前回、サウジアラビアとISIS(イスラム国)の関係について軽く触れた。
サウード家が支配するサウジアラビアは正真正銘のテロ支援国家だ。
支援するだけでなく、この国は現在、南方に位置するイエメンに侵攻している最中で、
サウジ軍のイエメン攻撃により死傷した人間の数は少なくとも2万3000人以上だ。
フランスのテロ事件の死傷者が300人を越えたとのことだが、それでもなおケタが違う。
また、サウジアラビアのイエメン各州への攻撃により、
105の水道施設、14の空港、108の発電所、340の橋や道路、
104の通信網、244の市場、472の食糧倉庫、1231の教育施設、
214の医療施設、564のモスクなど多くのインフラ設備が破壊された。
文字通りのジェノサイドを今、サウジアラビアは行っている。
元々、この国はイギリスの傀儡国家としてスタートした。
ナジュド地方の族長アブドルアズィ―ズ・イブン・サウードは、
イスラムの急進主義集団、ワッハーブ派の創始者・アブドルワッハーブと協力し、
イギリス政府の支援を受けながら、ナジュド地方とヒジャーズ地方を統一した。
その後、この地方に一族の名前をつけ、
サウード家のアラビア、即ちサウジアラビアと命名する。
イブン・サウードはワッハーブ派のイスラム教徒たちと、
勢力の分割をめぐり合意に達し、彼らを宗教上の番人として組織化させた。
以来、ワッハーブ派はサウジで宗教的権威として権勢を振るってきたが、
彼らこそがアルカイダやISISを輩出してきた組織だった。
アフガニスタンとパキスタンのアルカイダ、タリバン、イラクのISIS、
シリアのヌスラ戦線、アフリカのボコハラムはワッハーブ派思想を根幹としている。
なぜ、このような危険な宗派が放置されているかというと、
サウジアラビアが世界最大の石油の埋蔵国、生産国であり、
また武器の大市場であるとともに、アメリカの同盟国だからだ。
北朝鮮など、所詮は実験段階の核しか持たない貧乏国家だと私は書いたが、
サウジは正真正銘のテロ支援国家、侵略国家であり、それも
石油資源を人質のように利用して、この国が着手する暴力の輸出を免罪させている。
危険度で言えば、サウジアラビアのほうが遥かに上だ。
彼らは暴力の実行が可能であり、現にそうしているのだから。
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2013年、一部のイスラム諸国が流血の衝突や犯罪行為の舞台となってきました。
シリア、イラク、パキスタン、レバノン、
アフガニスタンのような国における過激主義や暴力は頂点に達しています。
イスラム教の名の下に暴力に訴える人々や、サウジアラビアの情報機関の傘下にある、
タクフィーリー派と呼ばれる過激派組織は、あらゆる犯罪行為に手を染めています。
サウジアラビアで拡大しているワッハーブ派に根源を持つ過激主義的な一連の犯罪は、
イスラム教徒でない人とも折り合おうという、
イスラム教の平和を求める穏健な教えに根源を持つものではありません。
~中略~
もしアメリカとイギリスの情報・政治的な支援と、
サウジアラビアやアメリカの同盟国の一部による資金面、軍事面での援助がなければ、
テロ組織アルカイダやその他の一部のテログループは結成されなかったでしょう。
現在シリアやイラクで活動を拡大し、
どのような犯罪行為も惜しまないワッハーブ派のテログループは、
現在、西側諸国やサウジアラビアから直接的な軍事・資金面での支援を受けています。
これらの政府は、こうしたテロ集団の全ての犯罪行為を黙認しているのです。
彼らは、民主主義や自由の要求の名の下に、イスラム教徒と名のつく
多くの暴力的な人物やタクフィーリー主義者を、世界各地からシリアに集めています。
http://japanese.irib.ir/programs/%E4%B8%96%E7%95
%8C%E3%81%AE%E6%83%85%E5%8B%A2/item/42492-%E8%A5%B
F%E5%81%B4%E6%94%BF%E5%BA%9C%E3%81%AB%E3%82%88%E3%8
2%8B%E9%81%8E%E6%BF%80%E6%B4%BE%E3%81%AE%E6%82%AA%E7%94%A8
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何度目かの繰り返しになるが、この支援を行ってきた国の一つがフランスなのである。
テヘラン(イランの都市)の新聞レサーラトは、
サウジアラビアに対するフランスの兵器輸出が中東における多くの危機を生み出した
と報じている。
11月17日(つまり今日)のレサーラトには次のような記事がある。
「フランスの大規模な兵器売却政策や、
同国によるサウジアラビアなどの中東アラブ諸国との大量の兵器の取引は、
この地域にテロの危機が広がる上で大きな役割を果たし、
その影響が西側で見られる」
同紙はフランスがサウジアラビアのサウード政権を支援していることは、
テロ組織ISISへの支援に等しいと評価し、同国に輸出されたフランスの兵器が
ISISやシリアの反体制テロ組織ヌスラ戦線の手に渡っていることを訴えた。
さらに、
「フランスは、中東におけるテロリズムや暴力の
最大の支援国の1つとなっており、
サウジのオイルマネーによってさらに多くの人々を殺害するために、
自国製の兵器を地域に輸出しようとしている」ことも指摘している。
