走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

梅毒の蔓延

2019年08月23日 | 仕事
昨年日本で静かのニュースになった梅毒の再燃。48年ぶりに感染者の数が伸びたとの報告。最近バンクーバー近郊でも感染率が増加しています。特に胎児、新生児。この為妊娠時の検査を強化している今日この頃。

私が診る患者層は生活スタイルから性病が多いので新患には全ての性病の検査を行います。で、若い女性に陽性が出ました。2年半も親密なお付き合いのある彼は陰性。この結果で????となった私。2人とも浮気などした事がありありません。

性病は拡大を防ぐために衛生局によって厳しく監視されている疾病。検査を出した私の元へすぐ衛生局からの手紙が届く。患者についての追加の情報が必要と。患者を診察して書き込むが、私の疑問は????彼は治療しなくても良いのか????

公衆衛生局の医師に電話で質問。親切に説明してくれたので謎が解けました!早期と晩期の感染の違いに私の頭はこんがらがっていたのです。

梅毒の晩期の感染は性交で感染させる事はないけれど垂直感染と呼ばれる母子間では必ず起こる。それに自分自身にも梅毒から生死にかかわる合併症になる事も。なので無症状でも治療をする事がとても重要です。

殆どの性病が無症状な為広がるのが早いのだ。不特定多数と性交する人は定期的に調べてもらう事を勧めます。

こちらは日本語のサイト

ここで抗生物質の内服と書かれていますが、カナダBC州は抗生物質の筋肉注射です。早期と晩期で回数が異なりますが晩期の場合3回を1週ごとに施行します。1回の注射は2本で大きな筋肉に一本ずつです。


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