「ありがとう」
忘れないよ。
ありがとう
ありがとう
毎年毎年
春を知らせてくれて
ありがとう
遠くに行かなくても
美しい姿を見ることができた
今まで本当にありがとう
すべてのものは
変わっていく
誰も悪くない
今日まで本当にありがとう
今日絶たれた命に
ありがとうありがとう
(晶子)
うちの裏の家は、住む人がいなくなってからは、うちが草取りなど手入れをする代わりに、好きに使わせてもらっていた。
畑もあって、義母が色々や野菜を育てたり、子どもが小さいころは、庭でボール遊びなどもした。
色々な花が咲いていた。
ムラサキシキブ、デュランタ・タカラヅカ…
そして、見事なしだれ梅の木があり、毎年目を楽しませてくれた。
そのしだれ梅が、ついに昨日抜かれた。
仕方ないけど、やっぱり悲しかった。
人の土地だけど、愛着がわいてしまっていたから。
家を壊す音、ガラスが割れる音も耳に痛い。
何かが壊れされていく音というものは、なかなか辛い。
新しい何かが生まれる音と思えばいいのだが、まだそういう気持ちになれない。
すべてのものは変わっていく。
変わらないものは何ひとつないのだ。
毎年毎年ありがとう。
今まで本当にありがとう。
無惨に切り倒された梅の木に、そっと声をかけた。
忘れないよ。
今日も元気にがんばろう!
素敵な一日になりますように🍀