勇者様の雑記帳

ゲーム暦40ウン年の勇者様の足跡が書き散らす日記。ゲームや映画、読んだ本などについて、好き勝手に書いています。

エターナル・サンシャイン

2005-04-22 22:59:29 | 映画
 俺様、映画は大体ジャンルを問わずに見るのですが、唯一苦手なのがラブ・ストーリー系。「こんなの、TVドラマでええやん~」とか思ってしまったりすることがしばしばで、どうも2時間集中できません。所詮は人様の恋愛話だし。ましてや主演はこれまた俺様があまり好きではないジム・キャリーで、「エターナル・サンシャイン」は元々行く気がサッパリなかったのですが、成り行きで映画館に足を運んだら、意外に面白かったです、コレ。

 バレンタインデーを控えたとある日、ジョエルは不思議な手紙を受け取ります。そこには、最近ケンカしたばかりの恋人クレメンタインについて、「彼女はあなたについての記憶を全部消し去ったので、今後は彼女に関わらないでね。 ラクーナ社」とのコメントが。「なんじゃこりゃ!?」と仰天するジョエルですが、気まぐれな彼女だったクレメンタインは確かにジョエルに関する記憶をきれいさっぱり消してしまったみたい。社長以下従業員3名の零細企業ラクーナ社は、怪しげな機械を使って顧客の記憶を消去するSFチックな企業ですが、見た目はともかく実力は確か。恋人の忘れっぷりを見て、ジョエルは思ったのです。「くそぅっ!! なら僕もあんな薄情な彼女の記憶なんて消してやるYO!!」

 ヤケクソ気味にラクーナ社と契約を交わし、記憶の削除を始めるジョエル。しかし、消去されるたびに1つ1つ流れてゆく思い出の情景を再体験するうちに、掛け替えのない思い出をこのまま消してしまっていいのか?と疑問を感じ始めます。いつしか記憶の中のクレメンタインと一緒に、思い出を守るために脳内を逃げ回り始めるジョエルの意識。現実世界でジョエルを追い回すラクーナ社から、果たして大切な記憶を守ることができるのでしょうか。。。?

 こんな風に書いていると、なんだかコミカルなイメージを与えますが、頻繁にカット・インされる過去の記憶はとってもメロドラマティックです。現実ではいきなり分かれてしまっているジョエルたちが、どんな思い出を共有してきたのかが、「記憶の消去」という作業の中で語られますが、1つ1つの記憶が次の瞬間には粉々に破壊されてゆく過程で、人の記憶というものが現実ばりに大切なことが良く分かる、「エターナル・サンシャイン」はそんな映画なのです。



コメント
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