ケン太とのprecious days

3度の不登校を経て、なんとか高校を卒業し、社会人になったケン太。社会での成長&安定を見守る母のブログです。

認知症の対応と不登校の対応は同じだね

2017-11-07 23:14:24 | 私(みぃみ)
先日、自治会で「認知症サポーター養成講座」がありました。

高齢者支援センターの職員さんが講師として来てくださいました。

認知症がどういうものなのかを知り、
認知症の方への接し方を学ぶというものです。

私は認知症を発症した母と20年近く暮らしていたので、
結構、わかっていると思うのですが、なるほど・・・と思うこともありとても参考になりました。

思ったことは・・・

子どもへの接し方と同じ・・・ということ。
特に不登校状態の子どもへの接し方はこうあるべきなんだなと。


【望ましくない対応】 
・本人の訴えを否定する。(落ち込む、自信を失う)
・事実を説得する。(説得しようとすると、余計に自分の意見にこだわる)
・本人の気持ちを考えず、強制する。
・出来ないこと、失敗したことを怒る。 

【望ましい対応】
・話しかける時は、正面から。
・本人の言う事や行動を受け入れる。
・何かを伝える時は、短い言葉で要点だけを。
・出来る事、やってくれた事を褒めましょう。

ね?
子育てと同じではありませんか?

認知症は、覚えられない、思い出せない。感情のコントロールも上手くいかなくなってくるのですが、
感情そのものは豊かなんですね。

不安だったり、情けなかったり、迷惑かけて申し訳ないという気持ちがあったり、
常に混乱している。(初期のうちが強いです)

「さっき言ったよ」「忘れちゃったの?」というような
思わぬひとことで、自尊心を傷つけてしまう。


例えば・・・

「お財布がない」と言い出したら、

「また無くしたの?」「〇〇度目だよ」「ちゃんと管理しないと」は禁句。
「またじゃない!初めてだよ」と怒り出す可能性も。

「それは大変だね」「お財布がないと困るよね」と相手の気持ちを一旦、受け止める。(気持ちが落ち着く)
「じゃあ、一緒に探そうか」と二人で探し、財布を見つけたら「あったよ」と言わず、
「今度こっち見るから、そっちを見てくれる?」と財布のある場所に誘導し、本人に見つけさせる。

「あったよ」と財布を差し出すと「あんたが捕ったんじゃないの?」と怒ってしまう場合もあるようです。
家族に見つけてもらうより、自分で見つけられたという方が嬉しいですよね。
嬉しい感情をより引き出した方が進行を遅くすることもできます。

否定しない。一旦、受け止める。
これが一番、大切なことですよね。

探し物も親が協力することがあってもいいですが、いつも親が見つけてしまっては
子どもが親を当てにするようになります。
子どもが見つけられるように誘導。
これは私もアドバイスされたことがあります。


【家族のたどる心理的ステップ】というのもありました。

第一ステップ とまどい・否定 (一人で抱えてしまう。現実を受け止められない)
第二ステップ 混乱・怒り・拒絶 (本人を責める・逃げ出したくなる。一番辛い時期)
第三ステップ 割り切り (そういうものだと受け止める。少し気持ちに余裕が出てくる)
第四ステップ 受容 (前向きに考えられるようになる)

このステップを踏んでいくけれど、戻ったり、入り混じったりするそうです
これも不登校の子どもへの気持ちの変化と似ていませんか?

最初から、受容できる人なんていないです。
混乱があって、なんとかしようとして、どうにもならないことを重ね、
割り切りが生まれ・・・それでどうにか辿り着く。

辿り着いても、また揺れる時がある。戻る時もある。

かな?


私の経験ですが、

母に不要な言葉がけをしてしまうと、怒りだすし、
家から出ていこうとしてしまうんですね。
自分の失敗が、全部、自分に返ってくる。
大変になるのは私なので、本当に言葉には気を付けていました。

母にイライラしてしまったら、その場を離れてクールダウンし、
決して、母の前で不用意なことを言う事はありませんでした。

それが意外と子育てにも役立ちました。


ケン太ですが、そんな環境で育ったので、
割と認知症への対応がわかっているんです。

講座で取り扱った例で・・・

さっき食べたばかりなのに「食べてない」と何度も言ってきたらどうするか?という問題。

それをケン太に出してみると

「10分後にできるからって言う。10分経ったら忘れてるだろ?
進行してきたら、5分でも大丈夫かもしれない。分数は進行度合いで決まるな」と。

聞いてきた答えは

「できるまでお茶でも飲もうかと言って、他の話をする」
「できるまで、外散歩してこようか?」と外に連れ出すなど。

何か他のことで気を紛らわせて、食事から気持ちを離す。

ケン太も時間の経過を使って気をそらすという方法ですから、正解ですね!


