2/6 松潤のドラマ それとは知らずに午後見ていた
イライラする男だ。
隣人に好意的に心配するのってすごく親切だと思う。
でも彼が隣人と知っていても
心配して来てくれたとしても、
問題を彼に言うとは思えないし
来ないでくださいって言ってしまうだろう。
親切だと思える人の”お節介”って
介入しないでくださいって言うのいいにくい。
そこが問題なんだ。
フランスならまず起こらないお節介。
フランスで一番長く住んでいたアパートが最後のところだけど
ひとつの階に4部屋あって
すぐ隣の部屋の老女は何かと話しかけてきた。
私が帰宅すると、エレベーターが止まる音がして、
彼女の部屋のほうに足音がしたら私に決まっている。
ドアを開けて、何かと話しかけてくる。
彼女が倒れて入院するまでしばしの間
冷戦が続いたことがあった。
わかる? 私のこのイライラ?
私の正面には私の世代の女性が住んでいた。
独身だった。
彼女は私が外出するのを恐らくドアの目から見ていて
ドアを開けた。
私の外出用のドレスアップをみたいのだそう。
いつもすごく素敵 !
って言ってくれて、驚いた。
いつも? どうしていつも? 毎回見ていたの?
と内心ムっとしている私。
彼女はそのうち婚約して、その人と結婚した。
やがてそのアパートには失業したオーナーが住むことになって、
彼女は務め先のあるヴェルサイユに引っ越ししてしまった。
住所はどうしたか、それ以来会っていない。
あまり覚えてないけど
彼女が引越しして、私はホッとしていたと思う。
私、フランス人以上に個人主義なもんで。