- 松永史談会 -

   こんにちは。ご機嫌如何ですか。

松永史談会6月例会のご案内

2017年06月01日 | 松永史談会関係 告知板
6月12日 午前10-12、喫茶店「蔵」2階

論題:史料批判の方法ー地図資料学への誘いー
史料批判は史料に含まれる虚偽の見極め真偽を腑分けする上で必要不可欠な作業だ。fake情報が含まれていてもそれが社会的な承認をうけ効力を発揮したことも枚挙にいとまのないところだが、その辺の一般的な偽文書論は下記の書籍に委ねるとしてここでは郷土史関係の一枚の古地図(差図)をめぐって話題提供をしてみたい。



幕末期今津宿町割図(仮称・・・・内容としては今津宿内での家別止宿者数割当図)、◇は問屋場(無記載)

記載事項の明治26年沼隈郡今津村測量図上での比定


主な記載事項の現地比定(◆は問屋場・・・参考)


問屋場一帯の今


【要旨】
今回取り上げた古地図の作成年次と作成目的については結論的にいえば、作成年は慶応2(1866)年2-6月段階、作成目的は福山藩(あるいは神辺本陣)から問い合わせのあった、第二次長州戦争時における幕府軍の今津宿における兵員止宿能力を報告した文書の付図(図面自体は神辺本陣に伝来)である。例会ではそのように判断される理由と本地図が内包する今津村側メッセージ(or社会的論理)を中心に論じ、これが有する幕末期における今津宿の研究上の史料的価値についても言及する予定だ。

コメント