ケン太とのprecious days

3度の不登校を経て、なんとか高校を卒業し、社会人になったケン太。社会での成長&安定を見守る母のブログです。

ケン太が通信を選んだ時

2021-06-25 23:59:25 | 進路
合同説明会に行きましたが、その時点では、まだ「通信制」を考えていなかったのです。

何故なら、これまでと同じく家から通うのでは、また同じ繰り返しになるのでは?と思ったからです。

昼夜逆転、ゲーム三昧・・・

約8か月間、なんの制限もない生活を送っていたので、
いくら新しい環境でリベンジしたいという気持ちがあったとしても、
果たして、身体がついていけるのだろうか・・・

朝、起きるということを克服するためにも
家にいては甘えが起きるので
寮のある学校がいいのでは・・・と思っていました。

高校での課題はやはり「自立」だったので。


ケン太は最初、公立高校を第一希望にしていましたが、
欠席が30日を越えた時点で、もう受験は無理だと。
急にモチベーションが下がってしまいました。

ずっと勉強をしていないので、試験で点数が取れるわけがない、
受けても受かる訳がないと、すでに諦めの気持ちが起きていました。

その時に試験は無し、面接だけで入れる寮のある学校の話をすると、
表情が変わりました。

入れる高校があったんだ・・・

そのことはとても大きかったようです。
光を見たのだと思います。

寮のある学校に気持ちがぐっと近づいていったのはわかりました。


その後、新幹線に乗って、寮のある学校の学校説明会にケン太と2人で参加しました。

ケン太は、学校に提出する進路希望に、寮のある学校の名前を書きました。


その後、我が家での三者面談。
担任が訪問してくださいました。

「寮は大丈夫なの?早寝、早起き、消灯時間とかあるよ。皆と同じく行動するんだよ」

ケン太の昼夜逆転の生活を知っているので無理もないのかもしれません。

でも、ケン太は
「大丈夫です」と言ったのです。

なのに、なぜに寮???という不信感がありありと先生の表情から読み取れました。

「近くでもいろいろあるよ。通信とかは考えてないの?○○高とか、○○高とか・・・」

「・・・通信って?」とケン太。

「通信はね・・・毎日のところもあるけど、週3くらい行けばいいし、レポートを提出すればいい。
自分がやりたい専門分野を選ぶこともできるよ」

通信への誘導・・・

通信も視野には入れてある。
説明会にも行った。

でも・・あくまでも最後の砦。

今じゃないんです。先生~

「あの・・・通信はまだ考えていないんです」と懇願するように言ってしまいました。

その瞬間、ケン太は私を睨みました。

ケン太が答えるべきところを、代わりに答えた私。
それも、情報を渡さないように必死になっていることも?バレた。
睨みますよね

先生が帰られた後、「通信って何?」とケン太に問い詰められました。

そうなります


事前に調べておいた、ここならと思っていた通信のHPをその場でケン太に見せました。

ケン太が興味を持って真剣にみているのがわかりました。

「学校説明会に行ってみる?」
「行く」

学校説明会で、「ここには俺と同類がいる」と。
自分の居場所はここだと察知したようでした。

通信は最後の砦ではなく、ケン太の第一志望となりました。
そして、その通信に入学しました。

途中、躓きもありましたが、貴重な経験もさせてもらえたし、
卒業もできたし、結果的にはよかったんだと思います。




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通信制高校・サポート校合同説明会

2021-06-24 23:59:30 | 進路
6月も末になりました。

この時期、当時、中学3年になっていたケン太の進路についていろいろ模索し始めた時でした。

学校に行けなくなっていたケン太は、もうほぼ、公立高校はダメではないかと思っていました。
公立高校の学校説明会、出願などは中学校のスケジュールにも組まれていました。
登校できないケン太にとって、クラスの子と動くのは難しいということと、
クラスの子の誰かがいるだろう公立高校もなるべく避けたいのだろうと思っていました。