私も安心して歳をとれます

ケン太は、私が認知症になったら、施設に送り込むと言っていますけどね

まあ、それだけケン太も大変な思いをしているんですよね。
家からいなくなった母を一緒に探してくれたこともあったしね。
だからこそ、出てくる言葉だと思います。
とてもひとりで抱えられることではないので。

喜んで施設に行きます。
どうぞ、送ってください

なんてね。
入りたくても、そんなに簡単には入れないよね

施設のお世話にならなくて済むように、ボケ防止に励まなければね!



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通信制でよかった・・・

2017-11-07 00:20:57 | 進路
行ける高校があると知ったケン太は、その瞬間から表情が変わりました。

もう入れる所はないと諦めていたんだ・・・ということがわかりました。
そして、高校には行きたいんだ・・・ということも。

気持ちは動いても、身体はそう簡単に動くものではありませんでした。

ケン太が興味を持った、寮のある高校。

行くと言っていたオープンキャンパス。
当日の朝、動けませんでした。

次のオープンキャンパスに訪問の先生が迎えに来てくださって、
どうにか行くことができました。

また別の寮のある学校。
新幹線に乗って行き、近くのホテルに前泊して向かったのですが、
朝、ホテルで「頭がいたい。吐き気がする・・・」と寝込んでしまいました。

チェックアウトの時間があり、いつまでも部屋にいられないことはわかっているので、
青白い顔で、どうにか学校に向かうことはできたものの、
これは家ではまず動くことは無理だったなと思いました。

ホテルを出れたものの、学校に向かうホームでやっと立っている状態で
「途中で帰っていい?」「いいよ」と向かったのですが、
学校に足を踏み入れると次第に元気になり、
結局は最後までいて、帰りには輝かしい顔になっていました。

最後は「行ってよかった」の言葉が聞けたのですが、
そこに繋げるのが、本当に大変なこと。

ひとつひとつギリギリながらも、経験を積むことができて、
どうにか乗り越えたきた感じです。


最終的には、通信制高校に行くことになりました。

「自分と同類の人間がいる」

それが、決め手になりました。

通信制はいろんなタイプの学校があるのですが、
週5で、制服もあり、部活もありで
普通高校に近いスクールライフを送れる学校でした。

入学前に何回か登校するという、プレスクール?があったり、
入学後しばらくは午前授業のみだったり、

不登校経験者が多いからか、
学校に馴染めるような配慮。
継続登校しやすい配慮がなされていました。

ケン太はプレスクールを「今日は行かない」と飛ばしたり、
入学後、飛び石で休んだりしました。

気に入った学校。
高校からリベンジしたい・・・そんな思いがあっても、

9か月間、家にいたケン太がいきなり毎日学校に向かうことは大変のようでした。

最初に躓いてしまうと、そのまま・・・というケースもあると思いますが、

通信は同じように休んでしまう子がいるので、
休んでも目立たない。自分だけじゃない。

ひとりだけ置いていかれる。遅れをとる・・という感覚を持たずに済んだことが、
ケン太にはよかったのだと思います。

その後、朝、出て行くことにも慣れて、
どうにか軌道に乗ることができました。

もし普通高校に行っていたとしたら、どうだったろうか・・・
その時、思いましたね。


高2で週5にいることが難しくなり、
月2回ほどのコースに変更になりました。

提出物が出せない。
これが大きかったと思うので、

きっとどの高校に入っても同じ問題が起きていたと思います。

コース変更できたことで、留年、退学を免れることができました。

その時のケン太はそれで精一杯でした。
卒業もギリギリセーフだったので。

でも、卒業できてよかった。

そこに繋がってくれたので、よし!です。


止まりそうになったり、まわり道したり・・・
進んだと思ったら後戻りしたり・・

いろんなことありますけどね。

でも、ケン太が選択してきた道です。

誰のせいにするのでもなく、ケン太が責任を持てればいいのだと思います。


後ろを向いても過去は変えられないから、後悔しても仕方がない。

どんなことがあっても人生それで終わりじゃないから。

前を向いていこうね。



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