盗人宿

いまは、わかる方だけ、おいでいただければ。

彼岸・縁起・隠語

2018-09-19 17:00:30 | SM
「暑さ寒さも彼岸まで、などと申しますが」って、もう天気予報くらいでしか申さなくなりました。
使われなくなることば、新たに使われるようになることば。
単なるブームでなく何十年もかけて、ことばは変化していきます。

そうすると「これってなぜこう表現するんだろう」「なぜこの字を使うのだろう」という起源が、忘れられてしまうこともあります。

まだ忘れられずにいるものが、結納の引き出物や正月の御節料理など。

「子を産む婦人」から子孫繁栄をダジャレでかけた「昆布(子産婦)」や、鏡餅は新年の神様のよりしろでは三種の神器を模しているとか、このあたりは出自がはっきり浸透しているといっていいでしょう。

では、「モモという字はなぜ『桃』と書くのか」は、どうでしょうか。

モモという植物の名前は十数種類あるそうですが、いずれの説でも字は「桃」。
桃とは「木」+「兆」、つまり「兆の木」ということになります。

これは大昔、亀の甲羅や動物の骨を削ってまっすぐな溝を掘り、そこに焼け火ばしを当てると真っ二つに割れるので、ひびの入り方などで物事の吉凶を占ったことからきています。
ひび割れの形のことを「もと兆」といい、それが転じて占いの結果を「兆」というようになりました。

つまり兆は「ふたつに割れる」ことを意味します。
意見をふたつに割る事を「挑発」というのもそこからきています(こちらは木ではありませんが)。
ここから、実が真っ二つに割れるモモに「桃」という字が当てられたわけです。


もうおわかりですね。
桃は「女性器の隠語」でもあるのです。

確かに女性器を指で開くと、たいていの人は小陰唇や膣がきれいなピンク(桃)色をしています。
閉脚できないよう縛って指で開閉して音を立てさせたり、粘液を掬い取って見せつけるなど、女性器は主を指だけでも楽しませてくれます。

しかし風俗やポルノを「ピンク」と表現したり、風俗店のネオンにするのは世界共通ではありません。
英語圏でポルノ映画は「ブルーフィルム」ですし、スペイン語では「シネベルデ(緑映画)」、イタリアでは「フィルムロッソ(赤映画)」、中国は「黄色電影」。
フィリピンやタイなどの風俗店にピンクのネオンが多く使われるのは、日本人駐在員向けでしょうかね。

まあ、いまは世界中「AV」で通じてしまうし、このあたりも数十年後には変わっているかもしれません。


ということで、「桃」はポルノが生まれる何千年も前の概念、というお話でした。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