一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

ニュージーランド地震

2011年02月23日 16時52分56秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲これは、2004 年新潟中越地震で撮影 


2011年2月22日に起こったニュージーランド地震の報道が続いています。
日本人学生はもちろん、現地の人が一刻も早く瓦礫から救出されることを願っています。

実は、来月に、ニュージーランドへ行く計画を立てている途中でした。
スタッフには、既にその旨を伝えていて、現地で工務店をしている日本人に
コンタクトを取ろうとしていたところでした。

ニュージーランドは、大阪万博の1970年頃では耐震性では
世界の先端を走っていたはずです。

現在は日本の方が研究されていますが、
住宅の考え方や造り方を知っておこうと思ったのです。


「一般の戸建てでは、レンガやブロックの上に木造の平屋なので
耐震性は無い」という話を聞いたこともありますし

「耐震性を考慮したレンガを使っている」

など、百聞は一見にしかずで、現地の工務店に話を聞けたらと
その気になっていました。


私が予定していたのは、北島のオークランドで

今回の地震の南島のクライストチャーチへは、
街並みを観に行く程度と考えていました。

ニュージーランド地震の情報は、
断片的にインターネットやテレビで入ってきます。

「建物は、ねじれには弱かったようだ」とか

「最大加速度が940ガルだった」とか


日本でも大地震の度に、今まで予想していなかった自然の力や
現象に出会っています。


建築基準法上、問題ないからとか
性能表示制度で耐震等級が3だからといった程度では

実は、全く安心できません。

計数化しにくい部分とできる部分がありますが
その両方を満たしていないと安心はできないのです。


木造2階建ての建物では、特にこの計数化すべき
内容でさえ、お粗末であったり、満たしていない
ことが珍しくありません。

例えば、さきほどの「ねじれ」に関してですが
ミタス一級建築士事務所では、プランの時点から
それを意識しながら設計します。


ですから、どうしても媚びを売らないプランに
なってしまうのですが

最終的には、私がコンピューターをスタッフに
操作させながら、ねじれの度合いを示す

「偏芯率」をリアルタイムで計算させながら

耐力壁の配置や強さを決定していっています。

手計算では、このシュミレーションは面倒でとてもできません。
専用ソフトを導入しているから行えるのです。



「木造では、その偏芯率は0.3以下が望ましい」

とされていますが望ましいというだけで、
それを上回っていても罰則はありません。

ですから、チェックをしない建築士がほとんどです。

ミタス一級建築士事務所では、この偏芯率を
鉄筋コンクリート造や鉄骨造と同等の0.15未満を最低基準にしています。

少なければ、少ないほど良いのですが
うまくけば、0.00~とまでなることもあります。

各階の2方向ともそうなるように、配置を考えて調整しながら
計算結果を確認しています。

ただ耐力壁を強くするとか、配置するだけでは意味がないのです。


さらに計数化しにくい、規制していない部分では
知らない建築士や無視する建築士も多く、

実際には大変不安です。

ミタス一級建築士事務所の設計スタッフでさえ、

何回も、その教えにくい部分の考え方を
実際のプランを見ながら教えているつもりですが、

アナログ的な部分ですから
まだ完全には理解できていないようです。



ニュージーランドがこの状態では、
学術的な研究や救出活動に何らかの役に立つというならともかく、
私が行っても邪魔になるだけですから、

今回は延期しようと思っています。

倒壊した建物や住宅を撮影するのは、
当事者が近くにいるときには、申し訳なくて写真に撮ることは
できませんでしたし、

あまり気分の良い行為ではありませんでした。


一刻も早く救出されますことを祈っています。

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天井を剥がして…

2010年07月06日 15時02分16秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲ 天井を四角に切り取った跡が見えます
剥がした後に、もとに戻しました。工事が終われば綺麗になりますが
着工はまだ先なので、しばらくこれで我慢して頂きます。


