身の程知らずの独り言

音楽的にも文学的にもダメダメな♀が、身の程もわきまえず、好き勝手な戯言(主に、中島みゆきさん)を記しております。

みゆきさんの言葉選び、その20"名脇役・猫"

2015-08-28 00:33:04 | 中島みゆきさん(言葉選び)
"距離感・変"に、miya さんから、
"「流星」(LOVE OR NOTHING 1994)の『おっちゃん』や
「相席」(心守歌 2001)の『客を良く見てないマスター』など、
『脇役』が出てくる、曲がまだまだありそうですね"とコメントを頂き、『脇役』で色々妄想をしてたんです。

「タクシー・ドライバー」(親愛なる者へ 1979)の
『苦労人とみえるタクシー・ドライバー』や"変"でも書いた
「蕎麦屋」(生きていてもいいですか 1980)の『おまえ』や
「ミルク32」(愛していると云ってくれ 1978)の『ミルク』。

女性だと、一番印象的なのは、
「南三条」(歌でしか言えない 1991)の
『背中で眠る赤子を揺りあげる 忘れないあの日の女』でしょうか。

「店の名はライフ」(あ・り・が・と・う 1997)のチラッとしかでてこない
『母娘でよく似て見事な胸のおかみさんと娘』 も、忘れ難い存在です。

「悪女」(1981)の『マリコ』や
「誰のせいでもない雨が」(予感 1983)の『滝川や後藤』は、名前だけしか登場しないのに、印象的です。

と、次々浮かんできて、果ては、
「ダイヤル117」(親愛なる者へ 1979)の時報は陰の脇役とは言えないか、などと考えてしまい、収集つかなくなってきて、、、(^^;

それでなくても、いつもとっちらかっているのに、、、(--;)

ので、見方を少し変えて、動物で考えてみることにしました。

みゆきさんの動物好きは有名で、
「真夜中の動物園」(2010)は、ほぼ動物アルバムですし、それ以外にも色んな曲に動物達は出現しますよね。

昔実家には、ハナという名の愛犬がいるという話を聴いた記憶があるのですが、スミマセン、裏付け資料が見つかりません。m(__)m

まあ、とにかく大の犬好きなのは、間違いないですよね。

犬好きが、高じて
「夜会VOL.11 ウィンター・ガーデン」(2000)
では、犬をおやりになりましたし、
「空と君のあいだに」(1994)や
「荒野より」(2011)は、
犬目線で創られたと、公言されてますしね。(⌒‐⌒)

ご自身が、犬になっちゃうんですよね。(笑)

だから、脇役で犬がでてくる曲っていうと、
「シーサイド・コーポラス」(36℃ 1986)の『昼寝犬』くらいしかパッと浮かばないんですよ。

「黄色い犬」(中島みゆき 1988)は、比喩としての犬なので、脇役とは言い難いですしね。

一番登場頻度が高いのは、大雑把に言って、魚か鳥だと思いますが、脇役というと、、、違うかなと。

で、それ以外なら『猫』が印象深いかなと猫好きの私は、思ったわけです♪

印象に残る猫を時代を追っていくと、まずはじめは、
「流浪の詩」(みんな去ってしまった 1976)の
『♪さあママ 町をでようよ~』と歌われる、
『ママと名付けた黒猫』。

同じアルバムの「トラックに乗せて」には、『野良猫のように』と例えに使われています。

そして、黒猫と言えば、
「おまえの家」(愛していると云ってくれ 1978)に
『♪昔飼っていた猫は 黒猫じゃ なかったね』とチラッとふれられる黒猫。

同アルバムには、
『♪世の中はとても 臆病な猫だから』(「世情」)
と、みゆきさんの『猫』の中で一番多く論じられているであろう猫がでてきます。

本当に、多くの方が、論じてらっしゃいますよね。

しかし、『臆病な猫』は、比喩というか、象徴として使われているので、脇役とは言えないと思います。

まあ、このように、比喩としてもよく使われますね。

他には、
「やまねこ」(1986)や
「拾われた猫のように」(「夜会VOL.7 2/2」 1996)なども。

そして、これも比喩と言えば比喩ですが、
「なつかない猫」(パラダイス・カフェ 1996)。

擬える猫の描写が、リアルで好きです。

『♪ケガしても誰も届かない場所でうずくまるだけ』

『♪なでようとすると手をかいくぐって身をかわすだけ』

『♪湖よりもはるかに鎮まりかえった瞳で
猫は見てる 男たちをコインたちを』

みゆきさんの甘ったるく、舌足らず気味の歌声。

好きですねぇ♪

この声と歌い方は、レアだと思いますよ。(⌒‐⌒)

鳴き声まで入ってますしね。(^^)

