by 山本ゆきこ
各国の選手の帽子を楽しませてもらった開会式からあっという間の17日間。今朝閉会式をむかえましたね。この閉会式では帽子に興味がない人でも思わず見てしまったというのがこの電球付きの帽子だったのではないでしょうか。閉会式ではイギリスの文化の厚みをとことん見せてもらいましたが、この帽子もいかにもイギリスらしいものなのです。電球が付いているところではなくてこのスタイル。ボーラーハットといいます。日本では山高帽、アメリカではダービーハットとよばれています。
ピンと来ない方でもチャップリンのトレードマークの帽子といえばすぐわかっていただけるのではないでしょうか。
女性の帽子の流行はやっぱりフランスが発信地。男性の帽子もシルクハットにしてもナポレオンの3角帽もフランスからでした。ところがこのボーラーハットはイギリス生まれなのです。
狩猟の時に木から頭を守るためにガッチリ固い帽子を作ってほしいというウィリアム・コークさんの注文をうけたのがロンドンに今もあるLOCK&COでした。1850年のこと。帽子を作ったのはボーラー家が経営する帽子工場。それでボーラーハットと呼ばれるようになったのだ。どのくらい頑丈だったかというとコークさんが帽子の上に乗っかってもつぶれなかったというくらい固かったそうです。(ほんとかナー)19世紀の末までには欧米で大人気の帽子となったけれど1960年代には廃れてしまって今は一般に被る帽子ではなくなってしまいましたね。(テリー伊藤さんは被っている)
閉会式のショーでは100年くらい昔の衣装をつけた一団も出て来て当時の大きな帽子も見られましたね~。音楽はもちろんすばらしかったけれどもう一度閉会式を見るチャンスがあったら帽子もちょっと気にしてくれるとうれしいです。(とサラも言っている)