もじもじ猫日記

好きなこといっぱいと、ありふれない日常

「地下鉄(メトロ)に乗って」

2006-10-20 21:54:00 | 映画
10/16日 試写会にて鑑賞
サプライズで岡本綾さんがご挨拶に来ました。
遠かったので顔はよく見えなかったけど、
はきはき喋る方でした。

浅田次郎原作の映像化はファンタジーが多いよね。
そして、反則すれすれの泣かせ技が。

嫌って縁を切ったはずの父親のように、
妻の他に愛する女を持った真次。
その矛盾については悩まないのだね。

ある日突然地下鉄の駅の階段を上がると、
そこには
昭和39年に自分が住んでいた街が現れていた。
その日に死んだはずの兄を探し出し、
死を避けさせようとしたが、失敗に終る。
現在に戻ってその話をした会社の仲間は
「過去は変えてはいけない」と、
読んでいる”罪と罰”を示しながら言う。

その日から真次は、度々タイムスリップをするようになる。
地下鉄駅からだけではなく、眠っている間にも。
そして、若き日の父に会うのだが、
このタイムスリップが唐突すぎて、入り込めないんだよなぁ。
映像では工夫してあるんだけど、いまいち。
恋人のみち子が一緒に飛んでしまうのも、
ストーリーのはずせないポイントなのだけれど、
都合が良すぎるというか。

そして、結局真次が若き日の父と出会ったことが、
父のその後、現在に深く影響を与えているのは、
クラインの壷みたい。

さらにラストにみち子がする選択が、どうもなぁ。
ここ、泣きのツボだと思うけど、
そのことにはずっと前に気がついてたんじゃないか?
という疑問が残る。
もっと疑問のシーンもあるが、ネタバレしちゃうからなぁ。

まあ、SFみたいな理屈はどうでも良くて、
大嫌いな父親の若き日に出会い、
戦後の混乱を、戦中を生き抜きいた姿を目の当たりにして、
隠された優しさに触れ、
亡くなる前に父親を許すことが出来た感動ストーリー。
懐かしの昭和の風景も堪能。
それを楽しめる人にはいい作品だと思う。

でも、私は反則だと思うよ。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする