一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

住宅の耐震診断

2007年07月11日 13時01分34秒 | 住宅リフォーム・耐震
みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水煬二です。

昨晩は、横浜市の住宅耐震診断制度が9月から変更になるので、その講習会に参加していました。

今月末に試験があり、8月に認定講習などがあります。

横浜市は、全国の自治体の中でも耐震に積極的に取り組んでいます。

最終的には、昭和56年以前の建物すべてを耐震診断はしておきたいとのことです。横浜市にお住まいの皆さんで、昭和56年以前の建物の場合、横浜市の全額費用負担で耐震診断を受けることができる可能性が高いので、調べてみてください。

不明な方は、下記の横浜市建築事務所協会で調べるか聞いて下さい。

横浜市建築事務所協会




横浜市以外の地区でも、自治体によって何らかの制度はあります。ほとんどが、昭和56年以前の耐震が対象です。

一見すると公的な機関か?と思わせる広告、チラシ、企業名、組合名などがありますので、注意してください。

リフォームを行うときは、正しい耐震補強を行うチャンスです。純粋な耐震補強自体は、壊して復旧する費用を除けば、大した金額にはなりません。高い金額にんあるようでしたが、疑ってください。

ですから、リフォームで壊して復旧に合わせてが良いのですが、悲しいかな、正しい工事を行えない業者がほとんどです。


建築士以外で、正しい補強工事方法を考えて指示できる人は、稀です。
建築士であっても、正しい補強工事方法や工事方法を知っていることは少ないです。
建築士と名乗っていても、実際には資格がない悪質な担当者だったことがあります。しかも、やっていたことはとんでもないことでした。

皆さんに簡単にできる防衛策は、

・飛び込みの業者は疑う
・複数の業者に見てもらう
・高い値段の金具を付けたがる業者には注意をする

・事務所を構えた建築士にお願いをする
・役所などで工事業者や建築士のリストを入手して選ぶ

ということでしょうか。




住宅設計 ミタス 一級建築士事務所のホームページ  

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外壁塗装のリフォーム

2007年06月04日 11時44分59秒 | 住宅リフォーム・耐震
                  ▲木製玄関ドアーの既存状態




▲塗装の工程を確認する


おはようございます。ミタス一級建築士事務所の清水煬二です。

既存の家の外壁の塗装を、設計監理で行っています。リフォームでも簡単な方ですね。ですが、下塗り、中塗り、上塗りを報告させ、確認しますから現場へは短い期間ですが毎日のように通います。

外壁の塗装で、問題になるのが木部の塗装です。木の味を生かしたままの塗装にするか、木の感じはなくなるのですが、簡単にメンテナンスできることを重視してペンキで表面をつぶしてしまうかの選択です。

この点については、事前にお話して選択して頂くことになります。

木部の中でも、特に木製ドアーの場合の選択が難しくなります。木の感じを生かすには、かなり割高な費用を掛けませんといけません。

写真にあるように、玄関ドアーの表面の塗膜が浮いてきて、見苦しくなるのです。

この塗膜を薬品で剥離して、塗りなおすのですが、きれいに仕上げるには、玄関ドアーを外して工場へもって帰り、処理をします。代替のドアーの取り付けやそういった手間を考えると、費用的には結構高くなります。

現場で剥離する方法もあり、これを採用するケースが多いですが、工場で行うほどは、きれいになりません。

一番簡単なのは、現場でペンキ仕上げで木の地肌が隠れてしまう仕上げ方ですが、かなり痛みが激しくなった場合にこの方法を選択します。一度この方法を選択すると、木の地肌はもう見ることはできません。

その他、外壁の再塗装は需要が多いのですが、手抜きもしやすいので悪徳リフォーム会社的な業者も多いのが現状ですから、注意してください。



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耐震補強の設計と工事

2007年04月10日 21時25分24秒 | 住宅リフォーム・耐震
こんばんは、ミタス一級建築士事務所の清水 煬二です。

本日は、朝早くに都内の敷地調査と現場確認に行きました。この現場は、時間や手間は掛かりますが、楽しい設計や現場になりそうです。フェラーリレッドの色を実物でしっかり覚えてきました。

