無理をしなくてはいけない。
けれども、それが大変な無理だったら続きませんよね。
作品がダメになってしまう、あるいは体を壊してしまう。
注文があったら全部引き受ける、という作家がいます。
書ける時は書くんだという作家がいる。
本当にもう夜も寝ないで書かないと書けないくらいの量を書く、だから〈立ったまま書く〉――立ったままだと 眠れませんからね――という作家もいました。
でも、そんなふうに書いてきた作家は、 清張さんのようなよほど大きな才能がない限り、やっぱり消えていきますね。少々で はない無理を続けることはよくない。
少しだけ無理をしてみる、これは作家に限らず、あらゆる仕事に通用するテーゼじゃないでしょうか。
自分を壊すほどの激しい無理をするのではなく、少しだけ無理をして生きることで、やがて大きな実りをもたらしてくれる。
知らず知らずのうちに、元の自分では考えられないほど、遠くまで行けるかもしれない。
自分の世界が思わぬ広がりと深みを持てるかもしれない。
仕事のみならず、人生全般についても言えることかもしれません。
中山素平(そへい)という銀行家がいます。
私も尊敬している人物ですが、彼がよく口にする言葉に、「箱から出なくちゃいけない」というのがあります。
中山さんが人を評価する基準は、「あいつは箱の中に入って安住しているか、それとも箱から出ようとしているか」という点なのです。
安住しないことは初心を忘れないことでもあります。
自分がいる箱の中に安住してしまってはダメで、自分がその中にいる箱から出ていこうと、チャレンジし続けなくてはならない。
むろん、チャレンジしたところで、作家がすぐにいい作品を書けるわけじゃありません。
あるいは、いい製品が作れる、いい技術が見つかるわけじゃない。
けれども、チャレンジしないでいると、いつまでも箱の中にいることになる。
それでは、作家として、あるいは職業人として、伸びない。
先行きがない。
だから私も、できるだけ変な言い方ですが、できるだけ少々無理をしよう、箱から出ようと、今も心がけています。
例えば、今までに書いてきたような小説をまた書くよりも、できるだけ違う、新しい、変わった、幅の広い、いろいろなものが描き出せるような小説を書きたいと願っているのです。
『少しだけ、無理をして生きる』新潮文庫
https://amzn.to/44bZ8w9
少しだけ、無理をして生きるには、コンフォートゾーンを抜け出さなければならない。
コンフォートゾーンとは、ストレスのない、居心地のいい場所や、環境、精神状態のことだ。
少しだけ、無理をすれば、ストレスは発生する。
しかし、たとえストレスがあったとしても、その居心地のいいホームから、アウェイに出て行くというチャレンジが必要なのだ。
まさに、「箱の中に安住せず、箱から出なくてはいけない」ということ。
自分で、自分に負荷をかけるということだ。
負荷をかけ続けること、その継続が大事なのだ。
「量は質に転化する」という言葉がある。
誰よりも量をこなしていくと、やがて、それが質に転化することに気づく。
量が質を決めるのだ。
すなわち量をこなすという、少しだけ無理をすること、自分に負荷をかけることが、質を高めることになる。
「少しだけ、無理をして生きる」という生き方を選択したい。
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城山三郎氏の心に響く言葉より…
作家の伊藤整さんは、 「あなたはこれから先、プロの作家としてやっていくのだから、いつも自分を少しだけ無理な状態の中に置くようにしなさい」 と。
これも、私にとって実にありがたいアドバイスになりました。
〈少しだけ無理〉というのがいいのです。
ごく自然にアイディアやインスピレーショ ンが湧いたから小説を書く――これは無理していませんね。
自然のままの状態です。
小説や詩はインスピレーションが湧いてこなければ書けないだろうと思うのですが、夏目漱石の『文学論』を読みますと、作家にとってのインスピレーションというのは 人工的インスピレーションだ、とある。
つまり、ぼんやり待っていたら何かがパッとひらめいた、じゃなくて、インスピレーションは自分で作り出すものだ。
だから、インスピレーションを生み出すように絶えず努力しなくてはならない。
自然な状態で待っていてはダメなんです。
負荷をかけるというか、無理をしなくてはいけない。
けれども、それが大変な無理だったら続きませんよね。
作品がダメになってしまう、あるいは体を壊してしまう。
注文があったら全部引き受ける、という作家がいます。
書ける時は書くんだという作家がいる。
本当にもう夜も寝ないで書かないと書けないくらいの量を書く、だから〈立ったまま書く〉――立ったままだと 眠れませんからね――という作家もいました。
でも、そんなふうに書いてきた作家は、 清張さんのようなよほど大きな才能がない限り、やっぱり消えていきますね。少々で はない無理を続けることはよくない。
少しだけ無理をしてみる、これは作家に限らず、あらゆる仕事に通用するテーゼじゃないでしょうか。
自分を壊すほどの激しい無理をするのではなく、少しだけ無理をして生きることで、やがて大きな実りをもたらしてくれる。
知らず知らずのうちに、元の自分では考えられないほど、遠くまで行けるかもしれない。
自分の世界が思わぬ広がりと深みを持てるかもしれない。
仕事のみならず、人生全般についても言えることかもしれません。
中山素平(そへい)という銀行家がいます。
私も尊敬している人物ですが、彼がよく口にする言葉に、「箱から出なくちゃいけない」というのがあります。
中山さんが人を評価する基準は、「あいつは箱の中に入って安住しているか、それとも箱から出ようとしているか」という点なのです。
安住しないことは初心を忘れないことでもあります。
自分がいる箱の中に安住してしまってはダメで、自分がその中にいる箱から出ていこうと、チャレンジし続けなくてはならない。
むろん、チャレンジしたところで、作家がすぐにいい作品を書けるわけじゃありません。
あるいは、いい製品が作れる、いい技術が見つかるわけじゃない。
けれども、チャレンジしないでいると、いつまでも箱の中にいることになる。
それでは、作家として、あるいは職業人として、伸びない。
先行きがない。
だから私も、できるだけ変な言い方ですが、できるだけ少々無理をしよう、箱から出ようと、今も心がけています。
例えば、今までに書いてきたような小説をまた書くよりも、できるだけ違う、新しい、変わった、幅の広い、いろいろなものが描き出せるような小説を書きたいと願っているのです。
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少しだけ、無理をして生きるには、コンフォートゾーンを抜け出さなければならない。
コンフォートゾーンとは、ストレスのない、居心地のいい場所や、環境、精神状態のことだ。
少しだけ、無理をすれば、ストレスは発生する。
しかし、たとえストレスがあったとしても、その居心地のいいホームから、アウェイに出て行くというチャレンジが必要なのだ。
まさに、「箱の中に安住せず、箱から出なくてはいけない」ということ。
自分で、自分に負荷をかけるということだ。
負荷をかけ続けること、その継続が大事なのだ。
「量は質に転化する」という言葉がある。
誰よりも量をこなしていくと、やがて、それが質に転化することに気づく。
量が質を決めるのだ。
すなわち量をこなすという、少しだけ無理をすること、自分に負荷をかけることが、質を高めることになる。
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