今日も各地で放射能を含んだ瓦礫が燃やされています。
新たに分かったのはこっそりと東京都世田谷区の砧公園のそばの清掃工場で瓦礫が燃やされていたということ。
また北海道の帯広でも廃プラの工場で瓦礫が1トン以上燃やされているということ。
そして川崎市の多摩川沿いの土壌からキロあたり2万ベクレルの汚染が発見されたということ。
北九州でも瓦礫の受け入れをしています。
こちらは漁協が燃えかすを埋め立てることを反対しており、焼却され汚染が濃縮された灰の行方はまだ分からないまま。
なお、福島第一原発の後処理について、永続的な対応がなされず、単年度ごとの予算で対策をすることを現場は強要されており、結果的に前年に行った対策は新たな問題となり、余計に予算がかかっていることなどなど。
今日はまず瓦礫の広域処理の危険性について書きます。
まずは世田谷の清掃工場での瓦礫焼却に伴う問題から。
今年2月24日に工場から出された「放射線量等についてよくいただく質問と回答」の中には放射性瓦礫を焼却すると放射能が出ること、そして拡散されることを明記しています。
Q1.清掃工場の灰から高い放射能が検出されたのはなぜですか。
A1.東京電力福島第一原子力発電所の事故から排出された放射性物質が原因です。ごみの種類を特定することはできませんが、事故由来放射性物質が焼却に伴い濃縮されたものです。
Q2.特に飛灰の放射能が高いのはなぜですか。
A2.ごみに含まれる放射性セシウムは、焼却されることで主灰や飛灰に移行します。放射性セシウムの物理的・科学的性質や灰の発生様態から、主灰よりも飛灰に高く濃縮されたものと考えています。
Q3.清掃工場から排出される放射性物質に基準値はないのですか。
A3.平成24年1月1日に施行された放射性物質汚染対処法で基準値が示されています。同法の規定では、焼却灰等の放射能濃度について定期的な測定が義務付けられています。測定の結果、放射性物質による汚染状態が一定の基準を超える焼却灰等(指定廃棄物)については通常の埋立処分はできず、特別な管理が必要となります。この指定廃棄物の指定基準として「放射性セシウムの合計が1kgあたり8,000Bqを超えるもの」と定められています。
また、清掃工場での排ガス、排水についても、放射能濃度の測定が義務付けられ、守るべき基準として次の濃度限度値が示されています。
そして、排ガスにはろ紙を使っており、飛灰等は密封性の貯槽に入れて管理しているので外部に漏れることはないとのこと。
ところが、今年2月15日から瓦礫を受け入れ16日から17日未明まで静岡県島田市で行われた10tの試験焼却でセシウムの除去率は約60%だったとの結果が出ています。
焼却は一般ごみを75%に、震災瓦礫を15%混ぜてから行われました。
施設は下記の通りです。クリックして頂くと島田市の報告書に飛びます。このフローは1ページ目に出てきます。
次に、放射NO!防護プロジェクトさんのまとめからお伝えします。
まず、こちらがセシウム137がどのように動いたのかを表す図です。
そして次に物質収支について
つまり、まとめとして
- 1点の仮定(セシウムの分配係数)があるが、Cs137の物質収支を求める事が出来たセシウムの分配係数:災害廃棄物安全評価検討会より引用
- 物質収支から算出されたCs137の除去率=65%
- 排ガス分析から算出されたCs137の除去率=53~62%
- バグフィルターによるCs137の除去率は60%程度
↓
とまとめられています。