「禁酒したって?」
「うん、願をかけたよ。5年間やめることにした」
「それは不自由だな。10年にして夜だけ呑んだら?」
「よしそれならいっそ20年にして朝晩呑むことにしよう!」
酒飲みはなんでも呑む口実にしてしまう。
この江戸小咄を聞くと、笑うよりも、「なるほどその手があったか・・・」と妙に感心してしまう。
どうも最近体の調子が悪いな・・・今日は呑むのをやめようかなぁ。
とは思わない。
どうも最近体の調子が悪いな・・・今日は少しだけ呑むことにしよう。
と思う。
もちろん呑みだしたら少しだけではすまない。
やっぱりいつものように呑んでしまう。
急にやめるのもきっと体に悪いだろう。
まあ徐々にやめることにしよう。
そして翌日も同じように呑む。
年とともに酒に弱くなり、年とともに酒の量が多くなった。
もしかしたら死は駆け足でやってきているのかも知れない。
でも禁酒の10年より飲酒の5年。
死神がやってきたら、
「あっ、ちょっとまってね」
といって、呑みかけの酒をごくごくごく。
そして「まあ、そんなにつっ立ってないでいっしょに呑みいや」
とさしつさされつ宴会が始まる。死神もいけない口ではない。
しこたま酔ったあとでいつものように深い眠りに落ちる。
ただいつもと違うのは2度と酔いが覚めることがないこと。
「さあ、あっちの世界でも思いっきり呑もう!」
「うん、願をかけたよ。5年間やめることにした」
「それは不自由だな。10年にして夜だけ呑んだら?」
「よしそれならいっそ20年にして朝晩呑むことにしよう!」
酒飲みはなんでも呑む口実にしてしまう。
この江戸小咄を聞くと、笑うよりも、「なるほどその手があったか・・・」と妙に感心してしまう。
どうも最近体の調子が悪いな・・・今日は呑むのをやめようかなぁ。
とは思わない。
どうも最近体の調子が悪いな・・・今日は少しだけ呑むことにしよう。
と思う。
もちろん呑みだしたら少しだけではすまない。
やっぱりいつものように呑んでしまう。
急にやめるのもきっと体に悪いだろう。
まあ徐々にやめることにしよう。
そして翌日も同じように呑む。
年とともに酒に弱くなり、年とともに酒の量が多くなった。
もしかしたら死は駆け足でやってきているのかも知れない。
でも禁酒の10年より飲酒の5年。
死神がやってきたら、
「あっ、ちょっとまってね」
といって、呑みかけの酒をごくごくごく。
そして「まあ、そんなにつっ立ってないでいっしょに呑みいや」
とさしつさされつ宴会が始まる。死神もいけない口ではない。
しこたま酔ったあとでいつものように深い眠りに落ちる。
ただいつもと違うのは2度と酔いが覚めることがないこと。
「さあ、あっちの世界でも思いっきり呑もう!」