タナカ COLT SINGLE ACTION ARMY .45のグリップの製作。
付属のグリップをいつものように測定し、2Dデーターをおこす。
2Dデーターより3Dデーターをおこす。
加工データーの作成。
シュミレーションによるプログラムチェック。
ウォールナット材より材料の切り出し。
NC加工。
機械加工の完了。
フレームにあるダボの逃げ穴をボール盤にて少し大きめにあける。それように一応ケージを造ったが、結果的にはピタッと決まらなかった
取り付けてみたが、少しフレームよりはみ出している。
豆カンナにて具合を見ながら削る。左右でフィッティングが異なる。現物合わせの作業となった。
ウレタンニスを薄めた物を塗る。
インサートを純正グリップより取り外す。圧入してあるので、裏からボール盤のキリをあてがいプラハンマーで叩くと外れた。
インサートの圧入の際、気をつけなければいけないのは、穴に対して真っ直ぐに入れることだ。インサートの穴のサイズに合わせて、ボール盤のキリを選び、ボール盤のチャックに刃先の方から取り付け、グリップに乗せたインサートをゆっくりと押し込む。もちろん、ボール盤は回転させる必要は無い。
純正品のような、かっちりとした取り付けとはならなかったが、握って振り回すわけではないので、これで良しとした。
デザインは、以前製作したネービーのものと同じにした。本体にはいづれエングレーブを施すので、このデザインが良い。
マルイ センチメーターマスター コッキングガンが完成。
表面処理に失敗。
試し塗装ではいけると思って使用したスプレイ塗料が、粒子が粗くボタッと塗料が乗ってしまった。一気にやる気をなくしたので、お手軽な田宮のスプレーで仕上げた。モールドが甘くなってしまっている。残念しきりである。
映像では、屋外で使用しているガンはシルバーが明るいが、他のシーンではグレイがかったシルバーで、こちらの暗いめのタイプに仕上げる予定であったが、塗料の選択ミスにより普通のシルバー仕上げとした。
グリップには、彫り込んだ模様が入る。ぼやけた感じに汚した感じにしてみた。
実物との比較。
画像の使用は問題がありそうなのでモニター越しに撮影。
どうせなら、刺青なんか入れてみる。(あっ マジックですよ・・・)
組み立て、接着した後にスプリングが余っているのに気が付いた。分解しながら、解らなくならないように写真に撮っていたのだが、いれ忘れたようだ。しかし、作動に問題が無いようなので気にしないことにした。どうせ、撃たないのだから・・・
ウッドグリップを頼まれた。
普段は、自分の持っていないガンのグリップはお受けしない。寸法を測れないし、勘合もチェックできない。造ってもうまく取り付けできるかどうかわからないので、頼まれてもお断りしている。
今回、依頼のメールをいただいた時に、その方の思いがなんとなく引っかかった。
SLというメーカーのプラモデルのモーゼル。前にもここに書いたように思うが、私も十代の頃造ったことがある。塗装もせずに組み立てた。他にも数種類造ったように思う。今、あのキットが手に入ったら・・・。
依頼を下さった方のメールの文章には、キットに対する気持ちがつづられていた。
一晩考えて、お受けすることにした。この方の思いに乗っかる形で、若い頃にすててしまったSLに思いをはせることにした。
プラスチックのグリップが送られてきた。
採寸し、図面を起こした。
それを元に、3Dを起こす。
NCにより加工する。
機械加工で出来るのは、ここまで。シュミレーションでは溝を下の方まで入れてみたがうまく行かなかった。浅いところだけ、溝を加工してある。
ここから先は、チェッカリングツールを使った。
どうせ買うならと、20PL(一インチに20本の溝を切れる)を一通り購入した。購入に際して、わからないことだらけだったので、直接お店に電話して何をそろえればよいかアドバイスをいただいた。節約のため、チェッカリングハンドルは一つだけ購入し、先端のヤスリ部分を必要な分購入した。
先端の形。
チェッカーを入れるときは、山が二つあるものを使う。
最初、ハンドルを手に持って溝を削ってみたが、なかなか溝が平行にそろわない。
グリップを冶具にはめて垂直を出し、固定。ハイドゲージにチェッカリングツールを固定して滑らしながら、溝を切っていった。
ウレタンニスをシンナーで薄め塗りこむ。ミリタリーは艶々で無いほうがそれっぽい。
つぎに、「9」の数字に赤い色を入れる。塗料を入れると、滑らかだった数字の溝が毛羽立ってきた。サンドペーパーを小さく丸め何度も磨く。
完成。
依頼者のご好意によりブログ搭載の許可をいただいた。そして、取り付け状態の画像の使用まで・・・・。(感謝!!)
このモーゼルが、この後どのように仕上げられていくのか・・・
人様の「思い」に乗っかって、また楽しみが増えた。