願わくば、技術が適正に評価される世とならん事を。群馬県がメタバースのワールド制作を公募している。VRChatやcluster等に対応し、CG作品等を展示出来て、ユーザ間の交流機能を備え、将来的な拡張を想定し、2022年12月リリースから2023年3月までの運用及びコンテンツ管理もやって欲しいとの事である。入札上限価格は消費税コミコミで250万円だそうなので全国の技術者の皆様、どうか挙って暴れて下さい。どうしてこうなった。あと要求仕様に「等」は禁じ手である。分かってる人ならチャッチャと作れるんでしょ、と仰るかも知れないし多分そうなのだろうが、そのチャッチャと作るスキル習得に費やした時間とコストを軽視して良い理由にはならない。少なくとも私は車検の見積書に記載された「技術料」を、そう云う理由で甘受している。地元の小中学生が使えるメタバースが欲しいのであれば、いっそ彼らに作ってもらいましょう、と云う提案を出してみようかと考え中なのである。
直感的結論がデータで裏打ちされる意味は大きい。多分。英米独スロベニアの研究者が共同で「VR空間で一週間仕事をしてみた」実験を行ったそうである。18名の大学職員がボランティア（≒被害者）として参加したが、2時間で2名がVR酔いで脱落した。他は何とかやり遂げたがストレスが通常の約1.5倍になった上に、目が疲れたとの科学的結論が導き出された。1日8時間VRゴーグルを着けっ放しにすれば誰でもそうなるだろう。仕事内容もVR環境に最適化されたものでは無かった様だし、共同作業を国を跨いで行うのだから、イライラも当然である。しかしそれらをデータとして記録した事に意義が有る。VR空間で仕事なんて無理、と云う予断を持つのが一番危険である。ただ現状のVRゴーグルはエンタメ方面に限定する方がいいんじゃないかなと云う予断は抱いている。誰か検証して欲しい。VR空間での人の在り方は試行錯誤の段階であり、眼精疲労もこれからの課題なのである。
選択肢が増えるのは多分良い事だろう。ツイッターが新機能「Notes」のテストを開始したそうである。280文字に制限されていた投稿が一気に2500文字にまで拡張される。その儘タイムラインに流れてきたら鬱陶しい事この上ないが、100文字の表題が付けられるので、そこからリンク先に飛ぶ仕様になるのだろう。連投で思いの丈を吐き出す人は一定数居るし、言葉足らずで話がこじれる事案も、ある程度は抑制出来るかも知れない。長くなったらなったで発言の引用合戦になるのは30年前に通った道だが、言葉を尽くせると云う意味では恐らく前進だろう。ただ一部の単語に過敏反応したり揚げ足を取ったりと云う諍いはツイッターでも学会でも無くならないだろうし、そこが書き言葉での意思疎通の難しさでもある。難を避けたければ読むのが面倒臭い文体を用いるのが効果的ではあるが、何でそんなもんSNSに投稿するのかと云う問題の本質を語り尽くすには、2500文字では足りないのである。
何で日本では発生しないのかな。急激なインフレを受け、賃上げを求めるデモが主に欧州を中心に頻発している。インフレ率が段違いだからかも知れないが、困窮している人は国内でも少なくない筈である。報道管制が敷かれているのかも知れないが、SNSを傍観している限り特に動きは見られない。数百人単位では迫力に欠けるからそもそも取り扱っていないだけと云う可能性も有る。海外では一部が暴徒化して略奪や放火に励むのが通例だが、そこまで過激な行動に出る必要性も無いし、あれはあれでノウハウが有るらしいからデモ初心者には敷居が高いだろう。何より活動の中心になる労働者側の立場を代弁する団体が、無いとは言わないが大人しい。不満は有るが旗振り役は嫌、誰かがやってくれるなら尻馬に乗ると云う国民性も関係するかも知れない。穏便に済むならそれに越した事は無いが、国民主権の当然の権利の一つとして、多少はデモ慣れしておいても損は無いのである。
目的が良く分からないが、色々と試すのは大事である。楽天ポイントを預けると年利0.1％の利息が付くサービスが昨年から始まったが、利用している方は居るのだろうか。ポイントは適宜消費するタイプなので私は使っていないが、楽天経済圏にドップリ浸かっている人なら年間1万ポイント位は貯まるだろう。それを預ければ10ポイント貰えるのだからお得には違いないが、手放しで喜ぶには微妙な額である。だったらポイントで投資運用してみませんか、と誘い込む為の餌なのかも知れないし、心理的に使い難くする事で債務履行を先送りにする策略かも知れないし、金融事業を拡大する過程で面白そうだから入れてみただけかも知れない。真相を知る機会は恐らく無いだろうが、Web3.0では何が化けるか分かったものでは無いので、おカネの匂いがする所には取り敢えず手を突っ込んでおくのも悪くないだろう。ポイントが何時の間にか仮想通貨代わりにならないとも限らないのである。