本日2010年7月6日、昨日に続き朝から現場の天井を剥がしに行っていました。

目的と現場は昨日とは違い、1階の柱が簡単に取れるかどうかの確認です。
基本的には、この場所は取りたくなかったのですが、

もし梁補強などが不要であればと、設計の図面を作成する前に
大工と設計担当と私とで、お伺いしたのです。


2階であれば、天井裏を覗ける点検口などがあれば梁の状態はわかります。
1階の天井上は、見えないので天井の石膏ボードを剥がして覗いたのです。

見えにくかったのですが、手前の柱と梁の関係はわかり、
奥の柱は確認できませんでしたが、図面からは取らない方が良いと判断しました。


通常は梁補強すれば、柱や壁を抜くことは構造的に可能です。
ですが、耐震性に問題がないか?ということになると別問題です。

壁が少なくなれば、耐震性は落ちますし
柱の本数が少なくなって、大きな梁での補強が増えると

柱と梁の接合部分に地震時には大きな力が集中し
木造はもちろん、鉄骨でも破断することは珍しくありません。

そのため、私がリフォームで大きな梁補強を行うときは、
柱をもう1本抱かせる方法などを取っています。

平常時における上下階の力の流れだけを考えるだけで良ければ簡単ですが、

地震時における上下階の力の流れや踏ん張りや接合部分に掛かる力を考えると
安易には柱を抜けなくなります。

大地震における被害の勉強をすれば、このことはわかるはずです。



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外構工事中

2010年06月18日 19時32分04秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲増改築のあと、外構工事に入っています。



本日も朝から5軒廻って、事務所に戻ってきました。

何年振りかにお会いするユーザーのお宅も、突然訪問させて頂き、
楽しいお話ができました。

さて、植栽に隠れて確認していなかった枡をやり直す必要が生じました。

他にたくさんある枡は、確認、検討していたのですが
植栽に隠れていたこともあり、私の見落としでした。(^^)ゞ


リフォームでは、解体すると予定外ということは、有ります。
予定外ではあっても、想定外でなければ問題ありません。

そういうことも有るとわかっていますから、決断も対応も
早く正しくできるからです。

しかし、そのためにも新築以上に経験と正しい知識は必要となります。


今回は、決断も何もなく対策は、やり直すという選択肢だけですから
早く対応できるかどうかです。

近くの水道屋さんに依頼し、早急に対応してもらえることになりました。




 


▲この枡でした。






▲その他についても、解体後に打ち合わせ中です。





▲リビングに隣接した和室の改築、手前は改築したリビング部分。

内部の方は、このように既に仕上がっています。






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ウッドデッキの塗装後

2009年11月11日 21時58分01秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲ 


2009年11月6日 ウッドデッキの塗装

の続き、塗装後になります。


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塗装後は、木の風合いを保ちながら
落ち着いた感じに仕上がりました。

写真では非常にわかりにくいのですが、
単独ではさらにわかりにくいので、前後を比較します。




▲塗装工事前

▼塗装工事後






▲塗装工事前

▼塗装工事後






▲塗装工事前

▼塗装工事後





▲塗装工事前

▼塗装工事後



自然な感じと木の風合いを保ちながら仕上がったと思います。





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耐震リフォーム設計前に

2009年11月02日 11時51分28秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲ 床下収納がない場合、和室の床下から…


先日、耐震を含めたリフォームのご相談があり、
現場を拝見することにしました。

床下収納庫があれば、そこから床下の状況を観ます。

なければ、このように和室の床を大工さんにカットしてもらい
覗くことになります。






▲カットしてもらいました。




▲古い木屑がたくさんあります。





▲床下を覗いてみると…






天井裏も当然、拝見します。

以前、住宅リフォームのご相談にいらした方は、
リフォーム会社から5社の見積もりを取っていました。
内容がそれぞれ違うので、どこに頼めば良いのかわからず
ミタス一級建築士事務所にお越しになりました。


現場を拝見したとき、やはり床下や天井裏を拝見したら

「一級建築士の人が何人も現場へ来ましたが、
 床下や天井裏を見た人はいませんでした。」

と言われましたが、

床下や天井裏を観ることで、多くの情報を得ることができるのです。

その住宅の状態、レベル、信頼性、どのような補強が必要か…
などの構造的な面は、かなりわかります。





▲▼天井裏です。





本当は、壁の中も見れれば一番良いのですが、
これは解体するまでは予測するしかありませんが、

その予測にも床下や天井裏を観ることが必要です。


但し、念のため申し上げておきますが、

「床下や天井裏を、耐震のために補強します」と
これだけの工事は役に立ちません。
あくまで壁の補強が優先しなければ意味がありません。

そういった業者は
リフォーム詐欺の疑いがありますから注意してくださいね。


耐震補強は当然ながら、構造体が絡むリフォームは、
新築よりはるかに難しいのですが、

ほとんど知識のない素人同然の担当者が、見よう見まねで行っている
危うい市場なのです。


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戸建てRC造のリフォーム

2009年02月26日 10時38分35秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲玄関ドアーの取替え中です


みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。

鉄筋コンクリート造のリフォームが続いています。

玄関ドアーの取替えですが、

構造的な強度は、当然ですが

一番気にしたのが、雨仕舞い、すなわち防水面の処理です。

そのための設計検討と、現場での事前説明、
実際に指示通り行われているかのチェックを行いました。

住宅リフォームでの設計や監理は、ここまでしないといけませんが、
実際には、手間が掛かるのでなされていません。

今回も、壊してみたら想定外の部分があったので、
現場で指示をして断熱材の追加をしました。

住宅リフォームでは、せかっく剥がしたり壊したりするのですから、

構造体、耐久性、断熱性などの面で
細かい手直しや対応を簡単にできるチャンスです。

正しい方法で行ってもらうという消極的な面だけでなく、
改善するためのチャンスでもあります。

それを逃さないために、

事前には完全に確定できない住宅リフォームでは
現場へ、せっせと足を運ぶしかありません。

工事をせず、設計監理だけを行う設計事務所で、

住宅リフォームの現場へ、毎日通うところは、
多分、他にはほとんど無いでしょう。

もし、あるとすれば「劇的、大改造!!ビフォー&アフター」
の匠としての工事中くらいかな…(^_^)v


住宅リフォーム 劇的、大改造!!ビフォー&アフターの匠と… 

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落とし掛けの再利用

2008年11月27日 20時41分44秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲これが、床の間に使われていた、「落とし掛」



みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。


床の間の下がり壁の下には、「落とし掛」と呼ばれる横木があります。

最近は、コスト削減のためとか、簡易なデザイン性などの理由で
この木を使わないこともあります。


私が普段使っているのは、きちんとした和室なら桐材、
洋風にした場合はスプルースやその他の材を使います。

いずれにしても、重量の軽い木です。
こんな立派なものは使ったことがありません。


今回、大黒柱に続いて出てきたのは、やはり100年以上も前に使われていた、
立派な落とし掛けでした。

これをどこかに再利用をしよう…。ということになったのです。

長さは、2.15メートルあります。
幅7尺5寸の床の間に使われていたということです。

さて、どこにどう使うのでしょう…。


※昨日お話した、私のホームページですが、
今月中に10万クリックとなりそうです。




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新しい耐震補強部材

2008年06月25日 11時14分10秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲リフォーム用の耐震面材の実物モデル


みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。

昨日は、新しい耐震補強部材の講習会に行っていました。

最近、耐震リフォームの相談や工事が続いていますが、
全面リフォームに伴っての耐震補強は、コストパフォーマンスが良く、
問題はありません。



問題は、コストとの兼ね合いになるのが、耐震補強がメインの場合です。

内部をすべて解体してしまえば耐震補強は簡単ですが、費用が掛かります。

できるだけ壊さず行いたいのですが、いい加減な工事にならないように、
壊さないとできない工事もあります。


先日も、知り合いの工務店から相談がありました。

「ある設計事務所から、こういう内容の耐震補強工事の見積もりを依頼され、
床や天井を壊さずに工事をすることになっていますが、できますか?」

答えは、「現時点では、壊さずにそこまでできるものは、ありません。」


壊さずに工事ができるか、壊さないと工事ができないか、
この判断を設計事務所ができないのでしょう。かなり費用に差が出てきます。


それでも、耐震補強部材で、新しい部材が少しずつ開発されてきています。


今回、私が興味をもったのは、和室の真壁(柱が内部に見えている)の場合に
使える耐震補強用の部材です。


類似品はありましたし、この部材も以前からあったのですが、
新しく改善されて認定も2008年6月16日に再取得したのです。

その内容が良かったので、

講習会に足を運んで、取扱い資格を得ました。


以前のバージョンは、スタッフに行かせていて使ったことはなかったのですが、

価格は高いですが、真壁(和室)対策に限定して、これは使えそうです。



但し、一般の洋室には、これを使いません。他の耐震補強面材を優先させます。
洋室は他の耐震補強部材でも使えます。洋室用は、今回のものと比べると
値段がかなり安いのです。



