日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

今日、主が救いの業を行われた

2012-01-18 | Weblog
  サムエル記上11章 

  13節「しかし、サウルは言った。「今日は、だれも殺してはならない。今日、主がイスラエルにおいて救いの業を行われたのだから」(新共同訳) 

  1節「さて、アンモン人のナハシュが攻め上って来て、ギレアドのヤベシュを包囲した。ヤベシュの全住民はナハシュに言った。『我々と契約を結んでください。我々はあなたに仕えます』」。契約の内容を聞いて驚く。それはお前たち全員の右の目をえぐり出すのが条件だという。これは完全な支配と服従を意味する。そこでヤベシュの長老たちは、七日間の猶予を願い、使者はサウルのいるギブアに行って、事の次第を民に報告した。民のだれもが声をあげて泣いた。牛を追って畑から戻って来たサウロは、その理由を民から聞いた(2~5節)。
  6節「それを聞くうちに神の霊がサウルに激しく降った。彼は怒りに燃えて~」。まるで士師サムソンのようだった(士師14章19節)。一軛の牛を捕らえ、それを切り裂き、使者に持たせイスラエル全土に送りつけた。そしてサウルとサムエルについて出陣しないなら、この牛のようになると檄をとばした。民は主への恐れにかられ、一丸となって出陣した。彼がベゼクで彼らを点呼すると、イスラエルが三十万、ユダが三万であった(7~8節)。
  9節「彼らはヤベシュから送られて来た使者に言った。「ギレアドのヤベシュの人々にこう言うのだ。『明日、日盛りのころ、あなたがたに救いが来る。』」使者が帰って来てそう知らせると、ヤベシュの人々は喜び祝った」。翌日、サウルは民を三つの組に分け、朝の見張りの時刻にアンモン人の陣営に突入し、日盛りのころまで彼らを討った。生き残った者はちりぢりになり、二人一緒に生き残った者はいなかった(10~11節)。この時、『サウルが我々の王になれようか』と侮った者らを引き渡してくだされば殺すと言ったが、サウルは言った。「今日は、だれも殺してはならない。今日、主がイスラエルにおいて救いの業を行われたのだからとこれを否定した。このサウロを侮った出来事は、10章27節にあり、「ならず者」(口語訳「よこしまな人々」)となっている。彼が内紛を避けたことは王の資格として賢明だった。内部で争う国は滅びる。ヤベシ・ギレアドの住民がサウルに抱いた温情は忘れることは無かった(31章11~13see)。
  14節「サムエルは民に言った。「さあ、ギルガルに行こう。そこで王国を興そう」。この指示に従って民はギルガルに行き、そこでサウルを王として主の御前に立てた。和解の献げ物(酬恩祭)を主の御前にささげ、サウルもイスラエルの人々もすべて、大いに喜び祝った。

 王に相応しい資格は柔和と謙遜である。それはロバに乗ってエルサレルに入城される方に示されている(ゼカリヤ書9章9節。マタイ福音書21章5節)。