走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

絵に描いた餅

2015年11月13日 | 仕事
末娘の絵里佳が日本語学校へ行く時、

日本語の先生は生徒をコントロールすることが下手だと言った。クラスメートは年下ばかりで(4年間のブランクで小学5年生の彼女がしているのは1年生の内容)、落ち着きがなく、私語も多く、彼女自身が集中できないと言う。言い分はわかる。しかし先生のことをそんな風に評価するのはどうかと思った。

あのね、先生は生徒たちに学ぶ機会を提供すること。学ぶか学ばないかは生徒自身の問題。学ぶのか遊びに来たのかは生徒次第。日本語だけでなく、学校もバレエもバイオリンも同じよ、と私。

もちろん教える側にはプロとしての責任もあるし、それなりの技術や知識は必要だ。

しかし、どんなに素晴らしい先生がいても生徒に学ぶ気持ちがなければ無駄になる。


今の仕事をしていてつくづく思う。自分の体や健康に責任を取らない人々。もちろん社会のシステムなどマクロな部分が邪魔をしている時もある。しかしそれをどうかいくぐるか話しても、それを取り除いても聞く耳を持たない人もいる。100%マクロの責任ではない。何%かはマイクロの責任でもあるのだ。

I can lead a horse to water, but I can't make it drink.

馬を水飲み場に連れて行くことは出来ても馬が飲もうとしなければ、私は馬に水を飲ますことはできない。

本人がその気にならなければ教育は絵に描いた餅なのだ。



イラスト
http://self-jinzaiikusei.blog.so-net.ne.jp/2011-07-16-28
より

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