さて、本日は、神奈川県建築事務所協会設計監理指導委員会が行う、
相談担当になっていますのでこれから出発です。

この委員会では、消費者センターと神奈川県との連携指示を受け、
悪徳リフォーム相談の現場確認も行っています。


床下や耐震補強工事の現場確認が多いのですが、悪徳業者の手口は、
高齢者だけでなく、一般の方も全く気付かないと思います。

もっといえば、マスコミも気付いていません。



皆さんに、少しだけ見分け方をお知らせします。

下記のようなものは、注意です。どんな計算書が付いていても、
本当に効果があるかどうか、疑問なケースが多いです。


①外壁から、または床下から金具を付けるだけで1箇所に付15万円以上の費用
 となっているもの。

②基礎補強を床を壊さずに、床下にもぐって行うもの。


③天井や床が壊れるといって、その部分だけを補強し、
 各部分の補強費が30万円以上になるもの。



また耐震補強でなく、床下の湿気や天井裏の補強工事で、飛び込み営業に来る場合
は、中に入れずに断った方が良いでしょう。

さらに巧妙になって、1万円以下の年会費で配管の清掃を行うということで
顔見知りになり、その後、数十万円単位で何度も悪質な工事を行っていくケース
が多くなっています。

くれぐれも、ご注意下さい。





耐震補強 ミタス一級建築士事務所

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住宅耐震リフォームの続き

2008年05月21日 18時14分45秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲壊してみると、浴室側の土台と柱の下部が腐っていて…


みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。


2008年5月 9日 
2008年5月13日 の耐震リフォームの続きです。


和室の基礎補強などは、一旦終わり、ダイニングの耐震補強です。

床、壁、天井をすべて解体しました。

基礎補強、耐力壁の補強、金物関係の補強を完全に行い、その他不具合があれば
それを直すためです。

そのため解体が終わったあと、必ず私がチェックし、予定通りの工事で良いか、
他に必要なことはないか、その他の細かい指示を現場でします。

これらは、事前に図面にすべて描くことはできません。
想定外の内容が出てきますし、現場に合った補強方法や手直し方法が必要だから
です。


ダイニングの浴室側の土台と柱が腐っていました。
古い家のリフォームでは良くあることです。





▲この両側の土台が腐っています。


▲この土台と柱の下部が腐っています。


この部分の取替えが必要です。さっそく、大工さんにお願いをして、
その部分をヒノキの土台と柱に交換するよう依頼しました。

さらに、入っていた筋交いの向きがよろしくないので、逆向きにして、
もっと強い筋交いに変えて、金物で補強します。

既存の梁のまま筋交いを付けては問題があったので、新たに2箇所に横架材(梁)
を入れました。こういうことは、解体して既存の現場の納まりをよく見て、
初めて判断、指示ができることです。

金物も細かく指示をして、基礎補強の業者を入れました。

ここでも想定外のことが起こっていて、キッチリ対応するには、
当初の予定より1日余分に工事が掛かりました。


それが終わって、土台と柱の根継ぎです。


▲基礎補強が終わったあと、土台と柱のカットです。



切ってみると、土台の中から白蟻の幼虫が出てきました。
外側からは私も大工も注意して観たのですが、いないと判断していました。

工事ストップで、すぐに白蟻業者の手配です。



▲1本目の土台と柱の下部取替え完了



▲2本目の土台と筋交い、その上部の横架材を入れる。
土台には、アンカーボルトが不足していたので、
ケミカルアンカーのアンカーボルトを取り付け。




工事の工程に支障が無いように日曜に入ってもらいました。

工事が予定通り進まないのですが、
お客様には不便を掛けないように一番問題があって生活しにくい1週間は、
旅行に出て行ってもらっていました。
戻ってくるまでに、何とか約束の床の下張りまでは済ませたいところでした。