通信制も視野に入ってきた時、ネットの広告か何かだったと思いますが、

『通信制高校・サポート校合同説明会』という文字が飛び込んできました。

通信制も、サポート校のこともあまり知識がなかったので、
まずは、一度、行ってみようと思い、参加してみました。



まずは、合同説明会です。

各学校の先生、生徒さんが説明をしてくださいました。
その後、学校毎の個別相談があり、希望者は受けることができるようになっていました。

参加してみてわかったのは、通信制、サポート校といっても、学校毎に特色があり、
登校ペース、カリキュラムが学校によって様々であるということ。

専門的な授業、体験的授業で、資格取得に力を入れているところも多かったです。

部活動があったり、文化祭があったり、キャンプしたり、修学旅行へ行ったり、
全日制の普通高校のような学生生活を送れるところもあります。


印象的だったのは生徒さんの体験談。

中学生の時に不登校や保健室登校など経験している子。
高校に入ったはいいが馴染めず、転校してきた子。

やはり、登校に問題が起きたため、リベンジで通っている子が多かったです。


中高一貫校からの転校組もたくさんいました。

半年かけて親を説得してやっと転校できた。
転校して安定したらやっと親が認めてくれたとか・・・

妹が不登校で動けなくなっていて、自分も苦しいのに、自分まで不登校になったら
親を苦しめてしまうと頑張っていたが、自分を追い込んでしまいリストカットしてしまったとか・・・

あとは、まったく外に出れない息子さんに学校のパンフレットを見せるタイミングをつかむまで
半年かかったという話も・・・

転校にもいろいろとドラマがありました。

そんな自分の不登校時代のことを皆の前で語れるのがまずスゴイと思いました。
皆、悩んで、苦しんで、乗り越えたからこそのいい笑顔。

乗り越えたからこそ振り返ることができるのでしょうね。


「いろんな高校がある。かならず自分に合う高校があるはず・・・」

ある生徒さんが言った、この言葉が刺さりました。
救われる思いでした。


私はまず、通信がどんなところなのか知りたかっただけなので、個別相談は申し込まず、
各学校のパンフレットだけいただいて帰ってきました。

参加してみて「通信制」に持っていたイメージが変わりました。
ケン太の居場所は必ずどこかにある!そう思うことが出来て、心が軽くなりました。

通信は普通高校の受験後でも入れます。
最終手段にすることができます。






このサイトから地域別の相談会を検索することができます。

関東エリアでは・・・

6/26(土)大宮市
6/27(日)横浜市
7/3(土)千葉市
7/17(土)町田
7/22(木)新宿


通信制が視野に入ってからでも遅くはないですが、
可能性がゼロではないのなら、こんな場所があるということを早めに知っておくのもいいと思います。




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前向きになったひと言

2020-02-21 22:44:47 | 進路
受験もいよいよ大詰めですか?
私もケン太も受験らしい受験をしていないので、
この時期の大変さは、周りの友達の雰囲気を感じ取るだけしかできないのですが、
それぞれがいい方向に決まるといいなと思います。

ケン太が受験らしい勉強をしていたのは、中学受験の時でして、
その時は塾も行っていたし、親も塾に乗せられていたし、
中学受験は親の受験!親のやり方次第で結果が変わるのよ!と、
同じ受験組のママ友と、情報を共有し、一緒に学校訪問にも行ったし、
ランチすれば受験のことばかりで、受験街道、まっしぐらでしたよ。

なんかね、楽しかったけど苦しかった。
5年生になると、こんな生活があと1年半も続くの?
身体もたないよ~と本気で心配しました。

でも、そんな心配は無用でした
結局、不登校になったことで中学受験は断念です。

中学生になり、3年生となりいよいよ受験本番という時に、また不登校でして、
志望校をどこにするのか・・・の前に、受験の波に乗れるのか・・・まずはこの心配が続きました。

学校に行っていれば、部活を引退したり、模擬テストを受けたり、周りの子が勉強し始めたり?
自ずと受験モードに入っていけるものですが、学校に行ってないと、蚊帳の外です。
ケン太に「受験できるのだろうか」という心配と焦りはあったかもしれませんが、
どうしていいのかわからず、諦めと変わっていく。

実際にケン太は諦めていたんです。
それで、「学校の勉強に意味なんてあるの?」と言い出し、なんだかんだと語っていました。
そうやって言いきれば、「意味がないから進学しないだ」という理由付けになる。
つまりはそうやって不安を隠し、自分を守っていたんですね。

そんなケン太を変えたひと言は・・・

「試験を受けなくても入れる高校があるよ」でした。

その時の「え・・・」と一瞬輝いた瞳を私は忘れることはできません。

決して、進学したくないわけじゃないんだとその時に確信しました。

中学受験で志望校に受かるために、塾にも行き勉強をしていたケン太。
高校に進学するためには、教科の試験を受ける。
試験を受けずして高校に行けるわけがない。
その考えしかなかったと思います。

