7月11日(土)13:30~17:30龍谷大学深草学舎 和顔館B201教室において、シンポジウム「宗教教誨の現在と未来ー日本人の宗教意識」が開催され、約300人が参加しました。
第1部では、大谷光真前門主さま(全国教誨師連盟総裁)のお話をうかがいました。
科学の時代における宗教の役割ー矯正・保護の宗教活動ーをテーマにお話しいただきました。
宗教教誨は、明治時代以来、罪を犯した人びとの改善更生の大きな手助けとなってきました。1908(明治41)年『監獄法』の下では、公務員であった東西本願寺の教誨師が中心的な役割を果たしていました。 第二次対戦後、日本国憲法の下、政教分離の原則に従って、教誨師は公務員としての職を失いました。しかし、その後も、多くの教誨師が、民間の篤志家として、その活動を続けています。その支えとなったのが現在の公益財団法人全国教誨師連盟です。 2005(平成17)年5月、ほぼ100年ぶりに監獄法が改正され、新しい「被収容者処遇法」は、「宗教家の行う宗教上の教誨」を明文化しています。これは、人の生と死、こころの問題が、現代人共通の課題であり、犯罪や非行をおかしてしまった人たちの社会復帰や社会参加、犯罪の被害者等への配慮などにとって、重要な役割を果たすことが期待されていることの一端を示しています。
第2部では、犯罪と宗教教誨をテーマにシンポジウムが開催されました。
「日本社会と宗教教誨」をテーマに赤松徹真師師(龍谷大学学長)
「死刑と宗教教誨」をテーマに平野俊興師(東京拘置所教誨師)
「浄土真宗と死刑制度」をテーマに平川宗信師(名古屋大学名誉教授)
13:30~17:30 という長時間にわたってのシンポジウムでした。