▲外壁面には新しい断熱材(ブルーの色)、筋交いや金物、横架材などで補強して
構造用合板となります。



予定の耐震処理を終え、壁を塞いでから、床の下張りとなります。
通常は床を行ってから壁なのですが、耐力壁の補強仕様のため壁から先に行いました。


▲リフォームには、大工さんが現場で構造体の加工をする、
刻みという作業が必要になります。ところが、意外に今、
この刻みができる大工さんが少ないのです。
年配の大工さんでもできない人が増えています。



お帰りになったとき、お約束より1日遅れていました。
予定外の内容が4つあり、そのまま行けば3~4日伸びたのですが、
何とか1日遅れにまで縮めることができました。


お帰りになってのお言葉は、

「主人が、やっぱり、しっかりと行ってくれている。良かったと言ってたわよ。
ここまでしてくれるのは、清水さんしかいないわ。20年前と同じだわね。」

「清水さんが連れてくる大工さんは、ホントみんな良い人ね。やっぱり違うわね。」


いろいろあって余分に行ったことを、私が行く前に大工さんからも聞いていたようで、
工期の遅れは納得して頂き問題にならず、お褒めの言葉とおみやげを頂き、良かったのです。


このお客様は、20年前に私が勤めていたときに一部リフォームを担当したことがありました。
20年前と同じというのは、そういう意味です。技術系のご主人さまで、
じっくり検討され、技術的なことに興味がおありです。

このあとも、まだ工事は続きますが、耐震補強の山場は過ぎました。


みなさんにお知らせいたいのは、リフォーム工事は、実は新築以上に難しいのです。
正しいリフォーム工事や耐震補強がなされているかというと、
実態はほとんどなされていないと私は思います。

リフォーム業者は、素人か素人に毛の生えた人でも行っていますし、
営業担当者、建築士の資格を持った担当者、インテリアコーディネーターの担当
を含めて、本当に正しい知識と判断のできる人は、非常に少ないからです。

新築以上に難しい、でも新築とは比べ物にならないくらい軽視されているのが、
実態です。



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住宅耐震リフォーム

2008年05月13日 10時20分03秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲火打ち金物です。これを四隅に取り付けました。
最近の新築では、これを必要としない工法、剛床と言われるものが多いです。


みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。
前回 2008年5月9日 の続きです。


現場では、火打ち土台を入れ、アンカーボルトのナットを取り付け、
柱止めの金物をせっかくですから付けておきました。


基礎コンクリートの部分は、構造クラックをエポキシ樹脂を注入したあと、
炭素繊維を貼り付ける処理を何工程かに分けて行います。





▲アンカーボルトはあったけど、すべてナットと座金が無かったので取り付けたところ。
こういう信じられないことは、解体すると良くあります。
アンカーボルトの役割を果たしていませんでした。
でも、大地震が来なければ、こういう手抜きをしていても問題は生じません。
だから、手抜きをしてもトラブルにならず罪悪感も無く、無知のままなのです。




▲柱止め金物も念のため、取り付けます。
ここまでは、壊してしまえば金物の補強だけなら本当に安く出来ます。




▲基礎の補強の前に、構造クラック(ひび)の部分にエポキシ樹脂を注入します。
ここは4箇所ありました。




▲コンクリートと炭素繊維を一体化するために、何工程かの作業を行います。
コンクリート表面を削って滑らかし、プライマーという黄色い接着剤を塗っています。




▲さらに、グレー色の硬化剤を全面に厚く塗っています。




▲黒い炭素繊維を張り、赤いエポキシ樹脂で上から固めています。
屋内の場合は、紫外線対策や風雨対策が必要無いのでこれでOKです。
外部の場合は、ここからさらに何工程かかかり、コストも高くなります。


この基礎補強の方法で、基礎部分の圧縮強度と曲げ強度は、
実験データーによると2倍になっています。
もし両面行うと実験データーでは4倍になっています。




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耐震リフォーム

2008年05月09日 12時12分07秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲和室の床を剥がし始めました。
昔は、畳の下はこのような板張りでした。
通気性を持たせるこの方が良いのですが断熱性は劣りますので、
最近は合板下地にして断熱材を入れます。


みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。

本日、和室の床を剥がしだしました。
基礎を内部から炭素繊維と樹脂で固める工事のためです。
剥がして観ると、問題がいくつか発生することは、よくあります。

一番大切なのは、

「その問題の気付き、正しく処理すること」ですが、

これができていない場合は、かなり多いのではないかと思います。


その理由は、

①何が正しくて、何が悪いのか判断する知識をもっていない。

②どう処理することが正しいのか、知識をもっていない。

③余計なことを言ったりすると、工事がストップし、自分の仕事ができなくなって損をするので、黙って無視して工事をしてしまう。

④確認せず、気付かないままでいる。


あるいは、複合しているケースが多いでしょう。

さらに悪いケースは、

「これ幸いとかなり割高の工事費用を要求し、ほとんど効果のない補強を行う。」

これらを解決するには、正しい知識をもった設計監理者に設計と監理を依頼し、工事の利害関係と別けることです。





▲火打ち土台がありません。この補強が必要です。




▲ほぼ剥がし終わりました。剥がしながら床下のゴミを拾っていきましたが、
ゴミというより、工事中の残材が平気でそのまま捨ててありました。




▲新築時の工事による空き缶はもちろん、木片が多いです。
大工さんのモラルも問題です。
こういう現場は、他の問題も多いです。



▲基礎の補強はもちろんですが、このヒビの補修をその前に行います。


柱などの金物についても、取り付けをします。これに関しては、事前に予想はできます。


写真ではわかりませんが、

一番の問題は、「アンカーボルトがあっても、ナットが無かった。」
これは、アンカーボルトが無いに等しいという意味です。


こういったことに対して、

・仕事を遅らせても、正しく補強の処理をする。

・事前に確認や予想できなかったことに対して、既存の手直し工事の追加の費用が必要なら、正当な価格であることをチェックして指示する。

ということが必要です。これは、信頼できる専門家でなければできません。




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耐震補強工事と住宅リフォーム

2008年03月05日 06時23分59秒 | 住宅リフォーム・耐震
みなさん、おはようございます。ミタス一級建築士事務所の清水煬二です。

出張の直前に耐震補強工事の費用についてメールでお問い合わせ頂きました。
全面リフォームをお考えで、それに合わせて耐震補強工事を行いたいとのことでした。返信できなかったので、このブログで、少し詳しくお答えしておきます。


全面リフォームに合わせての耐震補強工事は、皆さんがお考えの建物に対しての耐震補強費用は、想像以上に安くできます。

それは、全面リフォームで天井や床、壁を剥がし復旧するという内容が既に存在しているからです。その場合の耐震補強工事費用は、僅かの費用加算で済みます。


リフォームを伴わない場合、僅か1枚数百円の金物と1本数百円の筋交いか数千円の構造用合板を取り付けるために壁や天井を壊し、復旧する費用が掛かってしまいます。この解体や復旧の費用が、全面リフォーム前提であれば吸収されるので、僅かなプラスで済むということです。


このリフォームと耐震補強工事との話は、

横浜市建築事務所協会の設立50周年の公開セミナーで、私が写真を交えて詳しく講演しているビデオがあります。横浜市も後援して頂いたものです。


ミタス一級建築士事務所の事務所にお越し頂きご相談され、真剣にお考えの方には差し上げています。


ですが、リフォームに関係なく費用が掛かってしまうケースがあります。


地盤の補強すなわち地盤改良と基礎補強です。

弱い地盤であれば、既に家が傾いていることがありますし、そうでなくても大きな地震が来たときには不安な地盤の場合があります。


地震で一番大切なのは、地盤、その次に基礎、その次に建物本体なのです。


地盤改良と基礎補強の費用、とくに地盤改良は、既存住宅が建っている
場合での工事費用は、新築時に行うよりも高額になるケースが多いです。

例えですが、新築時に地盤改良工事費60万円掛かる場合、

既存のままで行う場合、コストを下げる最新の方法で全面リフォーム時に行うことを前提にしても、200万円~300万円ということになります。

旧態依然の補強方法では、800万円も掛かってしまう場合も珍しくありません。

このため地盤調査を行い、現在の家の傾きを測り、問題があればその状況に応じて高度な技術をもった専門業者と協議して提案を行っています。


基礎補強については、いくつかの方法が出てきており、状況に応じて提案していますので、このいくつかの方法については、いずれお話したします。


TVの劇的大改造ビフォーアフターで私が匠として行った建物は、築50年、15坪の平屋建てでした。平屋で建物が軽かったため、地盤改良は行わず、全面リフォームと基礎補強を含めた耐震補強を行いました。

