本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。
5月18日の天気は快晴との予報。
この日は秋田山形県境にある神室山(かむろさん)の雪姿を山上から眺めたくなり、
宮城山形県境にある禿岳(かむろだけ)を目指して国道13号線、108号線を南下した(自宅出発は4時頃)。
湯沢市秋宮地区から見た神室山(実質は前神室山)。
余談だが、秋宮地区は「令和」で知られる某官房長官の出身地。高校までこの地に居られたと聞くので、
50年以上前にはこの風景を御覧になられていたかも・・・。
ところが県境を越え、宮城に入った途端、こんなことがあるんだろうか。
天気は急変しており、禿岳はすっぽり雲に包まれていた。
よって禿岳の登山は断念(朝6時頃)。かわりに秋田県南にある山伏岳に登り、神室山の雪姿を眺めることにした。
国道108号線を秋宮温泉まで引き返し、山伏岳に登ろうとしたが、今度は登山口に至る林道が途中でおかしくなっていた
(杉の伐採作業で新たに作業道が新設されたのか道はズタズタになっていた)。
山伏岳の秋宮側登山口の近く、矢地ノ沢から見た神室山。
安全を優先し、一昨年、登ったことのある川原毛硫黄山から取り付くことに変更したが、
秋宮から川原毛硫黄山に山越えする道はまだ冬期通行止めだった。
仕方なく、更に北へ戻り、湯沢市須川から大回りして川原毛硫黄山に到着(7時半頃)。
ここまでの過程は↓マップを参照されたし(オレンジ実線が車で走った道)。
川原毛硫黄山から見た山伏岳(前衛)。
なお写真は午後、下山後撮影したもの。
結局、登山開始は当初、予定していた禿岳よりも一時間以上タイムロスが発生したが、
山伏岳山頂には10時頃に到着。
結論を言えば、神室山の展望はまあまあだった。
前置きが長くなったが、以下、川原毛硫黄山からの山伏岳ピストン登山を報告させて頂く。
今回のマップ
山伏岳の標高は1315m(対する展望目的の神室山は1365m)、
登山口の川原毛硫黄山が800mくらいなので標高差は500m程度。
危険個所も無く、通常なら二時間もかからず登れる筈だが、今回はそうも行かなかった。
歩き始めの登山道 雪を跳ね上げて起き上がろうとする枝。
理由は残雪。歩き始めて20分もしないうちに登山道は雪に覆われてしまい、
どこをどう歩けばよいのかさっぱり分からなくなった。
この山には一昨年もほぼ同時期に来ている(記録はこちら)が、残雪は今回の方が遥かに多かった。
しかも今日は土曜なのに登山者は私独り。
この山、思った以上にマイナーなようで、ピンクテープも見つけられず。
登山道が現れたかと思うと、雪で圧迫された木の枝が被さり、とても歩きにくかった。
迂回すると、突然、雪を跳ね上げて枝が起き上がるのにビックリ。
豪雪地の樹木はしぶといものだ。
途中からは雪がビッシリ。それでもブナの木は新緑の真っ最中。
こんな状況なので、花はさっぱり。雪が早く融けてわずかに現れた地面に咲いていたのは・・・
イワウチワ カタクリ
イワナシ
マルバマンサクは枝の大半をいまだ雪に押しつぶされながらも、突き出した先端から咲いていた。
ショウジョウバカマ ブナの芽の鱗片や実
上の方になるとさすがにまだ芽吹きのままだった。
振り返ると、焼石岳。
もうすぐ山頂・・・と思ったが、実は (´π`;)この先がけっこう長かった。
小安岳と高松岳の鞍部から栗駒山が見え出した。
反対側、西には鳥海山。左の裾に丁岳や甑山も見えた。
鳥海山をアップで。
今回は一昨年、見た時よりも少し霞んでいる
(とてもよく見えた一昨年の記録はこちら)。
山伏岳の山頂は眺めがとても好いが、圧巻は西側の神室連峰だと思う。
特に残雪が豊富な今頃の時期は、朝日飯豊連峰やもしかしたら南アルプスを彷彿とさせるものがあり、
とても1300m程度の低山とは思えない。
手前に突き出した屏風尾根の景観も凄いと思う。
今回は一昨年より、十日ほど時期が早いので、残雪も豊富だった。
神室連峰の大観
左は神室山、右は前神室山。
神室山。山頂の陰に月山。
神室連峰の南半分。左側に軍沢岳も見える。
左は小又山(神室連峰最高峰)、右は天狗森。
屏風尾根とジャンダルム
「春の山伏岳2」 へ続く。
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