いやあ、本当に直談判してたのか。菅首相が訪米時、ファイザーCEOのブーラ氏と電話会談し、契約済みの1億4400万回分に5000万回上乗せしてもらっていた様である。持てる人脈をフル活用しての苦心だったらしい。ここは素直にグッジョブと、その業務遂行能力を褒め称えたい。ただこう云う個別の交渉事に首を突っ込まず、総合的俯瞰的に全体を差配するのが宰相のお仕事である。現場で汗をかけば評価は上がるだろうが、そこ以外の色々な所で話が進まなかったりするものである。2月に供給を前倒ししたのに、何故医療従事者への接種がまだ終わっていないのか、ブーラ氏も首を傾げているだろう。党内にお友達が少ない上に根っからの実務肌なのかも知れないが、人一人が出来る事なぞ高が知れている。目上でも政敵でも使えるものは何でも使うのが政治家の器量だと私は思うのだが、そう云う老獪な手練手管を繰り出すには、総合的俯瞰的に人が好過ぎるのかも知れないのである。