「お月さまほしい」(ララバイ SINGER 2006)の『屋根の猫』

この猫の解釈も様々だと思います。

『♪夜中の屋根で猫は跳ぶ 呼んで跳ぶ泣いて跳ぶ』

このフレーズを聴くと、今は亡き愛猫が、私のために月に向かって跳ぶ絵が浮かんできて、涙腺が刺激されるんです。

個人的感傷を抜きにして考えると、屋根にいる猫を見て、その姿に自分の気持ちを投影しているようにも思えます。

みゆきさんの詞は、聴き手の数だけストーリーができあがりますね。(^^)

そして、今のところの最新で、最大の名脇役、
「夜会VOL.18 橋の下のアルカディア」(2014)の"すあま"。 

あたるちゃん(中村中)が、演じたバー"ねんねこ"代理ママ、豊洲天音(とよすあまね)の前世の"デカイ猫"です。

その"すあま"を歌ったと思しき、
「ペルシャ」(問題集 2014)。

『♪愛しい人が私を呼ぶわ 「迎えに来たよ、さあ行こうね」と
愛しい人が私を呼ぶわ 「捨てたわけではないのよ」なんて
なんだ、 夢なのか』

『無愛想のかたまりのペルシャ』、でも、『愛しい人が迎えに来る』ことを夢に見て、待つペルシャ。

この待つ猫について、みゆきさんが語ったことがあります。

とは言うものの、漠然とそんな話を聴いた気はしていたのですが、何で聴いたか、正確にはどんな話だったのか、思い出せなかったんです。

記憶力が、、、(--;)

しかし、最近その録音を、未整理のライブラリーから見つけて、フルバージョン聴くことができました。

それが、元毎日放送(MBS)アナウンサー角淳一氏のラジオ番組「おとなの駄菓子屋」です。

この番組の中で、猫の話がでてきます。 

その猫の話の前に、角さんとの関係と番組の説明を少々。

"春なのに"というタイトルのブログに、チラッと書きましたが、みゆきさんは、1978年から大阪の毎日放送(MBS)で、「ミュージックマガジン」というラジオ番組をやってらして、当時局アナだった角淳一氏ともその頃知り合われたみたいです。

毎日放送のラジオ番組は、半年毎で、1984年まで続きました。

その後も親交は、続いていて、
「夜会VOL.14 24時着 00時発」(2006)で、初めて実現した大阪公演の取材を、角さんのTV番組「ちちんぷいぷい」で観ることができました。

それも、会場となったシアターBRAVAを、みゆきさんが案内しながら、角さんに「夜会」の説明をするというもレアなものでした。

その際、角さんは、みゆきさんを姫と呼び、自分のことは、ジイと呼んでいたと思います。

角さんは、"僕だからみゆきさんは、TVの取材を受けてくれた"と、自慢してました。

2011年10月30日、その角さんが、新しく始めるラジオ番組の第1回ゲストとして、みゆきさんが東京から駆け付けたのでした。

まだなんの用意もないのに、いきなり大物ゲストがきたと、狼狽え気味の角さんと、スカイツリークッキーを手土産に、ハイテンションのみゆきさん。

フリートークと言うか、好き勝手トークというか、みゆきさんは、最後までハイテンションで、楽しそうでした。

「南極大陸」と主題歌「荒野より」の話で、
『♪犬てんこ盛り!犬てんこ盛り♪』と、ハシャギまくり、犬目線で創ったことを暴露。

南極大陸で待っていた、タローとジローの話から、猫も待っているという話になります。

ハシャギまくりのハイテンションから、少し落ち着いたトーンで、
「犬って、迎えに戻ってこないかもしれないとは、考えないんですってね。
『来る!』、何年経っても『迎に来る!』って思ってるのね。
でも、犬だけじゃなくて、猫も、そういう猫見てます」と。

みゆきさん家の近所のミュージシャンで、猫好きのお兄ちゃんが、急に亡くなったそうです。

クラブでプレイしてるのか、深夜2時とか3時に帰ってくる人で、帰ってくるのを猫達は、迎に出てたそうです。

「お兄ちゃんが亡くなって、何年経っても、夜中にそこで、猫待つの、
『帰ってくる!』って思ってるのね」
と、沁々と語るみゆきさん。

『♪犬てんこ盛り!』のハシャギようから、お見事な切り替えです。

その落差に引き込まれるんですね。

みゆきさんの演技のおおもとは、このラジオの語りにあるんだなあ、なんて考えてしまいました。

この話を聴いていたのに、
「夜会VOL.18 橋の下のアルカディア」(2014)の時には、ハッキリと思い出せなかったんですね。

まあ、録音が何処あるのか、わからなかったのもあるんですが、、、ナサケナイ、、、(--;)

という訳で、遅ればせながら、、、(^^;

で、何とか最新の『猫』まで、辿り着けたみたいですね。

私の支離滅裂な妄想に、今日もお付き合い頂き、本当にありがとうございました。(^^)

