ブルーシャムロック

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青天井の牢獄

2015-05-09 20:52:34 | 信・どんど晴れ
「はぁ・・・。」
松本佳奈は、自分の下宿がある神奈川県の釜利谷に向かう電車に乗っていた。
松本佳奈が、電車に乗る前に赴いていた場所は、浅草や深川など
東京の下町である。
自分の親戚はほとんど大阪などの關西に住んでいて、全く関東には縁もない
だから、漫画やテレビドラマの影響で下町にはすごく憧れていた。
目黒・吉祥寺・下北沢なんて場所は全く頭に浮かばなかった。
「いやよ。あんなところ。あんな青天井の牢獄に行くぐらいならば、吉祥寺・下北沢や
下北沢に行きたいな。」
自分のROOMMATE、秋田出身の横手淡雪はすごい剣幕でそこに行くことを拒んだ
彼女の言葉によると秋田など東北出身者が多く住んでいて、そこから動かないし
ここの住民も東北の人間にばかり優しくすると言う。
赴いて、びっくりしたのが東北のポスターばかり張ってあった。
「奄美とは言わないけれども、沖縄や鹿児島本土あたりのポスターがあれば。」
と佳奈は思わざるを得ない空気だった。
表向き人情と言いながら裏では、自分の目の前の好みにばかり合わせようとするのに
ドン引きすることが多かった。
電車は多摩川を超えたようだった・・・。
おわり
コメント
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