3年前。。。に模型でアップしたいすはこのように完成しました。
材木屋さんでおおまかに製材してもらい、そこからは鋸とノミ、鉋で完璧なる手作りです。
作るというのは本当に集中出来て気持ちの良いものです。無心の時間を過ごしました。
機械があればもっと簡単だったであろうなと思ったのは、背もたれの部分です。
座面との関係が100°というのが絶妙なのですが、その角度を手鉋で削り出すのはけっこう大変でした。
そして座面も制作してみました。学生の頃に作った椅子の座面は専門の方にお願いしたのですが、
今の時代はいろいろな情報をHPから得ることが出来ます。その情報を元に自分で作ってみることにしました。
好きな生地やクッションを自由に選べるところが利点でしょうか。
そして、下手ながらも心を込めて丁寧に仕上げられました。
仕上げの塗装はクルミを使ってみました。安全で、けば立ちが少なく使いやすいオイルで、
オーナーさんが磨きをかけたいときにも使いやすいと考えたからです。選んで正解だったと思います。
例えば、お箸を自分で作った時の仕上げにも良いと思います。
仕上がって、オーナーさんのご自宅に運んだ時はとても嬉しかったです。
自分で言うのもなんですが、とてもお部屋と合っていました。
しかしながら、1年後ぐらいに連絡がありました。
原因としては、極度な乾燥状態だと考えました。そのときのお部屋の湿度は30%と表示されていました。
この年は、本当に乾燥がひどく、連日注意報が出ていたような時期で、
木が乾燥でやせ細り、貫の接着がはずれたのだと思います。
また、最近は木材の不足から乾燥を待たずに製材される為、本来は購入後にしばらく乾燥室に置き、
充分反らせてから製材するのが良いのですが、木材屋さんに製材をお願いしたので、
受け取った時点での水分は多めだったかもしれません。
もしも可能なら11%~13%に調整してもらってから製材してもらうのが良かったと感じています。
これを直せるのも釘などを使わない作り方だからだと、直すことが出来るのが木の椅子の魅力だと
改めて感じています。
今回は母の友人のお友達と言うこともあり、勉強も兼ねて作らせて頂きましたが、
やはり施設の整っている、腕のある専門の家具職人さんが一番だと思います。
デザインや材料の相談にのったとしても、やはりきちんとした家具職人さんに
お願いするよう薦めたいと思います。