祓川ルートから鳥海山に登るのは、例年、真夏以降になることが多い。
理由はこのルート、残雪が多く、初夏に花はまだ少ないからか。
そのため八月以降から登り始めるのだが、今年は8月30日とすっかり遅くなってしまった。
このルートから見る鳥海山は富士山型なので、早朝、山麓から見た姿から始めようと思う。
今回は北東山麓の猿倉地区から。
ここは鳥海山頂に最も近い人里のひとつ。手前の田んぼはそろそろ黄金に色づき始めていた。
奥山採草地から。
なお今日の鳥海山は残雪がほとんど見えなかった。
今年八月の秋田は異常なまでに暑い日が続いている
(後に地元紙で「140年で一番暑い夏」と報道していた)が、
そのせいで残雪は消滅してしまったのかもしれない。
登山口の祓川には6時頃に到着。
登山開始は6時20分頃。
祓川竜ヶ原湿原から見た鳥海山
祓川竜ヶ原湿原から見た稲倉岳
竜ヶ原湿原の木道沿いのリンドウは最盛期になっていた。
バックに鳥海山も入れて写してみた。
このリンドウは葉腋にも花が付いているのでエゾリンドウのようだ。
薄色のタイプ
湿原にはウメバチソウも多かった。
ウメバチソウ
ミズギク
ウメバチソウは念のため、二個の花で仮雄しべの裂けた数を数えたところ、
ここのものは13~15裂だったのでウメバチソウとした
(ウメバチソウの仮雄しべ5個は、先が糸状に12〜22裂するが、コウメバチソウは7~11裂とのこと)。
祓川神社を過ぎると、タッチラ坂が始まる。
ここは花の多い場所だが、いつも白い花ばかり。今はミヤマセンキュウなどセリ科が多かった。
ゴマナ
ミヤマセンキュウ
坂を一旦登り詰めると、森林の中を歩くようになる。
途端に花は少なくなるが、かわりに草木の実を愉しむ。
オオカメノキの実
タケシマランの実
ツルリンドウ
樹林道で一番勾配がある坂道にさしかかる。
上に見える白い骨のようなものは何だろう。
その正体は巨大なダケカンバの幹だった。
「晩夏の鳥海山祓川ルート2」へ続く。
これから登る人を出迎えてくれますもの。
13年前、息子と嫁さんになる方(当時彼女)と
3人でこのコースを登りました。
それが、私の山歩きの最後の鳥海山で、とても思い出深いです。
嫁さんは、バリバリの山女でした(笑)
鳥海山のここと月山の羽黒コースはともに花咲く湿原から始まります。
この湿原はリンドウの咲く今頃が好いですね。でもここから登る鳥海山は険しく、辛い登山道ですね。
ところで昨日午後の強雨はヒヤリとしましたね。
気温も急激に下がってきました。
どうかご自愛のほどを。