不登校になってから、一切勉強をしなかったケン太。
その前もしていませんが
そんな自分が受かるわけがない。
それなりにまあまあできた時期もあったので、
現実を受け止めるのが怖いというのもあったかもしれません。
多分、それで、諦めてしまったのだと思います。

だったら勉強すればいいんですけどね。
不登校中は気分が落ちているので、なかなかそうはならないんですね。
私の知る限り、不登校中に勉強している子は本当に稀です。

勉強しなくても入れる高校。
それがあることを知ってからは気持ちがグンと前向きになりました。

気持ちが前向きになるひと事。
心配を取り除けるひと事。
動き出せるひと言。

きっと、それはそれぞれにあると思います。

親が諦めてしまったら、子どもも諦めるしかなくなります。

どうか動き出せますように。
祈っています。


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ケン太の通信制

2018-01-07 23:56:29 | 進路
昨日、実は別のことを書こうと思っていたのに、
なんだかドンドン違う方向へ。

よくあることです

でも、自分の思いを書けたと思います。
いつもよりポチも多くいただいていますし
読んでいただきありがとうございます。


今日は昨日、書くはずだったことを書きますね。


ケン太は通信制の高校を受験したので、
通信制を視野に入れている方の少しでも参考になればと思い、少し書いてみようと思っていたのでした。

もう少し早く書けばよかったですね


ケン太は朝、行く気があっても起きれないことがある。
遅刻とわかるともう行けない。
授業に穴を開けると、授業がわからなくなってやる気が無くなってくる。
簡単に休むことを選択するようになる・・・

こういう悪循環を断つために、
最初は寮のある学校を視野に入れていたのですが、

担任の「通信はどうなんだ?」というケン太に向けたひと言で、
通信へと流れが変わっていきました

まあ、これは余談ですが・・・


私はその前に通信制とサポート校の合同説明会に行き、通信とはどういうものなのかを把握しておきました。
登校日数、システム、授業内容・・・かなり学校によって違います。

ケン太が興味を持ってくれそうな学校もありました。
それがわかっただけでも、とても気持ちが軽くなりました。

親が気持ちに少しでも余裕を持つこと。
これもとても大切なことだと思います。

そして、我が家の近くの通信制を調べ、目星はつけておきました。

これはケン太に内緒で動いていました。

ケン太の気持ちが動いていない時に下手に話をすると
プレッシャーを与えるだけになってしまうからです。
いざという時に情報を差し出せるように準備だけはしておきました。

ケン太が通信制に興味を持った時に、目星をつけておいたある学校のHPを見せました。
ケン太は好印象を持ったようです。

オープンキャンパスに行く気になったけど、そうスムーズに動くわけではないケン太。
まずは、私ひとりでオープンキャンパスに行ってみました。

ケン太には聞かれたくない質問を先生にするためです。
辞める子はどれくらいいるのか?とか、どんな理由で辞めるのか?とか、
ケン太は果たしてやっていけるのかどうか・・・とかね。

こういう時、何回もオープンキャンパスを開催してくれる学校は助かります。

1週間後、ケン太と二人でオープンキャンパスに参加したのですが、
最後は、別室に通され、先生と面談するようになっていました。

どの学校でも個別の学校訪問を受け入れていると思いますが、
ケン太の場合は、個別で約束して行くよりも、他の方たちに混じって
説明を聞く方がハードルが低いと思います。

まさか最後、先生との面談があるとは思っていなかったと思いますが、
もう逃げられませんからね。
そういう流れで面談できてよかったと思います。

後にお聞きしたところによると、この時の生徒の様子でほぼ決まるのだとか。
茶髪など派手系や態度が悪かったりしなければ、大丈夫とのこと。

受験で、作文と面接がありましたが、受験できればほぼオーケーで
最終確認の意味合いだったと思います。

ケン太は不登校になってから、勉強は一切やっていません。
勉強していないのだから、受験しても合格できるわけがないとケン太は思っていました。

受験が作文と面接だけと知り、それが動くきっかけになったのですから。
自分でも入れる高校があると希望を持つことも出来ました。
科目テストがある学校はまず受験できなかったと思います。


