一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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土砂災害に対して

2014年08月28日 15時33分50秒 | 建築家の日記
▲地下室は有効ですが… 




阪神大震災によるショックは、耐震性を正しく向上させれば、
大地震でも個別に解決、対応可能となっています。

局地的なゲリラ豪雨や竜巻、猛烈な台風も
今後、さらに大型になっていくと不安を増していくでしょう。

大地震、台風、竜巻には、地下室は有効です。


しかし、東北大地震の津波のショック時は、
個別には解決できない絶望感がありました。

鉄筋コンクリート造で造っても、
窓が割れて海水が充満してしまいます。
建物は残っても、住んでいる人を救えません。


広島の土砂災害は、まさかここまでという大きな被害となり
多くの方がお亡くなりになってしまいました。
ご冥福をお祈りいたします。


津波や今回の土石流は、通常の地下室では対応できません。
水や土砂に対しては、完全防水の地下室でなければ意味がありません。

地下室は鉄筋コンクリートだけでなく、
鋼板のボックスを現場溶接して造ったこともありますが

地下室の完全防水は実現できても、換気の問題が解決できず
例えば24時間、そこにとどまるというは、難しいでしょう。

完全な避難シェルターとなりますので、個別に対策は非常に難しいです。


政府や自治体による避難所やその管理がないと防ぎようがありません。


「避難勧告を出しても、実際に非難する人は1%くらいしかいない」

という意見もあるようですが、

避難勧告が出ていないと、公共施設が開放されませんので
自主避難したくても、できません。

夜に非難しても鍵が掛かっている、という状況になってしまいます。

いつでも自主的に非難できる場所があれば、本当は一番良いのですが。


個別に対応できるような何か方法はないのか、

換気口の処理や強度をどうすれば良いのか、

この数日は、そんなことを考えています。


 



▲どんなに頑丈に造っても、
津波や土石流のような圧倒的な水や土砂までは、
進入を防ぎきれません。



▲地下室には、通常、2方向非難のためと、
光と風を入れ、換気のためにも、
地下室にセットでドライエリアのスペースを設けています。

ここから進入してきますし、
地下室の入り口からも進入してきます。







……………………………………………………………………………

ご意見があれば、お気軽にどうぞ!

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