新規に基礎も付け、「番組始まって以来、初めて壁が増え、耐震補強について説明やコメントが放映された」例となりました。

このときの価格は、TVでは工事費700万円でした。ウソではありませんが、私があちこちにメーカーの協賛をお願いして、建材を安く入れてもらったり、工務店や下請けの人に、経費なしの直接原価のみでお願いしましたから、通常では無理です。

多分、普通に行っていたら、工事費で1200万円は掛かっていたでしょう。


築年数が18年で構造体が腐っていたり、工事方法がいい加減な建物でしたので、丸裸にして耐震補強を行い、全面リフォームをしました。どうしてもリフォームでというご要望でしたし、かなりグレードをアップしたので、費用だけを考えれば建て替えた方が良いというケースもありました。



耐震補強はそれほど問題が無くても、全面リフォームに増築を行ってのリフォーム希望より、少しプラスして建て替えた方が、ご希望のプランと将来のこと、耐震性を考えるとはるかに良いものができた場合もあります。

このケースでは、リフォームと新築の両方の検討を行いましたが、新築を選択されました。


みなさんのご要望通りに行うことが、必ずしもベターではないことは、珍しいことではありません。どういう選択肢があるか含めて専門家と相談すると良いでしょう。





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地盤調査(手動式)

2007年09月05日 13時24分37秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲スエーデンサウンディング方式の手動による測定


みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です

耐震性を考えるには地盤がどうなっているかが、まず一番のポイントになります。
既存の耐震補強をするにしても、家をいくら固めて耐力壁を増やしても、家に制震装置を付けても、地盤が弱ければ無駄になりますし、お金を掛ける優先順位と比重が異なってきます。

ですから、耐震を考えるとまず地盤、基礎、建物の順番に大切なのです。

既存の家を耐震補強する場合、私が必ず行っているのが地盤調査です。

通常は、この ブログでも何度か写真をお見せした機械で測定します。

既存の家で、敷地が狭くて機械が入らない場合があります。
その場合、手動式の道具で測定すれば可能になる場合もあります。

写真は、そのときの様子です。

この結果と家の設計を合わせて耐震補強を考えていく必要があります。
地盤調査は、専門家に任せますが3~5ポイントで5万円程度で可能です。



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横浜市の木造住宅耐震診断士

2007年07月31日 16時48分56秒 | 住宅リフォーム・耐震
みんさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。

先日の日曜、2007年7月29日は、横浜市の木造住宅耐震診断士の試験でした。

私だけでなくスタッフにも受験してもらいました。こういう制度には、ボランティアのつもりで協力しています。我々の知識を還元することで、社会貢献できればと考えています。他にも、介護関係の改修で現場へ行ってアドバイスを行うもの、住宅相談、建築紛争調停委員、設計監理委員などもその一環としてミタス一級建築士事務所では行っています。


今までもこの制度はあったのですが、2007年9月から内容が変わります。

耐震診断の方法として、全国的にメジャーなものには大まかに

・簡易耐震診断
・一般耐震診断
・精密耐震診断

の3通りの診断方法が確立しているとお考え下さい。

他にも独自の診断方法を行っているケースは、もちろんあります。

今までは、簡易耐震診断という方法で古い住宅の場合は耐震診断を横浜市が負担し、皆さんには無料で行っていました。9月からは、一般耐震診断という方法で、パソコンを使ってもう少し詳しく調べることになりました。

これは目視検査による診断で、もしこれで耐震補強が必要となれば、次に精密診断を行って耐震設計が正しいものかどうかも確認した方が良いのです。

精密診断では、少なくとも床下や天井裏を観ることが必要で、場合によっては剥がしてみないと不明という場合もあります。ですから、まず一般診断でそこまで必要かどうかを確認するのです。