そこからハウスメーカーの現場検査へ戻り、午後は有名な中小企業診断士の先生との打ち合わせを行いました。

昼食は時間がなくカット、正確にはクッキーとコーヒーでした。夕食はまだです。という少しハードなスケジュールでもなぜか、体重はしっかり成長するるのが不思議です…。

さて、横浜市には、古い住宅の場合は簡易耐震診断は無料で行ってくれます。また、それを補強する場合は助成金が出る場合があります。この助成金は、なかなか条件が大変ですが、ぴったり合う方にはメリットがあります。

しかし、かなり大掛かりな耐震補強になる場合は、助成金があっても負担が大きいのです。

私が耐震補強の設計を行う場合、「この家にあと何年くらい住みたいですか?」とお聞きして、耐震工事費用やリフォーム費用を考えるようにしています。

自治会館の耐震設計を頼まれたときは、数年で建替えるからということで、「できれば200万円くらいで…」というご希望でした。現場を詳しく調査し、何度も設計のシュミレーションをして、工事費用を出したら、予備費をみて200万円で納まりました。

工事中は、補強などを加算する必要のある予定外のものが出てきたりしましたが、予備費があったので何とか予算以内に納まりました。

費用とのバランス、工事の効率よ優先順位を考えて耐震補強を行うべきです。そのためには、「あと何年くらい住みたいか…」ということを考えてみてください。



▲測量中



横浜市 住宅設計  





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能登半島の地震報道を観て

2007年03月26日 11時36分44秒 | 住宅リフォーム・耐震
こんにちは、ミタス一級建築士事務所の清水です。

昨日3月25日は、朝9時過ぎから現場でのお客様と打ち合わせの後、10時30分から2度目の完成検査の立会い、午後は事務所でのお客様との打ち合わせに時間があるので、事務所に戻る前に昼食を採りました。

入ってすぐにテレビで、能登半島の地震の報道を観て初めて知り驚いたのですが、もうひとつ驚いたのは、たまたま入った店の人の実家が震源地のすぐそばということで、「実家に電話がつながらない」と店の人が話をしていました。

店を出て店名は、そのとき初めて知ったのですが…『能登屋』でした。

報道を観ると、阪神大震災や中越地震と同じようにやはり1階が潰れています。何度もお話しているように、木造2階建ては必ず1階が潰れます。2階が先に潰れることはありません。1階が潰れて2階が乗ってきて落下したその衝撃で2階が潰れるケースがほとんどです。

1階には、柱はあっても壁が少ないケースが多いのです。特に被災した家を観ると、昔からある立派な家でも内部は襖が多くて開放的です。全体を大広間としても使えるような壁が少ない家は被害を受けやすいのです。私のホームページの中越地震の写真をご覧になっても、わかると思います。

構造的にはリビングを2階にした方が地震には強いという理由でもあります。

屋根も通常の瓦だけでなく、本格的な家はその下に土を敷いている非常に重い屋根の家ですから、これも不利です。地方の本格的な古い家には多いですね。

驚かれるかも知れませんが、建物というのは、どんなにいい加減な建て方でも、地震が無ければ倒れることはまずありません。テレビに出てくるひどい欠陥住宅はもちろん、もっとひどい昭和48年のオイルショックで建てられた家でも傾いたりガタガタになっていても、完成してしまえば倒れることはありません。このことが、
建築業界の考え方を安易にさせている原因のひとつでもあります。


今回の地震で、残念ながらお亡くなりになられた方はおひとりです。庭の灯篭の下敷きになってのことです。あれだけの建物の被害で、建物自体による被害で怪我はされても、お亡くなりになった人はいないのが、不幸中の幸いでしょうか。

さらに、2次被害の火災の被害の報道が無いということは、最小の災害で済んだということでしょう。阪神大震災では、密集していたこともありますが、この火災の被害も甚大でした。

被害が拡大しないこと、被災に合われた多くの方の安全とご健康をまず祈りっています。



ミタス 一級建築士事務所のホームページ より

中越地震のときの写真





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マンションのリフォーム(2)

2007年02月07日 09時37分13秒 | 住宅リフォーム・耐震
おはようございます。清水です。

マンションのリフォームで、給排水などの設備に注意しなければならないことは、2007年2月5日に述べました。

まだいくつか、戸建てと違い最低注意して頂きたいことがあります。
そのうちのひとつは、階下への音の問題をどうするかです。

現在、フローリングにリフォームする場合、簡単にできるようにマンション用のフローリングが出来ています。これは表面が合板フローリングで、裏にクッション材を付けて音の対策を行っています。

