身の程知らずの独り言

音楽的にも文学的にもダメダメな♀が、身の程もわきまえず、好き勝手な戯言(主に、中島みゆきさん)を記しております。

みゆきさんの言葉選び、その19番外編「雪 虫 Whisper」、「Winter Song」

2015-08-23 03:22:13 | 中島みゆきさん(言葉選び)
「歌縁」が、みゆきさん以外の久し振りのライブ(歌手)と書きました。

演劇や歌劇、合唱、演奏は行っていますが、シンガーのライブとなるといつ以来だろう?と考えた結果、いつかはわからないんですが、アーティストは間違いなく谷山浩子嬢だなあと思い至ったのであります。

昔から、みゆきさんは、殆ど一人で行っていましたが、浩子嬢は、友人達と行っていました。

私の回りでは、浩子嬢のほうが、メジャーだったんですね。(^^)

そんな友人達も、パタパタと結婚してしまい、浩子嬢ともご無沙汰していた頃、
「夜会VOL.11 ウィンター・ガーデン」(2000)
の告知が。

これは、何としても観に行かねば!、と勇んで上京したのを覚えています。

しかし、1度しか観れなかったので、ストーリーを追うのに必死で、、、よく覚えてないところも、、、(^^;

記憶力が不自由な質なので、、、(--;)

などと、思い出に浸っていて、ふと浮かんだのが、みゆきさんと浩子嬢のもうひとつのコラボ、
「雪 虫 Whisper」。

浩子嬢の35周年で、32枚目のアルバム
「フィンランドはどこですか?」(2007)
のラストに収録されている曲です。

作詞 中島みゆき、作曲 谷山浩子。

今のところ、二人の合作は、この曲だけですね。

この曲の仕上がりに対し、みゆきさんは、
「とても私が詞を書いたとは思えない、美しい歌に仕上がっていて驚きです」
と、コメントを寄せていました。

浩子嬢のコメントは、
「知り合って三十余念(2007年現在)、先日は初めて合作できてほんとにうれしがったです。ありがとう。長生きしてください」でした。

浩子嬢の35周年記念に贈った詞だからか、美しい歌に仕上がった、この曲をみゆきさんは、歌われていません。

同じ様に、アーティストに、詞を提供して、みゆきさんが歌われていない曲に、
織田哲郎氏の「Winter Song」(W FACE 2013)があります。

先月この2曲を聴きたくて、各収録CD を衝動買いしてしまいました。

YouTubeでは、聴いてたんですが、CD の音で聴きたかったもので。

と言うわけで、今回は、番外編として、この2曲を妄想しようと思います。

この2曲、ある意味対称的なんです。

「雪 虫 Whisper」は、みゆきさんのコメントを見ると、詞先行と思われます。

対して、
「Winter Song」
は、織田氏のインタビューを見ると、何曲か曲を渡して、好きな曲に詞をつけてもらった、曲先行なんです。

また、浩子嬢の曲調と、織田氏の曲調も対称的です。

しかし、みゆきさんの詞は、どちらも冬なんですね。

で、ここで動画を貼り付けられたらいいんですが、上手くいきません。(>_<)

スミマセン、どちらもYouTubeにあるんですが、、、(^_^;)

なので、興味のある方は、YouTubeをご覧下さいませ。

本当に、不親切なブログでスミマセンm(__)m

「雪 虫 Whisper」(フィンランドはどこですか? 2007)

自分を小さく儚い雪虫に例えた、ものすごく、せつない詞です。

その詞に、浩子嬢がシンプルなピアノ伴奏の美しいメロディを付けています。
(CD のブックレットによると演奏は、浩子嬢のピアノと石井AQ氏のシンセサイザーのみです)

1音ずつ響くピアノの調べと、浩子嬢の呟くような少し低めの歌声(浩子嬢にしたら)が、抱き締めたくなるくらい切なくて、みゆきさんのコメントの通り、驚く程"美しい歌に仕上がって"います。

詞に関しては、
『♪あなたに消せる傷がある
あなたに消せない傷がある
それを私が抱き埋(うず)む』

『♪私の勇気は雪虫で
私の自信は雪虫で
有りか無きかの夕間暮(ゆうまぐ)れ』

「抱き埋む」と「夕間暮」を指して、"中島みゆき"だ、と言うような書き込みを幾つか見かけました。

「夕間暮」は、辞書にもある言葉ですが、「抱き埋む」は、みゆきさん得意の造語だろうと思います。

しかし、最初に聴いた時に、確かにその2ヶ所でもニヤっとしたのですが、それよりも、
『♪私に見える冬がある
私に見えない冬がある』
の歌い出しから、
『♪あなたに見える雪がある
あなたに見えない雪がある』
と畳み掛けていく感じに、みゆきさんだなあと思いました。

後先になりますし、曲調も意味合いも全然違うんですが、
「BA- NA - NA 」 ( 荒野より 2011)の
『♪私には何が有る 他と比べずに何が有る
私には何が無い 他と比べずに何が無い』
が、頭をよぎりますね。

また、
『♪補いあってゆけるなら 2人歩きは寒くない
なのにあなたを補える誰かを知って 私泣く」の
『私泣く』
が、最初に聴いた時から引っかかって、何故かわからないけど、とっても好きなんです。