今後も古い家(昭和56年6月以前に着工が目安)は、横浜市が調査費用を負担してくれます。


横浜市 まちづくり調整局 木造住宅耐震診断士


この試験では550人くらいの専門家が受験しましたが、150人くらいが合格予定とのことです。

調査をして、パソコンソフトに入力して計算して結果を求めるのですが、コンピューターは、入力を変えると答えが変わります。そのため、正しく内容を理解しているか、手計算でも計算できる能力があるかなどが試験で問われました。


耐震診断に関しては、まだまだ紛らわしい怪しげな民間業者、公的な機関や認定されているかのように間違えさせる名前や説明が付いた業者も多いので、注意です。

それらの業者もコンピューターを使っていることはありますが、結局、金額ばかり高い金物での補強工事が必要な結果が出ているというケースは、注意です。

といっても皆さんには、わかりにくいと思いますから、耐震診断や補強工事に関しては、ある特定のお業者の言うことを信じてすぐ決めることはやめて、他の建築士に確認してからの方が良いでしょう。





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新潟中越沖地震について

2007年07月25日 14時43分16秒 | 住宅リフォーム・耐震
みんさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。

新潟中越沖地震の地層調査で、「地盤の液状化以上に被害拡大に影響していたことがあった。それは、地震波がお椀状の硬い層にぶつかり、もどって来た地震波が干渉し合って増幅した」というような内容のコメントがありました。

この内容の真偽はわかりませんが、本当なら液状化以上に被害への影響が強かったという部分が、ショックです。

住宅の敷地内だけの地盤調査では、ここまでは読みきれません。

もともと地震については、大地震の度に新しい発見がありますから、構造計算上は大丈夫といっても、「現在わかっている範囲で例外を除いて、モデル化内の一般的条件内では大丈夫」という意味なのです。


現在わかっている範囲から、かなり絞って最大公約数的に簡素化していますから、その条件とその範囲内でしかOKということにはなりません。

すべてを満たしてOKという設定は、敷地もすべて異なり、建物もすべて違います。やってくる地震もすべて異なりますから、不可能です。


このためミタス一級建築士事務所が、より安全にと考える方法として、

①決められた基準以上の耐震性を持たせること。例えば、1.5倍とか2倍とかにしてしまう方法です。鉄筋量を増やしたり、筋交いにあたる量を増やしたりします。

 これに異論のある方はいませんね。


ふたつめは、これが行われていないのですが、

②地震の力を建物の中にどのように流していくか、これを考えながらプランを含めた設計をしなければなりません。建築基準法や性能表示でも、こういうアナログ的なことに対する取り決めもチェックもありませんから、こういう考え方をした設計は、あまり行われていません。

これをもう少し説明すると、地震力を受けると1階はもちろん、2階も揺れて踏ん張ろうとします。その力は、2階の筋交いなどの耐力壁を通して2階床の梁から1階の耐力壁に伝わります。ここが重要な点ですが難しくなるので説明はカットします。

この部分に関しての考慮が無いまま、意匠面や見映えを優先してプランニングされ設計されがちなのが問題なのです。

さらに、1階の耐力壁から土台そして基礎、最後は地盤へと力を逃がしていくことになります。

この流れができていないと、大きな力が加わると家は接合部分で破壊されます。ミタス一級建築士事務所のホームページの中越地震の写真をご覧になれば、この意味が分かり安くなると思います。

筋交いなどの耐力壁が少ない家が壊れるのは、このためです。家が地震から受けた力を地盤に流しきれず、接合部分に力が集中して耐え切れず破壊されるのです。これは、木造だけではなく、鉄骨造も鉄筋コンクリート造でも同じです。

耐力壁が量的に基準以上あっても、1階と2階の耐力壁のバランスが悪いと、力を逃がす流れができず、接合部分が破壊されてしまいます。

この上下のバランスを考えたチェックや指針はありませんから、残念ながらあまり意識されていません。



最後は、

③これら地震を考慮した設計が、本当に正しく工事されているのかどうかの確認や指導が必要ということになります。


この3つの考え方は、耐震面などの構造面だけでなく、耐久性や断熱性などの建物の基本性能にも全く同じような考え方の設計方針と細かいチェックが必要だというのが、ミタス一級建築士事務所の考え方です。




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