値段はかなり高いのですが、合板としては実は非常に安っぽいものです。フワフワ凹みますし、強力な接着剤を使っていますので、身体にも良くはありません。仕方が無いから使用しているのですが、カーペットからの変更の方は、少し驚くかもしれません。

工事方法もリフォーム会社が丁寧にしてくれないと、トラブルになりやすいのです。

こんな合板フローリングではなく、「もっとしっかりした、健康のためにも質感の良い無垢のフローリングなどできないの?」というかたには、防音のために床を組んでその上に無垢のフローリングを使用する方法があります。

但し、これは現在の床の状況によっては、天井高さが10センチくらい低くなる可能性もあり、建具のやり替えなど面倒なことになるマンションのタイプが増えていますので、必ず事前に確認が必要です。

素人もリフォーム会社を経営したり営業してプランする時代ですから、いずれにしろこういった判断と説明には正しい知識が不可欠です。


ミタス一級建築士事務所 清水煬二



 
神奈川県横浜市 住宅設計の ミタス 一級建築士事務所










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マンションのリフォーム(1)

2007年02月05日 09時28分02秒 | 住宅リフォーム・耐震
おはようございます。清水です。

マンションのリフォームでは、構造体を壊さなければ自由にできます。木造と違って構造体を考えなくて良いということだけ、素人でもわかりやすいかもしれません。

お化粧部分だけの改装なら、戸建て同様見える部分だけを考えれば良いのですから、一般の方にも良し悪しの判断は付きます。

最大のポイントは、構造体の壁かそうではない壁かの見極めです。プロであれば詳細図があればすぐにわかります。簡易な図面でも大体類推できます。みなさんがハッキリ知りたければ管理人さんや管理会社、管理組合等にお願いして、詳細な図面を見せてもらうか、教えてもらえばよいでしょう。

次のポイントは水や換気扇の排気、エアコンなどの設備の問題です。この中でマンションリフォームならではの一番のポイントは、排水なのです。

例えば、床がコンクリートのため排水管を床上に転ばしているか、古いマンションの場合は、階下の天井に排水管を出している場合もあります。いずれにしろ水が流れないといけませんから、排水管のスペースと室外へ出すためのパイプスペースまでの接続を考えないといけません。

給水管や給湯管は、排水管より自由が利くのですが、やはり次に考える必要があります。

リフォーム会社は、建築知識の少ない方に営業からプランまで任せているケースが多く、こういったことを見落としていることがあります。その場合、下請けの職人がフォローすることになるのですが、正しく工事すると費用が掛かるかプラン変更しなければならないこともあった場合、そのまま何とかごまかして工事をしてしまうこともあります。

この場合、最初は良くても後でトラブルになることもあります。マンションは、漏水などに関しては下階との問題がありますので、水廻りを動かす場合などは充分注意しなければなりません。


ミタス一級建築士事務所 清水煬二


 
ミタス 一級建築士事務所





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住宅の耐震補強工事について

2006年11月29日 13時46分19秒 | 住宅リフォーム・耐震
こんにちは、ミタス一級建築士事務所の清水です。


本日は、朝から横浜市の耐震改修促進事業の設計での登録講習会に参加していました。

住宅の耐震やリフォームは、悪徳業者や稚拙な業者が多いのですが、みなさんに少なくとも避けたほうが良いとわかる例をあげてみましょう。


①訪問販売で売り込んできた業者

地元で長く行ってる工務店などでは無い場合、どういう会社かわかりにくい場合、などは避けた方が良いでしょう。
 


②床下と天井裏だけにこだわる業者

悪徳か、悪徳に近い業者の場合があります。



③見積もりで、金具の金額が高額な業者

例えば、1箇所25万円とか30万円の金具を4~5箇所取り付けて、その他はちょろちょろと耐震工事を行うことでごまかしたり、床下や天井裏の金具工事で150万円という高額な金額の見積もりをするような業者。例え、一級建築士事務所の名前が付いていたり、いかにも耐震専門に工事を行っている権威のような会社名や事務所名でも、気をつけた方が良いでしょう。特殊な金具や工法でも、通常のものは高くても2~3万円までです。それ以上の場合は、かなり片寄った考え方をしている可能性がありますので、よく確認しましょう。


④地盤や基礎について語らない業者

耐震を考えると、まず大切なのは地盤、次に基礎、その次に建物なのです。面倒な地盤や基礎について調べなかったり、語らないのはおかしいのです。といっても、地盤調査もせずに間違った基礎補強工事を高い金額で行っていた訪問販売業者もいました。