ケン太は、9か月、学校に行っていなかったので、
すでに学校に自分の居場所はなくなっていました。

当時のケン太は、所属する場所が欲しかったと思います。

人間どこかに属していたいものです。

何処に入れるか・・・ではなく、
何処なら通い続けられるのか・・・
何処なら自分の居場所と言えるようになるのか・・・

まず、それが先だったと思います。

合格をいただき、自分の居場所ができたこと。

それが当時のケン太には一番大きかったと思います。


ケン太は高校に行ったら、
いろんなバイトして、将来の方向性を決めたいと言っていました。

そのために高校に行くと言っていました。
社会人になってしまったら、そう簡単に仕事を変えるわけにはいかないからと。

結局は、旅館の住み込みバイトしかしませんでしたが、
その経験はとても大きかったです。


それぞれ、優先するべきものがあると思います。

夢の実現のためなのか・・・
これまでの空白を埋めるのか・・・
人との繋がりを求めるのか・・・

そもそも、何のために高校に行くのか・・・


最終目的は、社会で自立することですものね。

いい高校に巡り合えますように。。。。





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通信制でよかった・・・

2017-11-07 00:20:57 | 進路
行ける高校があると知ったケン太は、その瞬間から表情が変わりました。

もう入れる所はないと諦めていたんだ・・・ということがわかりました。
そして、高校には行きたいんだ・・・ということも。

気持ちは動いても、身体はそう簡単に動くものではありませんでした。

ケン太が興味を持った、寮のある高校。

行くと言っていたオープンキャンパス。
当日の朝、動けませんでした。

次のオープンキャンパスに訪問の先生が迎えに来てくださって、
どうにか行くことができました。

また別の寮のある学校。
新幹線に乗って行き、近くのホテルに前泊して向かったのですが、
朝、ホテルで「頭がいたい。吐き気がする・・・」と寝込んでしまいました。

チェックアウトの時間があり、いつまでも部屋にいられないことはわかっているので、
青白い顔で、どうにか学校に向かうことはできたものの、
これは家ではまず動くことは無理だったなと思いました。

ホテルを出れたものの、学校に向かうホームでやっと立っている状態で
「途中で帰っていい?」「いいよ」と向かったのですが、
学校に足を踏み入れると次第に元気になり、
結局は最後までいて、帰りには輝かしい顔になっていました。

最後は「行ってよかった」の言葉が聞けたのですが、
そこに繋げるのが、本当に大変なこと。

ひとつひとつギリギリながらも、経験を積むことができて、
どうにか乗り越えたきた感じです。


最終的には、通信制高校に行くことになりました。

「自分と同類の人間がいる」

それが、決め手になりました。

通信制はいろんなタイプの学校があるのですが、
週5で、制服もあり、部活もありで
普通高校に近いスクールライフを送れる学校でした。

入学前に何回か登校するという、プレスクール?があったり、
入学後しばらくは午前授業のみだったり、

不登校経験者が多いからか、
学校に馴染めるような配慮。
継続登校しやすい配慮がなされていました。

ケン太はプレスクールを「今日は行かない」と飛ばしたり、
入学後、飛び石で休んだりしました。

気に入った学校。
高校からリベンジしたい・・・そんな思いがあっても、

9か月間、家にいたケン太がいきなり毎日学校に向かうことは大変のようでした。

最初に躓いてしまうと、そのまま・・・というケースもあると思いますが、

通信は同じように休んでしまう子がいるので、
休んでも目立たない。自分だけじゃない。

ひとりだけ置いていかれる。遅れをとる・・という感覚を持たずに済んだことが、
ケン太にはよかったのだと思います。

その後、朝、出て行くことにも慣れて、
どうにか軌道に乗ることができました。

もし普通高校に行っていたとしたら、どうだったろうか・・・
その時、思いましたね。


高2で週5にいることが難しくなり、
月2回ほどのコースに変更になりました。

提出物が出せない。
これが大きかったと思うので、

きっとどの高校に入っても同じ問題が起きていたと思います。

コース変更できたことで、留年、退学を免れることができました。

その時のケン太はそれで精一杯でした。
卒業もギリギリセーフだったので。

でも、卒業できてよかった。

そこに繋がってくれたので、よし!です。


止まりそうになったり、まわり道したり・・・
進んだと思ったら後戻りしたり・・

いろんなことありますけどね。

でも、ケン太が選択してきた道です。

誰のせいにするのでもなく、ケン太が責任を持てればいいのだと思います。


後ろを向いても過去は変えられないから、後悔しても仕方がない。

どんなことがあっても人生それで終わりじゃないから。

前を向いていこうね。



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