もじもじ猫日記

好きなこといっぱいと、ありふれない日常

ナンシー関 大ハンコ展

2008-11-10 22:26:55 | アート
ナンシーさん、アートカテでよかったでしょうか?
思わず聞きたくなるけれど、
ナンシー関は(普段は呼び捨てなんで)
どこかで消しゴムを彫りながら
「けっ」と笑っていそう。

そうか。
亡くなったとき39歳だったのか。
若いなぁ。
あの日、友人二人と待ち合わせていて、
「ナンシー関が死んじゃったねぇ」としんみり言った時
二人からは「誰?それ?」という返事。
えええ!
「”週間朝日”や”週刊文春”にコラム書いてる人さ~。
 消しゴム版画の人でTVのこと書いてて」
一番メジャーどころであろう仕事を上げてみたが、
ご存知なかった・・・。
私が付き合いのある人の中では
ナンシー関を知らない人の方が少ないと思われるのに、
亡くなった当日そこに当たるか・・・。
追悼トークも出来やしなかった。

私がリリー・フランキーの名前を認識したのは、
ナンシー関とのクレアでの連載対談
”小さなスナック”だった。
(ナンシーとリリーの対談って、字面がすごいよ、なんか)
はじめにナンシーありき。
クレアではそれ以前の
大月隆寛(うさんくさい民俗学者)と連載対談の頃から読んでいた。
だって面白いんだもん。

時事ネタから芸能まで、
ぶった切るでもなく、しかしツボははずさず刺す
(読みながら、そうそうそう!と膝を打ちそうになってた)
悪口っぽくても、切って捨てるわけではない。
あの感じの文章を書く人は出てこないなぁ。
今時の辛口トークなんて、
ただの悪口(あっこう)の言い逃げだ。
版画の横のひとことがまた、辛口で面白くて、
好きな人が彫られてても笑ったもん。

消しゴムの原版?がガラスケースに沢山展示してあって、
顔がくっつく勢いで見ましたが、
裏返しなんだ、当然だけど。
だから誰か解らない人が結構いたね。
田中邦衛とタモリは沢山あった。
彫りやすかったのか、ネタにし易かったのか。
爆笑ものも多々ありましたが、
変なトラバとかきそうな危険ネタなので、
伏せます。

ジャイアント馬場は、
大きい消しゴムに彫ってありましたよ。
正しい。
タイガージェットシンもあってびっくりしてたら、
プロレス好きだったんだ、ナンシー関。

そして、お部屋を再現したスペースに
【警視K】のビデオが!!
勝新の、伝説の、達郎が主題歌歌っていた
あの【警視K】。
見た記憶はうっすらあるけど、
ビデオが出てたなんて!
ナンシー関が持っているなんて!
さすがだ。

会場のBGMに「この声は慶一さん?!」と思ったら、
ムーン・ライダース大好きだったとのこと。
招待されても自腹でチケット買っていたというのが、
ファンの王道だわ。

”彫られても好きな人”たちのコメントで、
(嫌がる人が多々だったらしい)
慶一さんがおじいちゃんになっていてびっくりして、
松尾貴史の酔っ払い顔にびっくりして、
びっくりのシメは菊地成孔さんがコメントしていたこと。
ひえぇ、うごく菊地さん!
2回見ちゃったが、カメラ目線は苦手なのね。
そして、
著作を全作網羅してるほどのナンシーファンとは。

コメントしていた人は全部知っている人で
(ああ、マニアと呼びたまえ)
みんなが
「あっちにいった時に、ナンシーに怒られるようなことはしないようにしてる」
そういう趣旨の発言をしていたので、
ナンシー関の前にナンシー関無し。
ナンシー関の後にナンシー関無し。
なのだなぁ、と強く感じた。
そして、みんなに愛されていたんだね。

グッズ買おうと思ったら、
あのかまわぬのうさぎ、ナンシー関だったのか!
それなら店で買うわ。
コメント
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