坂東玉三郎氏と中国の伝統芸能、昆劇との初の合同公演が京都南座で今日から始まり、行ってきました。
玉三郎氏は、歌舞伎の立女方というだけでなく、舞踊家として繰り広げられる素晴らしい美の世界は、伝統芸能に対する造詣の深さから生まれてくるものだと思います。
今回の演目は「牡丹亭」と「楊貴妃」
昆劇というのは、600年ほど前に中国で生まれた伝統芸能で、明から清までの200年ほど、劇壇の王座を占めていたそうです。
とても高音で、ゆったりした語り口調と歌は、日本の歌舞伎とずい分趣が違いますが、15人ほどの昆劇の方との共演は、まさに日中両国の美の饗宴でした。
絹甫は前々から玉三郎氏の熱烈なファンでして、この日をどんなに待ちわびていたことか!!ですが、いや~~ほんとに、なんという艶やかさ、美しさ!!
絹甫曰く「もし仮に、家に帰ってあんな人がいるとしたら、ご飯は食べられないしトイレになんてとても行けたもんじゃないし・・・きっと私は餓死するね~」ですと!
身のこなし、眼差し、指の先まで一分の隙も無く、気品と気高さがにじみ出る完成された美!
これはひとえに、高い芸術性を求め、それに対してたゆまぬ研鑽を積まれている結果でしょうね・・・
昆劇では女方の継承がなされていないらしいのですが、今回の公演がきっかけで、新たに見直されるようです。
演目が終了した後、舞台に全員が手を取り合って並ばれる姿を見ながら、そこには微塵のウソ偽りも無い美しい文化交流を味わうことができました。
感動覚めやらぬあと、所用で訪れたビルの9階から素晴らしい夕日が見えました!!
高い建物も無く、周りにぐる~っと大文字が見えるような素敵な場所・・・?
ここは・・・京都新聞8階にある京都新聞文化センターです。
ジャ~~ン!
今年の夏から、こちらで教室をさせていただくことになりました。
押絵の素材にとって、すべてと言ってよいほどお世話になっている京都の地。京都の存在なくして押絵は成らず!です。
千年の文化を支えてこられたこの場所で、新たな押絵の世界をまた一つ広げていける喜びに浸りながら名神を帰ってきました。