一流会社の看板で信頼できる業者でも、リフォームや耐震補強工事は、現場によってはとんでもない設計や工事をしているケースを、数多く見てきましたので、安心しきってはいけません。



神奈川県横浜市  ミタス 一級建築士事務所のホームページ 
http://www.mitasu.com/


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住宅リフォームの現場で

2006年10月31日 10時48分24秒 | 住宅リフォーム・耐震
こんにちは、ミタス 一級建築士事務所の清水煬二です。

現在、新築以外にも耐震補強とリフォームの設計監理で現場が動いています。

このリフォームの物件は新築時は有名な大企業が注文住宅で造っていたのですが、解体してみると大きな筋交いが、水道屋さんの配管によってまっぷたつにされていました。その他もいろいろありましたが、そのまま蓋をされて、住んでいる人は知りようがありませんでした。マンションの耐震偽装問題は氷山の一角で、今さら何を騒いでいるのか…という実感は、こういうことを昔からたくさん見てきたからです。





▲壁を開けて見ると筋交いを水道配管のために切っていた例



ミタス一級建築士事務所が工事をせずに設計と監理だけしかしないのは、本当に施主の立場にたった設計や監理は、施主に直接から仕事をもらい、施主のために現場をチェックする立場でなければできないと感じているからです。素人が良い住宅を造るのは、こういう立場での建築士がいないと難しいと思います。

私が今年行ったカナダのバンクーバーでも、設計と工事を同じ会社が行うことは許されていませんでした。さらに、日本の第三者機関より、はるかに厳しく回数も多い検査を途中で受け合格しなければ、次の工事に進めないのです。これが法律として決まっていて、建築確認申請を出すときには、その検査を受けるための費用も日本の第三者検査費用よりもっと多くの金額を義務として支払うことになっているのです。

もし、工事を受けるとなると、材料はもちろん職人などの手間を掛ければ掛けるほど支払いが多くなり、利益は無くなるのです。割り安感を出すためにコストを抑えないと工事の注文が取れす、下請けにも安くやってもらているこの時代に、契約後に必要以上の工事をしようと思うでしょうか?

問題が起っても、誠実に対応するには、手間と費用が掛かるから、先ほどの例のように、筋交いを切ってしまって、そのまま蓋をする。といっても、切ったのは水道屋さんと思いますが、塞ぐのは大工さんが別の日に何日も後にするのですから、現場監督がそれを知らなかったということは考えられません。企業の利益や組織の中での保身を考えざるを得ない弊害でしょう。


問題が無くても工事を請け負ってしまい、組織が大きくなってくると他と同じ程度が少し上程度で良いと妥協もすることも増えるでしょう。そういった考え方は、企業の利益もそうですし、現場監督にも過剰な物件数を担当させているので、止むを得ない図式があります。


ミタス一級建築士事務所が誕生したのも、今の日本の住宅の考え方では、どこに所属しても納得できる仕事をさせてもらえそうになかったので、独立して自分の思うように仕事をできるようにしました。組織を維持するために、やりたくない仕事まで無理して受けるようになることを恐れて、必要以上に背伸びしないようにしています。通常以上の手間を掛ける場合でも、設計監理であれば、仕事の好きな私やスタッフが余分に動けば良いだけです。


ミタス一級建築士事務所の考え方がすべて正しいわけでもなく、最高でもありません。常に向上して求めていくことを私自身にもスタッフにも求め続けているのは、このためです。

広い日本にはもっと素晴らしい住宅企業や設計事務所が、たくさんあることは知っていますし、間違いなくあります。尊敬する設計事務所の先生方もたくさんいます。但し、ミタス一級建築士事務所が素晴らしいと実感できる工事業者や設計事務所は、少なくとも有名な大企業では無く、オーナーの誠実で強烈なポリシーを浸透させて、直接指示実行させることのできる比較的小さな企業ばかりではないかと感じています。







毎日の仕事である住宅設計や監理、相談を通して皆さんの参考になりそうな考え方や実例を独断と偏見で、気ままに情報発信しています。
他の建築家や業者では聞けない内容が多いはずです。この情報で、いつの間にか皆さんが、正しい住宅について考えるきっかけになり、日本の住宅を本物に変えていくお手伝いが少しでもできれば幸いです。


ミタス 一級建築士事務所のホームページ 
http://www.mitasu.com/
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