MINの目

MINの目が見つけた事柄をつれづれなるままに綴ります

旧堀切邸オープンいたしました。

2010年08月02日 | デザイン・建築好き
初期段階から地元設計事務所さんのお手伝いをさせて頂いた「旧堀切邸」です。
旧堀切邸」は飯坂温泉の新しい観光拠点として注目されています。
旧堀切邸は、豪農、豪商として知られた堀切家の旧屋敷で、4,084平方mの敷地に、明治14年に建てられた「主屋(おもや)」や「離れ座敷」、「十間蔵(じゅっけんぐら)」、「下蔵」など10数棟の建物群が残存していました。
当時現存した家屋の調査から、そのまま活かせるものは使い、専門家を交えて材料や造りを忠実に復元したり、残す事の出来ない倉庫などはその形を活かし面影を残す等の工夫をしました。
また、観光客にとっての場、地元の方々にとっての場のあり方を行政の方だけでなく地元の方の意見も織り交ぜる事により、4年近い歳月を費やしましたが、多くの方に利用される愛される「旧堀切邸」という場所が完成しました。
管理という意味では必要な入場料も、より利用される場所になる為に無料であったり、飯坂温泉の宿泊者の多くの方に宿から出てきてもらう狙いも含めて夜の9時までオープンしているなど、行政側の対応もすばらしいです。
是非、福島に立ち寄った際には飯坂温泉まで足を運んでみてください。また、昔ながらの温泉宿も健在です!是非、福島への旅行の拠点として飯坂温泉を選んでみてくださいませ。そして夜の「旧堀切邸」も楽しんでみてください。

写真は、以前、細長い倉庫があった場所の面影を残して作られた足湯&手湯です。手足をつけながら、堀切邸全体を見渡せるポイントになっています。飯坂温泉のお湯は熱いのが特徴なのですが、その特徴のまま今の所は加水せずに楽しめる場所となっています。
また、ちょっとした舞台があったり朝市が開催される場所などもあり、イベントも企画されているようです。
本当に利用される施設を目指して行政が頑張っている姿をとても嬉しく感じます。観光客にたいしての「おもてなし」の心、そして地元が潤って行く事、そして福島全体が潤っていくことへと努める行政のあるべき姿の1つが見えている気がしました。
この堀切邸のすぐそばに「鯖湖湯」があります。こちらは「旧堀切邸」の設計・監理をされた地元設計事務所の鈴木設計さんのお父様の代で復元に携われた共同温泉浴場です。こちらも是非お立ち寄りください。
余談ですが、私達が設計事務所を立ち上げる前の話です。建築雑誌にこの「鯖湖湯」が取り上げられていて、いつか私もこんな良い仕事をしたいと思いながら見ていました。設計事務所を立ち上げてまもなく鈴木設計さんとの出逢いがあり、福島の事務所を訪ねたときにこの「鯖湖湯」の写真が飾られていて驚きました。「縁」というのでしょうか。。それ以来、設計協力としておつきあいさせて頂いております。
「縁」というのは大切にしていきたいですね。

コメント
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