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ファジル・サイ(ピアノ) 佐渡裕指揮ベルリン・ドイツ交響楽団

2024-05-10 10:43:29 | 音楽夜話(クラシック)
5月9日
03:00-05:30 20.00-22.30 RBB


バーンスタイン:ミュージカル「キャンディード」~序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第12番 イ長調 K.414
ソリストアンコール  サイ:ブラック・アース


チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op.74「悲愴」


オーケストラアンコール
R/シュトラウス:交響詩「ドンファン」Op20TRV156






ファジル・サイ(ピアノ)
佐渡裕指揮ベルリン・ドイツ交響楽団
2022年10月9日 ベルリン、フィルハーモニー


「佐渡 裕の指揮による今回のコンサートでは、
3人の作曲家の作品が並べられ、互いに鑑賞し合いました。
「キャンディード」の序曲で幕を開けた
レナード・バーンスタインは、「悲愴」で表現された
チャイコフスキーを指揮することを好んだ。
チャイコフスキーもバーンスタインも、
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの音楽を
崇拝していました。ピアノ協奏曲第12番では、
有名なピアニストのファジル・セイが独奏しました。」
番組解説より。
バースタインの「キャンディード」は陽性で、掴みには
よかった。引き込まれるような、バーンスタインのそれは
リズミックで一気に駆け抜けた。


12番のモーツァルトは聴いたことあったけど、頻繁には
聴かない作品だった。軽やかな旋律が流れるいかにも
モーツァルトというような作品。


アンコールはサイの見せ場の一つとあって、聴衆も寄る。
「ブラックアース」で、ご機嫌を伺う。


6番。
スコアを丹念に読み込んでいる感じの演奏。強弱や感情表現の
精度が上がっているというか、聴き手に届くような感じの
演奏になっている。バーンスタインの教えもあるのだろうか。
オーケストラもよくこれについてきている感じがして、
ある意味あっぱれ。佐渡さんの豪快さと繊細さが上手くミックス
され、まとまっていた。より上手くなったなぁと思う。
3楽章終演では拍手がおこった。よくあるパターンだけれど、
あってもよさげな演奏だった。終楽章のマイナーで落ちていく
感じがよく表現されていた。消え入るような低音がなくなった後、
しばらくの沈黙があって拍手が始まる。歓声も起こる。
曲からいったら、盛り上がってコンサートが終わるわけではないものの
なにか充実感のあるコンサートだったなぁと思わされるような
充実感がある。


ここで終わらない配慮があり、オケのアンコールもあるというサービス。
「ドンファン」もよく鳴っており、佐渡さんのオケの作品
に対する向き合い方が決まっているような演奏だった。オケもそれに
よく答えている。


良質なコンサート。




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