清里の2軒目は目の前が広い畑で
道端にはコスモスの花が咲いていました
こんもり小山のように繁って群れ咲く花たちは
東京で見るコスモスより色に深みがあって美しい。
孫ちゃんは低いところに咲く花びらを摘んだりしてお気に入りのようでした
私も魅せられて 撮ってきました
境界に張られた線が入ってしまうのがちょっと残念
百恵さんの歌声が なつかしい・・・
コスモスと言うと私はこの方を思い出します
平成22年8月に64歳で亡くなられた歌人、河野裕子さん。
コスモスがお好きで、お庭に種をまいて育てていたと言う
癌の再発からはコスモスの咲くころまで生きられるか分からないとも記している
「家族の歌」の中でお嬢さんの紅さんが書いている
(母は今年、庭一面にコスモスを育てている。
小さな苗のころから添え木をして
風に倒れないようにし、早朝に草取りをする。
姉さんかぶりの手ぬぐいがコスモスの向こうに見える。
つぼみがつき、私の背丈を越えた。
そろそろ花が咲き始めている。)
21 ・ 9 ・9 の記述なので裕子さんの亡くなる1年近く前である
河野裕子
みちのくに白コスモスを見たる日は健やかなりき君の傍へに
永田和宏
コスモスを踏まないでとまた声が飛ぶ背に聞く声は昔の声だ
たったひとり君だけが抜けし秋の日のコスモスに射すこの世の光
わたくしは死んではならぬわたくしが死ぬときあなたがほんたうに死ぬ
辛くさびしい時間をも歌人はその厳しさを詠む