ピ~ンと 冷たい澄み切った空気が張り詰める 今朝の軽井沢
寒くて 足元は凍った残雪や 融雪の水分が凍って 歩くとカリカリ 壊れる音がするけれど
ボクは ~ この空気感が 清浄感がとっても好き !
さてと だいぶ前に 「ずら」と「だんべえ」の国境(くにざかい)・・なんて 軽井沢の方言の話をしたけれど
今日は もう少し詳しく 軽井沢の方言のお話
東京と言っても べらんめえ調の 言い回しや発音があるように 全国津々浦々 その地方独特の言葉ってあるんだよね
何か国語も話せる人がいる様に 特に情報メディアが発達した今は 家の中と外で話し言葉が違うのがむしろ普通
そんな中で 地元の人同士 家族の様に日常も四季の暮らしぶりも身近な地域の会話を話題に取り上げた集まりがあるよ
まずは その 原稿を見てね 軽井沢の東南側の地域 農村部の一軒おいたご近所同士の ひとコマ
おはよごわした お、朝っから おごっつぉ食ってるな
(おはようございます おっ、朝からご馳走食べてるね)
おってなぁ おらちの おんなしょうが おごっつぉに なりやした
(おとといは家の女房がご馳走様でした)
おう どうしたと? せんどな、しんので起きらんなかったってじゃねえか
(いや、どうしたんだって?先日は だるくて起きられなかったそうじゃないか
あぁ なんしただか おとげや おぼさんが痛くってな しゃらっぴしょうこいてるからかな
(ああ、どうしたのか顎の辺りや膝小僧が痛くて だらしなくしているせいかな
いつまでも ずくやんじゃいられねぇわな
(いつまでも だらしなくしていられないよな
あしたは じゃんぼん行かなきゃいけねし、はいよせに なんて言われりゃ いちんち仕事だわ
(あしたはお葬式に行かなければならないし 法要会席を用意されれば一日がかりになるよ
どこの じゃんぼんだぃ?
(どこのお宅のお葬式なの?
わぜの おおばやんだわい とうとう いけなんだ
((一族のうち上手の方にある家を指すことが多い=わぜ=うわで からか)上手(かみて)の家の大おばあさんだよ
遂に亡くなったんだ)
そりゃ いけやしねな わぜは まてぃだからな
(それはお気の毒だね 上手の家は作法が丁寧だからね)
ま、ごそまつよりゃいいがさ これ、おらちのおんなしょうがおざんざこしらったから
(まあ いかにも簡素な作法よりはいいけどね これは家の女房がうどんを造ったから)
こびれにでもしとくれや ここへおいとくで
(軽食にでも食べてよ ここに置いておくよ)
お、わりぃじゃねかい 上がってももらわねえでわりいな
(お、悪いねえ 部屋の中に入ってもらわなくて悪いね)
ってな 具合に 生活感の近い肉親同士の様な会話が交わされていたんだって・・
ただ 近しいだけじゃなく お互いへの敬意や礼儀が感じられて 暖かさが伝わる言葉のやりとりだよね
テレビやラジオから伝わる標準語と言われる会話が 日本の隅々まで行きわたる時代になって
地方でも知らない人と話す時には 高齢の方でも敬語の様に 標準語で話すようになったね
結婚や仕事などで 人の交流も広範囲になったし 狭い地域での会話も方言は使われなくなって来ている
軽井沢では 避暑客と交流が早くから盛んだった旧軽井沢や軽井沢駅周辺ではあまり耳にしなくなって
今では 伝統的なものを大事に一族が近隣に生活する農村地帯の大人の間で 使われるくらいになって来ているらしい
この 会話を書き出した集まりでもこんな寸劇にするには 何人もの地元っ子?が出し合ったんだってよ
バイリンガルの母国語の様に 地元の方言も大切にしたいね