ミモザの花咲く庭から

一期一会に感謝     写真中心のブログです

国分寺境内の万葉花 Ⅰ

2011-08-17 | 万葉の花・歌碑・故地など (自己記録)
        <なでしこ・わらび・きみ・あは・つちはり>
    


         なでしこ=カワラネデシコ
         山上憶良は秋の七種に詠み込んでいます。
       秋の野に咲きたる花を指折りてかき数ふれば七種(ななくさ)の花   (巻八・1537)
       萩の花尾花葛花なでしこの花女郎花また藤袴朝がほの花        (巻八・1538)


         わらび
         志貴皇子の御歌
       岩走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも      (神八・1416)

         
         
         きみ=イネ科の黍
         丹生女王(にうのおおきみ)が大伴旅人に送った御歌
       古人のたまへしめたる吉備の酒病めばすべなし貫簾(ぬきす)賜らむ  (巻四・554)
           (昔なじみの旅人さんから吉備のお酒をのませてもらったのはよいけれども
            気分が悪くなりどうしようもないですわ。今度は吐く時のために
            筑紫の貫簾をいただきたい)いささか尾篭な歌かも?
               ※大まかな現代語訳は解説書を参考にしてあります。

         
         あは=イネ科の粟
         娘子から赤麻呂に贈った歌
       ちはやぶる神の社しなかりせば春日の野辺に粟蒔かましを       (巻三・404)
           (あのこわい神の社さえなかったならば春日の野辺で粟を蒔きたいのだけれど、ね~)
                  ↓
                  赤麻呂の妻を譬えている


         ツチハリ=シソ科のめはじき         
       我がやどに生ふるつちはり心ゆも思はぬ人の衣(きぬ)に摺らゆな   (巻七・1338)
           (娘を家の庭に生えているつちはりにみたてて、
           こころに染まない結婚をするなよ・・・と諭している母の歌)



       
コメント
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