(本記事は自ホームページの超古い記事をブログ用にリメイクしたものである。)
この年(2007年)は7月、北海道に行った(こちら)ばかりなのに、
8月になったら今度は信州の高原に出かけている。
北海道の方は逃避行のような旅行だったが、
帰って来たら、少し好い話も有り、気分は上向きになって行った。
更にお盆休みもちゃんと取るよう促された。
(実はまともにお盆休みを取ったのは、入社して29年、この年が初めてだった。)
よって信州行きは新しい門出を祝うかのような雰囲気の旅行になった。
ここは同じ本州だが、秋田からだとやたらと遠い(片道550キロ以上)。
この距離を一気に縮めるにはJRが有利だが、あちらに着いてからの脚にならないし、
家内と二人で乗ると割高なので、思い切ってマイカー・私の単独運転で行ってみた。
途中、新潟で追突事故(さいわい身体は大丈夫)に遭ったり、暑い陽射しにへたりそうになったものの、
総体としては愉しかった。
40年以上も前の子供の頃からずっと憧れていた信州の高原の花にも逢えた。
これから順次それらの旅行記(花紀行?)をアップして行くつもりだが、手始めは霧ケ峰の東にある八子ヶ峰。
登山口のスズラン峠に着いたら、午後三時頃になっていた。
2007/08/15 車山から望んだ八子ヶ峰、八ヶ岳方面。
八子ヶ峰と書いて「やしがみね」と読む。
霧ケ峰や美ヶ原のようにポピュラーではないので、知らない人も多いと思う。
実は私も知らなかった(´π`;)☆\バキ
今回の信州行きにあたり、花の見どころを教えて欲しいと拙ホームページBBSに書いたところ、
神奈川のmさんという方から直メールで教えられた。
非合法マップ
実際に行ってみると、ここも立派な高原だった。
有名でない分、登山者も少なく、静かな山歩きを満喫出来た。
登山コースは複数あるが、私は一番楽そうなスズラン峠近くの「蓼科山登山口」から入った。
このルートは登山口のスズラン峠付近の標高が既に1750m。
八子ヶ峰は最高地点の東峰で1869mだから標高差は僅か120m程度しかない。
(それでも当時は山歩きから遠ざかっており、足もすっかり萎えてしまっていたので、 (´π`;)とてもしんどかった。)
針葉樹林帯を歩き出してすぐ
{>(´π`)<}〃パタパタ舞う大型のチョウチョに出会う。
浅葱斑(アサギマダラ)だ!
実物に出会ったのは今回が生まれて初めて。
しかもこんなにいっぱい{>(´π`)<}〃飛んでいるとは夢にも思わなかった(写真は無いが十匹内外飛んでいた)。
ヒヨドリバナ類の花の蜜がことのほか好きのようだ。
高度を上げ、林が途切れると、花の種類がワーッと増えてくる。
クガイソウとヨツバヒヨドリ クサボタン
キオン コウリンカ
キオンが出て来るといかにも高原にやって来たという気分になってしまう。
同じキオン属のコウリンカに出会ったのは、ここが生まれて初めてである。
最初の個体を見つけた時、「もう花は終わりごろかな。でも間に合って良かった。」
なんて思ったが、これが最盛期の姿らしい。
まりもっこりとした蓼科山が間近に聳えている。手前の羊歯はヤマドリゼンマイと思われる。
ノコギリソウ シオガマギク
シオガマギクはキク科ではなくハマウツボ科。
東峰山頂付近から西方を望む。遠くに見えるのは霧ケ峰(車山)。
東峰山頂(1869m)に到着。 ハバヤマボクチ
この山は翌15日、訪ねた霧ケ峰・車山に較べると、花は明らかに疎らだった(と後でわかった)。
しかし人影はもっと疎らであり、私と家内だけでこの広い草原を独占していた。
東峰山頂付近から東方を望む。奥の山小屋はヒュッテ・アルビレオ。
マルバダケブキ
マルバダケブキは北東北では珍しい花。ここでは真夏の高原の王者のような風格があった。
ワレモコウ シュロソウ
キンバイソウ
キンバイソウは一見シナノキンバイに似るが、
オレンジ色の細い花弁がオシベより長く突き出ている点で区別(外側の花弁のように見えるのは萼)。
中部地方から伊吹山にかけて分布すると聞く。
下山時、正面に見えたのは北八・横岳だろうか。
この後、姫木平のペンションに宿泊。高冷地・霧ヶ峰とは思えないほど暑く寝苦しい夜を過ごす。
「霧ヶ峰・車山トレッキング1」 へ続く。
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