ラストの
『♪それでもどうか傍(かたわ)らに 私を置いてくれたなら
ある日敢えなく飛ばされて 風を知らせてあげるのに
それでもどうか傍らに 私を置いてくれたなら』
の儚ない切なさが、泣けてきますね。

この泣けてくる切なさが、何となく
「ジョークにしないか」(問題集 2014)を思い起こして(発表年は前後してます)、携帯プレイヤーのお気に入りに、
「雪 虫 Whisper」の次に、
「ジョークにしないか」を入れているんです。

で、この並びが、今一番のお気に入りになっています♪

先に書いたように、この儚く切ない曲調とは、対称的に疾走感満載なのが、
「Winter Song」。

作詞 中島みゆき、作曲 織田哲郎。

織田哲郎氏のソロデビュー30周年の節目の2枚組アルバム「W FACE 」(2013)のDisk1"RED"の5曲目です。

アルバム発表時のインタビューで、みゆきさんに作詞を依頼した経緯を語っています。

織田氏は、根っからの中島みゆきファンで、ファンであるが故に、一緒に仕事をするという発想はなかったそうです。

みゆきさんが、作詞・作曲して唄っている曲が好きなんだと、語っています。

そんな思いを、飲み仲間の坪倉唯子嬢(以下唯子)に、酔っぱらいながらしつこくしてたら、唯子に
『みゆきさんに詞を頼んでみたら?』って言われたんですって。

織田氏は、みゆきさんが自分の曲を唄っているのが、好きなだけだから、詞を頼むなんて考えたことがなかったので、唯子の言葉に
『おー!なるほど!!』と思ったそうです。

しかし、そんな会話があって数年は、どんな曲を頼めばいいんだろう?とずいぶん悩んだそうです。

そして、悩んだ末、何曲か渡して、
『もしイメージが湧いたら書いてください。沸かなかったらいいです』と。

インタビューのこの部分を読むと、先の
「雪 虫 Whisper」の
『♪私の勇気は雪虫で
私の自信は雪虫で
有りか無きかの夕間暮(ゆうまぐ)れ』
が、聴こえてきそうな気がします。

そうしたら、織田氏自身が
『これ!?』
と、思う程意外な曲をみゆきさんは、選んだようです。

このアルバムは、2枚組でDisk 1"RED " は、アップテンポのロックンロールが並び、Disk 2"BLUE "は、ジックリ聴かせるメロディアスな曲が並ぶ構成になっています。

メロディアスな"BLUE " の曲ではなく、アップテンポな"RED " の中でも一番疾走感がある曲をみゆきさんは、選んだんですね。

一番意外な曲を選ぶところに、みゆきさんのチャレンジ精神というか、プロ意識があるような気がします。

誰もが思う、中島みゆきのイメージを守って、博物館に行くのはイヤな人ですから。(笑)

イントロのギターから、気持ちよく走ってますね。

そして、疾走する曲に乗って、詰め込まれた言葉達が、カッコ良く弾けてる曲だと思います。

目一杯詰まってますよ(笑)

織田氏曰く、みゆきさんなりに、織田哲郎の世界を考えてくれてるけど、それでもやっぱりみゆきさんの詞だと。

織田氏が、絶対に入れない言葉が随所にあって、本当に面白いと思った、でも、アルバムに入っていても、違和感がないと。

確かに、違和感は感じなかったです。

「馬鹿なんです」という、色んな意味で弾けた曲もあるんですが、一番カッコ良く弾けてるのは、
「Winter Song」だと思いました。

贔屓目かもしれませんが。(^^;

『♪一生分の悲しみを使い果たしたあの日
別人になってしまった己れを抱えて
他人の悲しみを聞かない その代り自分でも泣かない~』
と始まります。

『♪あぁ すれ違う電車の窓を見たかい
あぁ 笑い顔で泣いてる自分が乗っていた』

と、ここで、
『♪精一杯に急いだと 肩で息を継ぎながら
押しのけたあの傘の中に自分がいた気がした』
「あのバスに」(心守歌 2001)
が、よぎる私は病気ですね。(笑)

『♪やけっぱちだった夏と 諦めて堕ちて行った秋と
憧れ過ぎて舞い上がった春との間で
冬は冬だ何もない 飾る嘘も守る嘘もない』
言葉が詰まってるでしょう。(笑)

そして、ラスト
『♪Winter Song 冬は何か始まる
失うものなどない それゆえ愛でも始めたくなる
まいるぜ』

織田氏は、自分ならあそこで『まいるぜ』という言葉は、絶対に思いつかないと言っていた
『まいるぜ』。

溢れる言葉と走り続けた後の沁々とした
『まいるぜ』
が、カッコいいんです。(^^)v

しかし、私は、その前の
『♪失うものなどない それゆえ愛でも始めたくなる』の
『それゆえ愛でも』に妙に惹かれるんですがね。

で、この『まいるぜ』を聴いた時に、頭をよぎったのが、甲斐よしひろ氏と田中一郎氏への提供曲、
「あり、か」(回帰熱 1989)。

『♪こんなことって あり、か』
ですね。

カッコいい、決め台詞みたいな連想ですね。

やっぱり、病気です。(笑)

と、また、長々とバカなことを書いていると、3時を回ってしまいました。

明日のこの時間は、月イチです。

なので、この辺で失礼します。

今回も支離滅裂な妄想に、お付き合い頂いて、ありがとうございました。(^^)

では、また。(^-^)



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