イギリス、フランス、アメリカ、そしてサウジアラビア。
この4カ国の中東政策が路線変更されない限り、仮にISISを殲滅したとしても、
第二、第三のISISが生まれ、終わりのないゲームを演じることになるだろう。
サウード家が支配するサウジアラビアは正真正銘のテロ支援国家だ。
支援するだけでなく、この国は現在、南方に位置するイエメンに侵攻している最中で、
サウジ軍のイエメン攻撃により死傷した人間の数は少なくとも2万3000人以上だ。
フランスのテロ事件の死傷者が300人を越えたとのことだが、それでもなおケタが違う。
また、サウジアラビアのイエメン各州への攻撃により、
105の水道施設、14の空港、108の発電所、340の橋や道路、
104の通信網、244の市場、472の食糧倉庫、1231の教育施設、
214の医療施設、564のモスクなど多くのインフラ設備が破壊された。
文字通りのジェノサイドを今、サウジアラビアは行っている。
元々、この国はイギリスの傀儡国家としてスタートした。
ナジュド地方の族長アブドルアズィ―ズ・イブン・サウードは、
イスラムの急進主義集団、ワッハーブ派の創始者・アブドルワッハーブと協力し、
イギリス政府の支援を受けながら、ナジュド地方とヒジャーズ地方を統一した。
その後、この地方に一族の名前をつけ、
サウード家のアラビア、即ちサウジアラビアと命名する。
イブン・サウードはワッハーブ派のイスラム教徒たちと、
勢力の分割をめぐり合意に達し、彼らを宗教上の番人として組織化させた。
以来、ワッハーブ派はサウジで宗教的権威として権勢を振るってきたが、
彼らこそがアルカイダやISISを輩出してきた組織だった。
アフガニスタンとパキスタンのアルカイダ、タリバン、イラクのISIS、
シリアのヌスラ戦線、アフリカのボコハラムはワッハーブ派思想を根幹としている。
なぜ、このような危険な宗派が放置されているかというと、
サウジアラビアが世界最大の石油の埋蔵国、生産国であり、
また武器の大市場であるとともに、アメリカの同盟国だからだ。
北朝鮮など、所詮は実験段階の核しか持たない貧乏国家だと私は書いたが、
サウジは正真正銘のテロ支援国家、侵略国家であり、それも
石油資源を人質のように利用して、この国が着手する暴力の輸出を免罪させている。
危険度で言えば、サウジアラビアのほうが遥かに上だ。
彼らは暴力の実行が可能であり、現にそうしているのだから。
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2013年、一部のイスラム諸国が流血の衝突や犯罪行為の舞台となってきました。
シリア、イラク、パキスタン、レバノン、
アフガニスタンのような国における過激主義や暴力は頂点に達しています。
イスラム教の名の下に暴力に訴える人々や、サウジアラビアの情報機関の傘下にある、
タクフィーリー派と呼ばれる過激派組織は、あらゆる犯罪行為に手を染めています。
サウジアラビアで拡大しているワッハーブ派に根源を持つ過激主義的な一連の犯罪は、
イスラム教徒でない人とも折り合おうという、
イスラム教の平和を求める穏健な教えに根源を持つものではありません。
~中略~
もしアメリカとイギリスの情報・政治的な支援と、
サウジアラビアやアメリカの同盟国の一部による資金面、軍事面での援助がなければ、
テロ組織アルカイダやその他の一部のテログループは結成されなかったでしょう。
現在シリアやイラクで活動を拡大し、
どのような犯罪行為も惜しまないワッハーブ派のテログループは、
現在、西側諸国やサウジアラビアから直接的な軍事・資金面での支援を受けています。
これらの政府は、こうしたテロ集団の全ての犯罪行為を黙認しているのです。
彼らは、民主主義や自由の要求の名の下に、イスラム教徒と名のつく
多くの暴力的な人物やタクフィーリー主義者を、世界各地からシリアに集めています。
http://japanese.irib.ir/programs/%E4%B8%96%E7%95
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何度目かの繰り返しになるが、この支援を行ってきた国の一つがフランスなのである。
テヘラン(イランの都市)の新聞レサーラトは、
サウジアラビアに対するフランスの兵器輸出が中東における多くの危機を生み出した
と報じている。
11月17日(つまり今日)のレサーラトには次のような記事がある。
「フランスの大規模な兵器売却政策や、
同国によるサウジアラビアなどの中東アラブ諸国との大量の兵器の取引は、
この地域にテロの危機が広がる上で大きな役割を果たし、
その影響が西側で見られる」
同紙はフランスがサウジアラビアのサウード政権を支援していることは、
テロ組織ISISへの支援に等しいと評価し、同国に輸出されたフランスの兵器が
ISISやシリアの反体制テロ組織ヌスラ戦線の手に渡っていることを訴えた。
さらに、
「フランスは、中東におけるテロリズムや暴力の
最大の支援国の1つとなっており、
サウジのオイルマネーによってさらに多くの人々を殺害するために、
自国製の兵器を地域に輸出しようとしている」ことも指摘している。
イギリス、フランス、アメリカ、そしてサウジアラビア。
この4カ国の中東政策が路線変更されない限り、仮にISISを殲滅したとしても、
第二、第三のISISが生まれ、終わりのないゲームを演じることになるだろう。