ブルーシャムロック

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別時空の妖精に送る褌

2021-01-29 09:53:42 | ぱんてゃタウンストーリー_異聞
「今日は、ぱんデレラは、どんな要件をしたの。」
カフェバーの店主バルカン氏が、愛飮しているベトナム産珈琲の入った
マグカップを握りしめて、もう片方の手に書類とにらめっこをした私を見ていた。
説明が遅れたが、ぱんてゃタウンの衞兵をしているものである。他にも
ぱんてゃタウンの面白いことを発掘して、それをご主君である
ぱんデレラという方に報告する仕事をしている。
仕事のことを第二の家であるカフェバーには持ち込まない。
「仕事はなんとか自分で解決しますが、僕が思い悩んでいるのはぱんてゃタウン
のパンティー屋で売っている六尺褌を買おうかどうかを思い悩んでいるのです。
これを、別時空の憧れの男の子に贈りたいのだけれども、彼が喜んでくれるか。」
私はカップに残った珈琲を口に入れた。
「うん。まああなたの気持ちに正直になったら。」
カフェバーのバルカン氏はそう答えてくれた。
私は自宅に帰って、別時空の妖精のことを考えていた。
彼は変わった形の水着を着用して海や川で泳ぐのが大好きな11-12歳ぐらいの人間の少年ぐらいに
みえる。以前私が11-12歳ぐらいに好きで着用していた赤い6尺ふんどしを送ったのだけれども、
気に入ってくれた。妖精は
「次は君の街で作られている布の水着が欲しい。」
と言ってくれた。
私はぱんてゃタウンのパンティー屋に置かれている一点物の六尺褌を思い出した。
一見は、木綿の布みたいに見える、でも色が自在に変わる。私が見たときには瑠璃色に光って見えた。
私は思いたって、パンティー屋に足が運ばれていた。
「いらっしゃい」
店主は暖かく迎えてくれた。
店にある女性向きの下着に目もくれず、六尺褌が置かれている場所に向かった。
「これをください。」
私はそれなりのお金を払って、褌という長い布を購入した。その足で時空を超えてものを送ることができる
宅配便で妖精が住んでいる場所の住所を記入した。宅配便の係員は事務的にものを処理した。
「彼が喜んでくれるかなぁ。」
一週間後、私の端末にメールが送られてきた。
「これ、この前の木綿素材の六尺褌よりも水着の布に近くて水着としてはいいよ。」
と言ってくれた。
私は嬉しかった。
コメント
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