今日はこの辺で。

では、また(^-^)
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6 コメント

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「猫」曲、いろいろありますね (miya)
2015-09-02 17:40:11
「名脇役」、こちらにも取り上げていただき
ありがとうございます。
楽曲数が膨大なので、まだまだありそうですね。

「猫」が歌詞に出てくる曲、いろいろ思い浮かびますが
研究所の歌詞検索で調べたら17曲ヒットしました。
中でも、カラオケでよく歌うのは「霧に走る」です。
”今夜となりに すわってるのは 小石か猫だと 思ってるの"
「あした」に出てくる "ただの心しか持たない やせた猫" という歌詞も印象的です。

角淳一氏のラジオ番組「おとなの駄菓子屋」の内容紹介も
ありがとうございます!
mihanaさんのようにファン歴が長くないので知らないことも多くて
こちらのブログ記事は 本当に参考になります。


返信する
こちらこそ、参考になりました(^^)v (mihana223)
2015-09-02 23:30:12
miya さん、貴重な情報をありがとうございます。(^^)

研究所様で、歌詞検索ができるのを忘れてました。
思い出させて頂き、ありがとうございます♪

17曲もあるのですね。
思ったより、曲数が多くて驚くとともに、研究所様のデータベースのスゴさに、ただただ感嘆!
流石ですねぇ~♪

"ただの心しか持たない やせた猫"は、確かに印象的です。
なのに、忘れてました、、、(--;)
「霧に走る」も。

でも、全部チェックしてたら、どこまで長くなったか、、、(^^;

いつか、他の猫も書くかも、です。

本当に、思い出させて頂き、ありがとうございました。(^^)

こちらこそ、参考になりました。(^-^)
返信する
猫の歌 (さしみ)
2016-05-31 21:22:52
初めまして、中島みゆきさんのファンで、近年猫好きになった者です。
歌詞に「猫」が入っている曲でリストを作ろうと、自分の記憶の範囲でと思っていたのですが、だんだん夢中になって歌詞集1と2を読み、そのあと「中島みゆき 猫」で検索したら、こちらにたどり着きました。
「おまえの家」「トラックに乗せて」を見落としていました。初期のものを見落としていたことが非常に悔しいです…。詞の重要度はいろいろだとしても、猫、多いですね。
ラジオのエピソード全然知らなかったので嬉しかったです。ありがとうございました。冒頭の「名脇役」に注目しているのもすごく興味深いです。私も今夜考えて眠れなさそうです(笑)

私もgooブログ持っているので(みゆきさんのことはほとんど書いていません)読者登録させて頂きました。今後また読まさせていただきますね。
返信する
はじめまして、ありがとうございます。(⌒‐⌒) (mihana223)
2016-05-31 21:49:46
さしみさん、はじめまして、コメントをありがとうございます。(^^)

みゆきさんと猫をお好きな方♪♪♪
嬉しいです♪(^o^)v

「猫」リストは、私も作ろうかと思ったのですが、根性無しで、挫折しました。(^^;
なので、思いつくままに妄想する、トッ散らかった記事になってしまって、、、f(^_^;
それなのに、嬉しいコメントをありがとうございます。(^^)
その上、読者登録まで、本当にありがとうございます。\(^o^)/
よろしくお願いいたします。(^-^)
返信する
これって「常夜灯」 (aishotaai)
2017-07-02 23:49:18
こんばんは!
みゆきさん家の近所のミュージシャンで、猫好きのお兄ちゃんが、急に亡くなったそうです。クラブでプレイしてるのか、深夜2時とか3時に帰ってくる人で、帰ってくるのを猫達は、迎に出てたそうです。 「お兄ちゃんが亡くなって、何年経っても、夜中にそこで、猫待つの、『帰ってる!』って思ってるのね」・・・・これを読んで、アルバム「前途」のライナーノーツに書いてあった内容「常夜灯」の主人公は猫でその猫を1人称にして作った曲が「常夜灯」だった・・・・と、さすがに猫だったとは思いもせず、ビックリしたのを思い出しました。女性だと思っていたので・・・・
返信する
Re:これって「常夜灯」 (mihana223)
2017-07-03 00:07:13
aishotaai さん、コメントをありがとうございます♪(^^)

そうです、「常夜灯」の元ネタはこの話みたいです。
この記事を書いた時は、まさか、この話が「常夜灯」に繋がるとは思ってもいなかったので、ライナーノーツを読んでとっても驚きました。
(*_*)
私も、女性だと思っていましたから。
しかし、猫目線だとすると納得できることが多いんですよね。
みゆきさんは、本当に"言葉の魔術師"、いや、"言葉の魔女"だと痛感した1曲ですね。

お言葉に甘えて、返信しなかったので、ここで、重ねてお礼を。
ありがとうございます♪(^-^)
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