
7月14日昼席より、庄原市西楽寺住職定光大燈師をお迎えして、安居会法座をお勤めしました。
晩席後、南無の会の練習がありました。

定光先生は、チベットの子供たちの難民支援を行っておられ、ネパールやインドにもたびたび訪問されています。
チベットの子供たちの教育支援、チベット子供村のお話をお聞ききしました。
1950年代に始まった中国によるチベット侵攻。1959年インドへと亡命したダライ・ラマ法王の後を追って、実に10万人に上る難民がチベットから脱出してきました。中には亡命の過程で親とはぐれたり孤児になった子供たちも大勢いたのです。ダライ・ラマ法王は、チベット民族の将来を担う子供たちの保護と教育のための施設が必要であると提案されました。
チベット動乱から45年が過ぎた今もなお、毎年大勢の子供たちが、親元を離れてチベットからネパールなどを経由してインドに亡命してきます。信じがたいことですが、彼らは4,000メートル級のヒマラヤを徒歩で越えてやってくるのです。そのため、凍傷にかかったり、やむなく手足を切断せざるを得ない子供もいます。無事に到着しても、子供たちは身の安全を守るため、チベットに残った親と電話はおろか、手紙のやりとりすらも危険であるとして、連絡を取ることができなくなってしまうのです。
子供村には、僅か生後数ヶ月の乳児もいるのです。お母さんが妊娠中にヒマラヤを越えてインドに入り、出産を終えた後に再びチベットに戻っていくといいます。
なぜそれほどまでの危険を覚悟の上で、亡命をするのでしょうか?現在中国の支配下にあるチベットでは、チベット民族は「緩やかな民族浄化」の道を辿っているからです。親たちは、せめて子供たちだけでもダライ・ラマ法王がお住まいのインドでチベット人としての教育を受けさせたい、と願い、二度と会えない覚悟で子供を密かに亡命するグループに預け、送り出すそうです。
現在、チベット子供村はダラムサラをはじめインド各地に7校が運営され、乳児から18歳まで約15,000人の子供たちが学んでいます。
チベット子供村は世界中からの寄付と支援によって運営されており、ほとんどの子供は寄宿舎生活を送りますがその生活費と授業料は全て無料となっているそうです。チベットの子供たちのお話を2日間じっくりとお話いただきました。

7月25日(日)築地本願寺にて、「宗教と平和」シンポジュウムにパネリストとして出られるそうです。