サムエル記上1章
15節「ハンナは答えた。『いいえ、祭司様、違います。わたしは深い悩みを持った女です。ぶどう酒も強い酒も飲んではおりません。ただ、主の御前に心からの願いを注ぎ出しておりました』」
1節「エフライムの山地ラマタイム・ツォフィムに一人の男がいた。名をエルカナといい、その家系をさかのぼると、エロハム、エリフ、トフ、エフライム人のツフに至る」。本章はサムエル誕生の記事である。エルカナにはハンナとペナニという二人の妻があった。ペニナには子供があったが、ハンナには子供がなかった(2節)。シロの祭司エリ一家については、2~3章に出てくる(3節)。エルカナは毎年シロの祭壇に献げ物をし、妻たちと子供らに酬恩祭の会食(レビ記3章、7章11節以下)を共にしたが、ハンナには一人前で、ペナニには、子供らの分け前をも頂いていた(4節)。
6節「彼女を敵と見るペニナは、主が子供をお授けにならないことでハンナを思い悩ませ、苦しめた」。何故ペナニがハンナに敵対感情を抱いたか判らないが、ヤコブ物語で、子を授かるレアと不妊のラケルを思い浮かべるが、夫婦の関係が絡んでいるのかも知れない(創世記29章31節see)。泣いて、何も食べようとしないハンナを見て、夫エルカナはなぜ泣いて食べないのか。なぜふさぎ込んでいるのかと問い質した(7~8節)。食事が終わり、ハンナは悩み嘆いて主に祈り、激しく泣いた。
11節「そして、誓いを立てて言った。『万軍の主よ、はしための苦しみを御覧ください。はしために御心を留め、忘れることなく、男の子をお授けくださいますなら、その子の一生を主におささげし、その子の頭には決してかみそりを当てません』」。彼女の誓願は、男子を授かるなら、その子を「ナジル人」として献げると言うものであった。長く主の前に祈っているハンナの口元をエリは注意深く見て、唇は動いていたが声は聞こえなかったので、彼女が酒に酔っているのだと思い、「いつまで酔っているのか。酔いをさましてきなさい。」と咎めた(12~14節)。ハンナは、「違います。わたしは深い悩みを持った女で、堕落した女だと誤解なさらないでくださいと言った。「主の御前に心からの願いを注ぎ出して祈る」は、詩62編2~3、8~9節に示されている祈りである。ハンナの祈りを見倣いたい。
20節「ハンナは身ごもり、月が満ちて男の子を産んだ。主に願って得た子供なので、その名をサムエル(その名は神)と名付けた」。出産から一年後、エルカナは家族と共に年ごとのいけにえと、自分の満願の献げ物を主にささげるために上って行こうとした(21節)。しかしハンナはこの子が乳離れしてから、一緒に主の御顔を仰ぎに行きますと申し出た。彼女の誓願は、主にサムエルをナジル人として献げることであったからである。夫エルカナは、これに同意した(22~23節)。誕生から三年目乳離れしたサムエルを伴って、母ハンナはシロの神殿に行き祭司エリと会う。ハンナは、この子供が主に祈って授かった子ですと告げる(25~27節)。
28節「『わたしは、この子を主にゆだねます。この子は生涯、主にゆだねられた者です』。彼らはそこで主を礼拝した」。
15節「ハンナは答えた。『いいえ、祭司様、違います。わたしは深い悩みを持った女です。ぶどう酒も強い酒も飲んではおりません。ただ、主の御前に心からの願いを注ぎ出しておりました』」
1節「エフライムの山地ラマタイム・ツォフィムに一人の男がいた。名をエルカナといい、その家系をさかのぼると、エロハム、エリフ、トフ、エフライム人のツフに至る」。本章はサムエル誕生の記事である。エルカナにはハンナとペナニという二人の妻があった。ペニナには子供があったが、ハンナには子供がなかった(2節)。シロの祭司エリ一家については、2~3章に出てくる(3節)。エルカナは毎年シロの祭壇に献げ物をし、妻たちと子供らに酬恩祭の会食(レビ記3章、7章11節以下)を共にしたが、ハンナには一人前で、ペナニには、子供らの分け前をも頂いていた(4節)。
6節「彼女を敵と見るペニナは、主が子供をお授けにならないことでハンナを思い悩ませ、苦しめた」。何故ペナニがハンナに敵対感情を抱いたか判らないが、ヤコブ物語で、子を授かるレアと不妊のラケルを思い浮かべるが、夫婦の関係が絡んでいるのかも知れない(創世記29章31節see)。泣いて、何も食べようとしないハンナを見て、夫エルカナはなぜ泣いて食べないのか。なぜふさぎ込んでいるのかと問い質した(7~8節)。食事が終わり、ハンナは悩み嘆いて主に祈り、激しく泣いた。
11節「そして、誓いを立てて言った。『万軍の主よ、はしための苦しみを御覧ください。はしために御心を留め、忘れることなく、男の子をお授けくださいますなら、その子の一生を主におささげし、その子の頭には決してかみそりを当てません』」。彼女の誓願は、男子を授かるなら、その子を「ナジル人」として献げると言うものであった。長く主の前に祈っているハンナの口元をエリは注意深く見て、唇は動いていたが声は聞こえなかったので、彼女が酒に酔っているのだと思い、「いつまで酔っているのか。酔いをさましてきなさい。」と咎めた(12~14節)。ハンナは、「違います。わたしは深い悩みを持った女で、堕落した女だと誤解なさらないでくださいと言った。「主の御前に心からの願いを注ぎ出して祈る」は、詩62編2~3、8~9節に示されている祈りである。ハンナの祈りを見倣いたい。
20節「ハンナは身ごもり、月が満ちて男の子を産んだ。主に願って得た子供なので、その名をサムエル(その名は神)と名付けた」。出産から一年後、エルカナは家族と共に年ごとのいけにえと、自分の満願の献げ物を主にささげるために上って行こうとした(21節)。しかしハンナはこの子が乳離れしてから、一緒に主の御顔を仰ぎに行きますと申し出た。彼女の誓願は、主にサムエルをナジル人として献げることであったからである。夫エルカナは、これに同意した(22~23節)。誕生から三年目乳離れしたサムエルを伴って、母ハンナはシロの神殿に行き祭司エリと会う。ハンナは、この子供が主に祈って授かった子ですと告げる(25~27節)。
28節「『わたしは、この子を主にゆだねます。この子は生涯、主にゆだねられた者です』。彼らはそこで主を礼拝した」。