(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしてアップ。その後、内容を少し改め、再アップしたものである。)
今回の信州高原探訪は当初、霧ヶ峰をメインに廻るつもりだった。
ところが8月9日、高峰高原(記録はこちら)に寄って夕方近く霧ヶ峰に入ったらガックリ、草原に花がさっぱり無いのだ。
おかしいなと思い、その日の宿泊先(ペンション)の
ご主人(霧ヶ峰の草原維持活動にも関わっておられる御仁)に聞いてみたら、
日本鹿が増えすぎ、その食害で花が激減してしまったとのこと。
今頃の季節は特にニッコウキスゲやヤナギランを好んで食すことから、霧ヶ峰観光にも影響が出ている。
ただしレンゲツツジやコバイケイソウは有毒なので食べないから、初夏の花は大丈夫とか。
そんなわけなので、今回、霧ヶ峰はパスし、浅間山方面にまた戻ることにした。
とは言うものの、遠国の秋田からはるばる来たのだから、霧ヶ峰に来た証拠を少しだけ。
8月10日早朝の霧ヶ峰・八島ヶ原湿原と花たち。
8月10日、早朝の八島ヶ原湿原
奥に見える山は車山。手前に咲くのはノアザミやアカバナシモツケソウ。
コオニユリ イブキボウフウ
オミナエシ
ビーナスラインから車山の山頂を望む。
昼近くなって湯の丸高原に到着。
ところで湯の丸高原、池の平湿原なんて言ってもどこの高原なのか。実は私も今回行って初めて知った(´π`;)☆\バキ
場所は群馬長野県境にある浅間山噴火口の西6~7キロ付近、標高2000mくらいの高原。
昨日、訪ねた高峰高原よりもホンの2~3キロほど西、長野県側にある。
昨日、高峰高原で会話したハイカーから、いろんな種類の花が有ると聞いていたので、急遽、霧ヶ峰の代わりに訪ねることにした。
地形図で見ると、高原の中心地、池の平湿原は大きな噴火口のようだ。
池の平湿原入口の駐車場から歩き出した途端、次のような花たちが咲いていた。
マツムシソウ ハナイカリ
シャジクソウ ワレモコウ
池の平湿原に向かう道の両側はカラマツの疎林だった。
林床はびっしりとササに被われていたが、ところどころで個性的な花たちが。
シュロソウ バイケイソウ
マルバダケブキ アオスズラン
やがて目の前がパーッと開け、池の平の湿原部分が始まった。
ヤナギラン
ここにもヤナギランが生えていた。
昨日の高峰高原と違うのは湿原(の木道沿い)に咲いていたこと。そして丈が低いこと。
エゾカワラナデシコだろうか。
湿原の中でナデシコが咲いているのにも少し驚いた。此処は見かけよりも乾燥化が進んでいるのかもしれない。
他にはノハナショウブとアヤメの残り花が少しだけ。
池の平湿原から南西にトコトコ歩いて行くといつのまにか三方ヶ峰の山頂(2040.7m)に着く。
周辺の裸地にはコマクサがあるようだが、今の季節は葉だけでしかも遠くて見えにくいので省略。
他に咲いていたのは・・・
イワインチン
これは北東北には無い花だ(昔、山形市郊外の低山岩壁で見た)。
イブキジャコウソウ ミネウスユキソウ
他にはミヤマアキノキリンソウ、ハクサンオミナエシ、マツムシソウなど。
なおミネウスユキソウは湿原の中にも咲いていた。これも急速な乾燥化の表われなのか。
マツムシソウをもう一度。
高原のちょうちょ。ベニヒカゲとアサギマダラ。
池の平湿原をあとに林道を下る途中、クガイソウの小群生を見つけた。
これでヤナギラン、マツムシソウ、クガイソウと夏の高原・御三家花を見たことになる。
クガイソウ フシグロセンノウ
ヤマホタルブクロ
そろそろ秋田に戻らなければならない。
帰りは一旦、群馬県に出て、万座温泉から志賀高原を越えて、また長野県へ。そして新潟県・・・
以上。
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