天井裏の部分です。壁を屋根の下まで立ち上げて、
このあと石膏ボードを両側から2重に張ります。
アパートの隣の部屋間の防火上の問題が一番、次に遮音の問題対策です。
昨日の2018年5月28日から報道されています、
レオパレスのアパート界壁問題ですが、誤った表現で報道されているのを
見ましたので、正しくお知らせしておきます。
1万5千棟のアパートといいますから、かなりの数です。
(※違反となった対象は200棟超と訂正されましたね)
「界壁が天井に達していなかった」という報道がされていましたが、完全に間違った表現です。
建築を全く知らない人が、何も考えずに表記したのでしょう。
これでは、誰が見てもわかる壁が天井まで届いていない状態を示すのですから
有り得ませんね。お隣と壁越しに「こんにちは」となる状態ですから。
見落とされるわけがないでしょう。
正しくは、「小屋裏の界壁が屋根に達していなかった」となります。
天井までは達しているのです。見えない天井裏なのです。
天井裏に潜れば、隣の部屋の天井に行けてしまうということです。
防犯上かなり問題ですね、小説や時代劇のようです。
隣との境となる壁が天井裏では無かったのですから、
火事の場合も、日常の音も、天井に潜れば隣にも行けてしまうということです。
現在は、法的には防火上の問題と遮音の問題で規制され、界壁はかなり重要なことです。
お隣が火災を起こしたときに類焼しにくいように義務付けています。
石膏ボードを2重に張って、中にグラスウールかロックウールを入れるのはこのためです。
同時にお隣との音も聞こえにくくします。
同一世帯の一般住宅内では、ここまでしませんし、義務も必要もありません。
13年間もの間、これだけの数が見落とされていたのが問題ですが
まだまだ他にも、他のメーカーや工務店でも、たくさん見逃されていると思います。
職人さんが誰も知らなかった、
大手ハウスメーカーの現場監督が誰も知らなかったか意識が無かった、
検査を行った人も意識がないか知らなかった
という状態が続いていたのですから、レオパレスだけではないでしょう。
また、この問題だけでもないはずです。
私が常々みなさんに伝えているのは、
「良い家を創るには、設計と同じくらい監理も重要だ」ということの意味が
こういうことなのです。
信じてもらえないのですが、大手ハウスメーカーでさえも、
現場監督が工事品質をチェックしていませんし、監理もしていません。
下請け任せ、職人任せなのです。
第三者検査があっても、こういうことはまだまだ氷山の一角でしかありません。
▲▼天井の上に壁が屋根の下まで達していて、ロックウールを張っています。
このあと石膏ボードを2重に張って完了です。
アパートの工事中に、ミタス一級建築士事務所が検査で撮影した写真です。
後では見にくくなりますし適当に張られてもわからないので、
事前に指摘をして見れるタイミングで検査に入っています。
アパートでは重要なポイントのひとつです。
レオパレスの新たな問題発覚について 2019年2月5日
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