ルツ記3章
11節「わたしの娘よ、心配しなくていい。きっと、あなたが言うとおりにします。この町のおもだった人は皆、あなたが立派な婦人であることをよく知っている」(新共同訳)
1節「しゅうとめのナオミが言った。『わたしの娘よ、わたしはあなたが幸せになる落ち着き先を探してきました』」。既にボアズがゴーエール(家を絶やさない責任ある人物)でることを、姑ナオミはルツに示していた(2章20節)。ナオミはその確認に出掛けてボアズが親戚であることを確認して帰り、今晩彼の麦打ち場に行くように言った(2節)。そして体を洗って香油を塗り、肩掛けを羽織って、食事が終わるまでボアズに気づかれないようにし、夜休む時に、彼の衣の裾で身を覆って横になるようにと指示した。これは床を同じにするという意味である。ルツは姑の命令通りにした(3~6節)。「わたしの娘よ」と呼び掛け、いささか強引に性的関係を結んで婚約することを求めたのである。この様な方法や行動が日常生活で是認されていたかどうか判らないが、旧約時代には血統を絶やさない思想は、創世記38章ユダとタマル物語、申命記25章5~10節(レビラート婚という)などにも出ている。
8節「夜半になってボアズは寒気がし、手探りで覆いを捜した。見ると、一人の女が足もとに寝ていた」。お前は誰だと問うと、ルツである身分を告げ、あなたは家を絶やさぬ責任のある方=ゴーエールですと言った(9節)。ボアズも「わたしの娘よ」と(二回も)呼び掛け、ルツをふしだらな女とは見ないで、「真心」のまさることを告げ、自分がゴーエールであること認めた(10~12節)。「真心」(ヘセド)は「誠実」「親切」を表わす言葉である。ルツを「立派な婦人」と呼んでいる(11節)。然しボアズはゴーエールとなる一番近い親族がいることを伝え、その人が責任を果たすことを好まないなら、わたしが引き受けるので、夜明けまで休むようにと語った(13節)。彼はルツの姑ナオミに対する切実な気持ちをくみ取ったのである。
14節「ルツは、夜が明けるまでボアズの足もとで休んだ。ルツはまだ人の見分けのつかない暗いうちに起きた。麦打ち場に彼女の来たことが人に知られてはならない、とボアズが考えたからである」。夜明け前人目につかない内に帰らせる温情をボアズは示した。これも彼女に対する真摯な対応である。ボアズは羽織ってきた肩掛けの中に大麦を六杯量って背負わせて別れを告げ、ルツは姑の許に帰った(15節)。姑ナオミは「娘よ、どうでしたか」と尋ね、この大麦は姑に贈る物だと言い、ボアズがしてくれた一部始終を伝えた(16~17節)。この時、ナオミはボアズが「今日のうちに、決着をつけるでしょう」と言っているが、これは彼がゴーエールの責任を果たすことを指している(18節)。
ヘブライ人への手紙10章22節「信頼しきって真心から(口語訳「信頼の確信」)、神に近づこうではありませんか」が思い浮かぶ。
11節「わたしの娘よ、心配しなくていい。きっと、あなたが言うとおりにします。この町のおもだった人は皆、あなたが立派な婦人であることをよく知っている」(新共同訳)
1節「しゅうとめのナオミが言った。『わたしの娘よ、わたしはあなたが幸せになる落ち着き先を探してきました』」。既にボアズがゴーエール(家を絶やさない責任ある人物)でることを、姑ナオミはルツに示していた(2章20節)。ナオミはその確認に出掛けてボアズが親戚であることを確認して帰り、今晩彼の麦打ち場に行くように言った(2節)。そして体を洗って香油を塗り、肩掛けを羽織って、食事が終わるまでボアズに気づかれないようにし、夜休む時に、彼の衣の裾で身を覆って横になるようにと指示した。これは床を同じにするという意味である。ルツは姑の命令通りにした(3~6節)。「わたしの娘よ」と呼び掛け、いささか強引に性的関係を結んで婚約することを求めたのである。この様な方法や行動が日常生活で是認されていたかどうか判らないが、旧約時代には血統を絶やさない思想は、創世記38章ユダとタマル物語、申命記25章5~10節(レビラート婚という)などにも出ている。
8節「夜半になってボアズは寒気がし、手探りで覆いを捜した。見ると、一人の女が足もとに寝ていた」。お前は誰だと問うと、ルツである身分を告げ、あなたは家を絶やさぬ責任のある方=ゴーエールですと言った(9節)。ボアズも「わたしの娘よ」と(二回も)呼び掛け、ルツをふしだらな女とは見ないで、「真心」のまさることを告げ、自分がゴーエールであること認めた(10~12節)。「真心」(ヘセド)は「誠実」「親切」を表わす言葉である。ルツを「立派な婦人」と呼んでいる(11節)。然しボアズはゴーエールとなる一番近い親族がいることを伝え、その人が責任を果たすことを好まないなら、わたしが引き受けるので、夜明けまで休むようにと語った(13節)。彼はルツの姑ナオミに対する切実な気持ちをくみ取ったのである。
14節「ルツは、夜が明けるまでボアズの足もとで休んだ。ルツはまだ人の見分けのつかない暗いうちに起きた。麦打ち場に彼女の来たことが人に知られてはならない、とボアズが考えたからである」。夜明け前人目につかない内に帰らせる温情をボアズは示した。これも彼女に対する真摯な対応である。ボアズは羽織ってきた肩掛けの中に大麦を六杯量って背負わせて別れを告げ、ルツは姑の許に帰った(15節)。姑ナオミは「娘よ、どうでしたか」と尋ね、この大麦は姑に贈る物だと言い、ボアズがしてくれた一部始終を伝えた(16~17節)。この時、ナオミはボアズが「今日のうちに、決着をつけるでしょう」と言っているが、これは彼がゴーエールの責任を果たすことを指している(18節)。
ヘブライ人への手紙10章22節「信頼しきって真心から(口語訳「信頼の確信」)、神に近づこうではありませんか」が思い浮かぶ。