久々、ベートーヴェンの第9を聴きに行った。
日本で第9が初演されて、100年目にあたるとか。
ベートーヴェンの第9は、ある意味では良く聴いた
クラシックの1曲に当たる。
一時期年末には必ず聴いていた。最近はそうでもなくなったが。
70分以上の演奏時間がかかるので、非日常の空間の方が集中して
聴ける。たまたま、隣の市で市民合唱団がこの曲を演奏する機会があった。
一時期どこもかしこもブームみたいにやっていたが、
それもある種の定着をみて、リピーターを呼んだりした。
ある時、上野の文化会館で労音かなんかの合唱団の第9を聴いた事があった。
ものすごいエネルギーのある演奏で、合唱の方たちの1年が込められていて、
ウルウルしたことを思い出した。技術というより、魂の第九みたいな感じだった。
プロの演奏はなかなかこういう感じにはならない。もっと、音楽的に整っていて、
いかにも第9というような風情を醸し出す。
今日はどんな演奏になるか楽しみだった。
コリオラン序曲が1曲目にあった。休憩の後、第9が始まる。
CDが作られた時、フィリップスとソニーの間で、収録時間の争いがあった。
フィリップスは60分、対するソニーは、第9が収録できる74分を提案。
検討の結果74分になった。第9が1枚のCDアルバムに収められるのは
有り難いことだ。
昔、どこかで聴いた笑い話だったけど、レコード店で第9を買い求めたおじさんが、
翌日血相を変えて店に現れた。どこまで聴いても「喜びの歌」が出てこないじゃないか!!と
そのお客サンは店員に文句を言った。
「お客様、合唱は裏面でございます」レコード時代の笑い話だった。
CDだとそういうこともないかもね(笑)。
市民合唱団に昭和音楽大学の卒業生で組織されてるオーケストラに、独唱者も
昭和音楽大学にどこかでゆかりのあるソリストだった。
指揮者も昭和音大の客員教授だったりする。
半年間位の練習期間で仕上げるのが通例らしいが、週末は第9づけになるらしい。
1年色々あったけどこれがあるから乗り切れる方もいるという。
空虚5度の第一楽章冒頭。この何とも言えない響きから引きこまれていく。
演奏はプロなので問題ない。トランペットもロータリー式を使う本格派だ。
木管も堂々としたものだ。2楽章のティンパニーも自己主張充分に音楽に
絡んでくる。3楽章の木管のアンサンブルがきれいだった。
終楽章、合唱が出てくるまで長かったなぁ~と思う人は、合唱ファンだったりする
のだけれど、オーケストラファンはここまである程度充分楽しんだので、合唱いらない
という不謹慎なやからもいたりする。うまくいかないものだ。
終楽章のたたみかけも鋭く、集中した演奏を聴かせていただいた。
まだ、今年は終わったわけではないが、一区切りかな。
第9のフラッシュモブを2本。
◇二子玉のものは阿波踊りがでてきたりして、リズム的にはわかる部分もある(笑)。
【本編】鳴門の第九100年 都内でフラッシュモブ 二子玉川ライズ Beethoven 9th Symphony Centennial Celebration in Asia
徳島新聞動画 TPV(Tokushima Press Video)
https://www.youtube.com/watch?v=39-cT8BZHJU
◇神奈川フィルの方は、なんかほのぼのしてこれはこれでイイ出来だと思う。
【公式】 たまプラーザテラス×神奈川フィルハーモニー管弦楽団 「第九」
フラッシュモブ テラスたまプラーザ
https://www.youtube.com/watch?v=b8FKlZrDorQ&feature=youtu.be